たんぽぽ舎から TMM:No2783
- 2016年 5月 18日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2783】
2016年5月18日(水)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.政府が告白・原発再稼働なしで(せずとも)、電気は十分あり
東日本大震災後初=今夏、節電要請見送りという政府発表の意味
柳田 真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)
★2.熊本地震が示した「地震地域係数」の危うさ 40年近く変わらず
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその150
島村英紀(地震学者)
★3.新聞より2つ
◆原発から避難 判断尊ぶべき
大学生 今野優之 21 (東京都武蔵野市)
(5月11日東京新聞朝刊5面「発言」若者の声より)
◆原発事故思う母の日
パート 細見秀子 64 (東京都杉並区)
(5月12日東京新聞朝刊5面「発言」・ミラーより)
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※5/23(月)学習会にご参加を!
拡大する武器輸出と軍需産業・日本を「死の商人国家」にしないために
お 話:杉原浩司さん(武器輸出反対ネットワーク代表)
日 時:5月23日(月)19時より21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
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※5/26(木)連続講座にご参加を!
熊本大地震と原発…九州電力川内原発大丈夫?
講 演:広瀬 隆さん(作家)
日 時:5月26日(木)18:30開場、19時より21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
問い合わせ:たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035
参加費:800円
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┗■1.政府が告白・原発再稼働なしで(せずとも)、電気は十分あり
| 東日本大震災後初=今夏、節電要請見送りという政府発表の意味
└──── 柳田 真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)
◎5月14日の新聞は「今夏、節電要請見送り」「東日本大震災後初・政府『意識定着』」と報じた。その記事を紹介します。
「政府は13日、今夏の節電要請を2011年の東日本大震災後、初めて見送ることを決めた。国内の節電量は12年以降、3年連続で増加しており、政府は国民の節電意識が定着したとみている。
政府は大震災以降、原発停止などによる電力不足に対応するため節電を呼びかけてきた。12年は数値目標を設定し、13年以降は数値目標なしで国民に節電要請したところ、節電量は3年連続で増加した。沖縄電力を除く電力大手9社の夏の節電量は12年の1656万キロワットから15年は1827万キロワットとなった。政府は「国民の節電意識の定着や、省エネ家電の普及などが要因」(経済産業省)とみている。
一方、電力供給では昨夏以降、鹿児島県の九州電力川内原発1、2号機(178万キロワット)が再稼働したほか、火力発電所5基(241.3万キロワット)が新設され、太陽光発電も増えた。
政府は毎年、有識者会議「需給検証委員会」で経済要因や気象要因などから需給バランスを予測し、供給余力を示す予備率の見通しを算出している。今年8月の見通しは、安定供給に必要とされる3%を大幅に上回る9.1%となった。
昨年までの予備率の実績は、いずれも見通しを上回る8.6%、6.7%、9.7%と推移し、15年は最高の11.1%を記録し、需給は安定性を増している。このため政府は今夏の節電要請を見送った。 (後略) (5月14日毎日新聞より抜粋)
◎この記事を読めば、電気は十二分に足りている。熊本大地震の心配が多くある中で、なぜ原発再稼働を強行するの?と誰もが思う。不思議なことである。電気の予備率が2015年は11.1%という。国民に節電を要請すれば、もっともっと電気が余る。そうすると電気を売って儲けたい電力会社は困る。ましてや原発を再稼働して儲けたい・会社利益第一の電力会社は困る。それで国民への節電要請を見送ったのが本当のところと思わざるを得ない。
◎エネルギーの多消費は個人にも、人類全体にも、地球にとってもよくない。節電は最も賢い生活態度だ。電力会社と一体となっている安倍政府のダメ政策(節電要請せず)に反対し、私たちは節電し、さらに原発再稼働を止めたい。なんとしても。知恵と力を合わせよう。
さいてい、地震が終息するまで(気象庁が今後余震はゼロですと宣言するまで)川内原発を止めておいてほしい。
☆☆★「地震と原発」連続講座第2回★☆☆
熊本大地震と原発…九州電力川内原発大丈夫?
5/26広瀬隆講演会へどうぞ
●「地震と原発」連続講座第2回(3回目も企画中)
●地震だ・原発を止めよう・全国共同行動に協力の一環
講 演:広瀬 隆さん(作家)
日 時:5月26日(木)18:30開場、19時より21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
問い合わせ:たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035
参加費:800円
★「週刊金曜日」最近号に、広瀬 隆さんの地震と原発小文掲載
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┗■2.熊本地震が示した「地震地域係数」の危うさ 40年近く変わらず
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその150
└──── 島村英紀(地震学者)
◎ 熊本県のホームページで閉鎖されてしまったサイトがある。「熊本の魅力・企業立地ガイド」の頁だ。
このサイトで熊本県は「低い大規模地震発生」で「地震保険の保険料は全国で最低ランク」を謳って企業誘致を図っていた。
このほか「落雷発生頻度が低く、被害の大きな冬季雷が発生しない」ことや「豊富で良質な地下水に恵まれた地域」で、熊本県の人口の半数以上を占める約100万人の熊本都市圏は、生活用水のほぼ全量を地下水で賄っている全国でもまれな地域だということも誇っていた。
しかし今回の熊本地震で、「地震が少ない」ことを謳ったこのサイトを閉鎖せざるを得なかったのである。
◎ だが、これは県のせいではない。国が地震の安全性にお墨付きを与えていたのだ。国土交通省が定めている「地震地域係数」が、関東や太平洋沿岸の東北地方などが1.0なのに対し、九州の大半は0.9~0.8だったからだ。
この係数は市町村ごとに指定されているから、細かく見ると熊本市の大部分や熊本県益城町、大分市、宮崎県全域は0.9で、福岡、佐賀、長崎の3県全域や、市役所が大きく損壊してしまった熊本県宇土市などは0.8だった。ちなみに沖縄は全国最低の0.7だ。
鉄筋コンクリート造りや3階建て以上の木造を建てるときに義務付けられている構造計算にこの係数が使われる。2階建て以下の木造住宅では、構造計算は義務付けられてはいない。
◎ この係数が低いほど、構造計算で設定する地震力は小さく、耐震性も低くなる。この係数は1952年に導入されたものだが、1980年に改定されて以降、40年間近くも変わっていない。
この仕組みは「過去数百年間の地震の規模や頻度、被害を基に設定」されたと言われる。地震の少ない地域は耐震性を低減してもいいという考え方なのである。
しかし、最近の地震学では、熊本に限らず、内陸直下型地震は、日本のどこでも襲う可能性があることが分かってきている。たとえば2005年に起きて大きな被害を生んだ福岡県西方沖地震(マグニチュード(M)7.0)は、日本史上、ここで初めて起きた大地震だった。
九州では東京と比べて、同じようなマンションでも鉄筋の数を少なく出来る。このため、コストも安い。「係数」が0.1違っただけで大違いなのだ。もちろん、その分だけ地震には弱い。
だが近年、政府が保証している地震の安全性は、新しい地震学の常識では怪しくなっているのだ。
地震保険の保険料も、この「係数」に対応して地域差がある。逆に言えば、東京や静岡の人たちは、不当に高い保険料を払い続けていることになるのかもしれない。
◎ ちなみに「豊富で良質な地下水」は阿蘇など多くの火山が過去に噴出した大量の火山灰や噴石が作ってくれているものだ。富士山の伏流水もそうだが、「豊富で良質な」日本の地下水の多くは火山の恩恵なのである。
(島村英紀さんのHP「 http://shima3.fc2web.com/ 」
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より5月13日の記事)
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┗■3.新聞より2つ
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◆原発から避難 判断尊ぶべき
大学生 今野優之 21 (東京都武蔵野市)
福島の原発事故で、避難指示が出なかった地域で、避難した人も、避難しなかった人もいる。私は、どちらの判断にも一長一短あると思っているので、それぞれの判断を尊重すべきだと考える。避難しない人に対して、どうして避難しないのかと批判したり、逆に避難した人に対してどうして福島に戻らないのか、批判したりすべきではない。
批判されるべきは、避難した人、しなかった人の双方に苦渋の決断を余儀なくさせた、いわゆる「原子力ムラ」である。それぞれの判断を尊重する以上、避難した人への支援の打ち切りは許されない。
(5月11日東京新聞朝刊5面「発言」若者の声より)
◆原発事故思う母の日
パート 細見秀子 64 (東京都杉並区)
古居みずえ監督作「飯舘村の母ちゃんたち 土とともに」を、母の日に見た。福島第一原発事故が起こるまでは、飯舘村で農業を営んでいた菅野榮子さん(事故当時75歳)と菅野芳子さん(同74歳)が主な登場人物だ。二人は親戚であり無二の友人。紆余曲折を経て同じ仮設住宅の隣同士となった。仮設住宅の近くに畑を借り、大根・ニンジン・トマトなどを栽培。二人が丹精込めて育てた野菜たちの、何と美しいこと。収穫した野菜で作った料理の匂いがスクリーンから漂ってくるようだった。「自然の恵みをいただき、親から子へ、子から孫へ、そしてひ孫へと命をつなぐ」という二人の笑顔と、時々流す涙は故郷への愛にあふれていた。その故郷は、放射能に汚され、いつ帰村できるかわからない。
上映後、古居監督と榮子さんのトーク時、榮子さんが80歳の誕生日ということで、観客一同「ハッピーバースデー」を歌い、会場は温かな喜びに包まれた。
その後、母が入居するグループホームに行き、映画のパンフレットを見せた。「この人、おばあちゃんに似ているでしょう」「本当だ、お母さんに似ているね」「おばあちゃんも野菜いっぱい作ってたよね」「こんにゃくだって手作りだったよ」。94歳の母が80歳の榮子さんに、43年前に亡くなった自分の母の面影を見いだしたのだ。祖母もまた農婦だった。
いつもより会話がはずみ豊かな気持になれた今年の母の日。人々の暮らしを根こそぎ奪った原発事故を決して忘れず、「原発はいらない」ときっぱり伝えていこう、と改めて思った日にもなった。
(5月12日東京新聞朝刊5面「発言」・ミラーより)
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