『帝国主義アメリカの野望』をお勧めします
- 2024年 6月 12日
- 交流の広場
- 『帝国主義アメリカの野望』塩原俊彦染谷武彦
塩原俊彦『帝国主義アメリカの野望』ーリベラルデモクラシーの仮面を剥ぐ
(24年6月社会評論社)3000円 を「ちきゅう座」閲覧の諸兄に宣伝します。
著者の塩原俊彦は日経・朝日新聞記者、高知大大学院准教授(~2022年)。
専門は地政学・地経学(陸海空・サイバー空間)研究。評論家。学術博士。ロシ
ア・ウクライナ・中央アジアを中心に、エネルギー・核開発・サイバー空間などを考察。
『ウクライナ戦争3部作』他、日英露語の論文・著書多数。ウクライナ研究の第一
人者。(システム・フレーンによる)
本書「前書き」のさわりから
全米を揺るがす学生の反戦ムーブメントー矛先は「ヘゲモニー国家」の専横と偽善
悲惨な戦闘シーンをみせられると、人間は多数の死者を出している側に同情を禁
じ得ない。悲惨な動画を観ることで、多くの人々は心を揺さぶられる。2023年10
月7日以降、パレスチナのガザ地区での戦闘が広がると、今度はイスラエルの過
剰防衛と、死傷するパレスチナの子どもの姿に心を痛めざるを得なくなる。しかし、
そんなイスラエルをアメリカが支援しているにもかかわらず、形ばかりの人道支援の
ふりに多くの人々が騙されているように映る。200万人もの人々を飢餓の危機に
置きながら、民間人を殺害しつづける」ベンヤミン・ネタニヤフ政権を支援するバ
イデン政権はネタニヤフとアドルフ・ヒトラーとの違いを説明できるのか。
あとがきのさわりから
「戦後」日本の大多数の人は自分が「騙されていた」と語った。だが、「騙して
いた」自分に気づくことのできた人はあまりいない。「騙した自分」という反省が足
りなかった日本人は、戦後70年以上を経て、再び自分が騙されてる側でありつ
つ、自らが騙す側に回っている現実に気づいていない。いつの間にか、軍靴の足
音がそこまで迫っているというのに。
本書の構成
まえがき
序 章:ヘゲモニー国家アメリカをめぐる物語
第一章:ウクライナ戦争とアメリカ帝国主義
第二章:エネルギー争奪からみたアメリカ帝国主義
第三章:アメリカ帝国主義の切り札「制裁」
第四章:デジタル帝国主義間の競争
第五章:アメリカ支配の栄枯盛衰
第六章:アメリカの外交戦略
終 章:アメリカの超大国神話を壊す
あとがき
以上、元二松学舎大学教授染谷武彦記
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