新東京五輪返上音頭
- 2019年 3月 27日
- 評論・紹介・意見
- 澤藤統一郎
あの噂って、ホントかな?
いったい、何の話?
オリンピックの五輪のマーク。あの5色を、東京五輪が終わるまでは、全部金色にするんだって。
なるほど、金まみれオリンピックの開き直りってことか。
それだけでなくてね、金メダルと言わずに、カネメダルということにするんだって。
さだめし、銀メダルは銀貨メダル、銅メダルは銅貨メダルってことか。
それから、新東京五輪音頭って知ってる? こんなのらしいよ。
ハァ~
コントロールとブロックと
2億のワイロでせしめた五輪
おかげで みやこは 建設ラッシュ
ほとぼり冷めたら また儲けましょと
固い思いは 夢じゃない
ヨイショコリャ 夢じゃない
オリンピックは カネまみれ
ソレトトント トトント カネとカネ
そいつはいいや。ピッタリじゃん。東京五輪は儲けのタネだものね。
アベ政権って、たまたまの景気でもっているよね。オリンピックの公共事業のおかげもあるんじゃない。
アベさんは、「2020年オリンピックの年を改正憲法施行の年に」なんて、改憲の道具にも使っているよ。
ほら、愚民には「パンとサーカス」って言うでしょう。いまなら、株とオリンピックというところね。
政府が操作した株価と、カネにまみれたオリンピック。今の日本にふさわしいのかもね。
成熟した都市は、どこもオリンピック招致には反対だというね。
リオと東京が、ワイロまで出して招致したわけだ。
JOC会長の竹田恒和って人、フランスの司法当局から取り調べを受けてるんだって。被疑者なの?
贈賄の疑いで予審判事の調査を受けているという報道だけど、制度が違うんで分かりにくいね。
何のカネかはともかく、竹田会長の責任で2億2000万円をシンガポールの怪しげな会社に支払ったことは間違いないのね。
そのカネは、IOCの委員の息子に渡ったようだ。その父親の委員が当時、開催地の決定に影響力を行使できる立場にあったんだって。だから、そのカネの支払いは賄賂にあたると見られているようだね。
2億2000万円。ワイロかコンサル料かはともかく、そんなのは、はした金なんだ。
東京五輪の総費用、当初は7000億といわれていたけど、今や3兆円を超すというものね。2億2000万円なんて、こまかいはなし。
放射線も予算も偽装での招致ってことね。築地も夏場の暑さも欺された感でいっぱい。ブラックボランティアの問題もあるし、問題ばかりね。
欺しといえば、「復興五輪」のスローガン。三陸の津波被害の現地では、土木作業者をオリンピックにとられて、「復興妨害五輪」と言ってるよ。
それよりも、オリンピックを国威発揚に利用したり、ナショナリズムを煽る舞台とするのが、気持ち悪い。
オリンピック憲章には結構よいこと書いてあるけど、現実には、金まみれ、政権の思惑まみれ。
今から、東京五輪返上ってわけには行かないかしらね。
オリンピック返上の
固い思いは 夢じゃない
ヨイショコリャ 夢じゃない
オリンピックは もうよそう
ソレトトント トトント さようなら
(2019年3月26日)
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2019.3.26より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=12309
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion8518:190327〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。