2012年8月24日(金) 【TMM:No1553】 -4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.続・電力需給データの検証8月23日分、
「大飯原発2基が動かないと停電だ」と演出したい関電の
呆れた停電工作ぶり。 (山崎久隆)
★2.今年の9電力管内 最大電力は、
猛暑の10年比8~16%。節電効果大きく(8月24日東京新聞より)
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◆さくら会のわかりやすい学習会『ほんとうは、こわい!放射能の話』
9月23日(日)9:30から、都営浅草線・三田駅
★4.テントひろば テント日誌
<テント日誌 8/20(月)―経産省前テントひろば345日目>
伊方原発現地に赴いて――<命の海に連なる人々>
「ふるさとは原発を許さない!」
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◇8月25日(土)ツイッター中級講座、14:00~17:00、参加費1000円
講師:森本祐次さん、場所:スペースたんぽぽ
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┗■1.続・電力需給データの検証8月23日分
│「大飯原発2基が動かないと停電だ」という演出がしたい電力会社の
│ 呆れた停電工作ぶり。昨日より更に41万kw供給力を引き下げている関電
└────(たんぽぽ舎 山崎久隆)
本日(8/23)は大飯原発2基を止めたら困るように下手な演出をする関電を発見。大飯止めたら停電していた??
猛暑なのに、日本全体でも実に昨日から66万kwもの供給力を落とす電力各社
昨日(8/22)、「本日は、おそらく今年夏最後の猛暑日になるかもしれない」などと言ってしまいましたが、まだまだ猛暑日は続くようです。
健康にお気を付け下さい。
というわけで、電力使用のデータを今日も取ってみたところ、昨日よりもさらに供給力を減らし、ついに関電では大飯停止、融通無しの単独では100%を突破するという看過できないデータが取得できたので報告します。
まず、最大電力使用と予測値と設備に関するデータです。
(単位万kw)
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国
435 1,310 5,060 520 2,390 2,590 1,050 最大使用予測値
435 1,354 5,042 519 2,433 2,637 1,038 最大使用
四国 九州 合計
485 1,460 15,300 最大使用予測値
498 1,428 15,384 最大使用
今日はさすがに暑いので、電力が昨日発表した翌日の最大使用を超える会社が次々に現れ、トータルで84万kw多くなりました。
しかしやってくれます。電力会社は、予想通り供給力を下げてきます。そのデータは下記の通り。全国合わせて実に66万kw分も設備を減らしています。特におかしいのは関西電力。実に41万kwも減らしています。逼迫しているはずの電力会社が、さらに供給力を下げるなど、よほどの余裕があるのか、それとも別の意図があるのか。
もちろん、どこかの火力がトラブルを起こしたというプレスリリースはありました。しかしそうであればPPSや余裕のある中国電力から追加調達すれば良いのです。中国電力は既に融通していますが、減った分を中国と四国から調達すれば関電の逼迫は何事も無く終わります。
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 (単位万kw)
511 1,458 5,506 569 2,666 2,986 1,162 昨日の供給力
506 1,435 5,526 572 2,635 2,945 1,165 今日の供給力
▲ 5 ▲ 23 20 3 ▲ 31 ▲ 41 3 差
四国 九州 合計 (単位万kw)
571 1,608 17,037 供給力
569 1,618 16,971 今日の供給力
▲ 2 10 ▲ 66 差
比率は以下の通り(単位%)
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国 四国 九州 合計
86.0 94.4 91.2 90.7 92.3 89.5 89.1 87.5 88.2 90.7
東側(北電、東北、東京)と西側(北陸、中部、関西、中国、四国、九州)の合計を比較すると次のようになります。
東側 西側
6,831 8,553
7,467 9,504
91.5% 90.0%
西側電力各社の間の融通は昨日と全く同じです。
北陸 中部 関西 中国 九州
▲ 7 ▲ 76 147 ▲ 64
▲ 3 ▲ 65 ▲ 42 110
この融通をなかったこととしてみましょう。
融通分は当然ながら各社の電力設備そのものです。
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国
435 1,354 5,042 519 2,433 2,637 1,038 最大使用
四国 九州 合計
498 1,428 15,384 最大使用
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国
506 1,435 5,526 582 2,776 2,798 1,271 供給力
四国 九州 合計
569 1,508 16,971 供給力
比率は以下の通り(単位%)
北電 東北 東京 北陸 中部 関西 中国
86.0 94.4 91.2 89.2 87.6 94.3 81.7
四国 九州 合計
87.5 94.7 90.7
では、本日は広域融通をやめたデータから、大飯原発の2基を止めてみましょう。この場合、追加で火力設備などは投入しません。
関電 西側
(2,798-118-118)=2,562 9,268
102.9% 92.3%
そうすると、関西電力の設備は2,562万kwになります。使用電力2,637万kwとの差分は▲75万kwで、関電単独では足りなくなります。しかし西日本の広域連係を行えば十分カバーできます。西側全部の設備から大飯原発を抜いたデータで92.3%です。7%の予備率は問題のない水準です。
とうとう関電単独では大飯原発が動かないと、逼迫するというデータが出ましたが、しかしその背景には、最大設備3,029万kwから大飯原発分を除いた2,793万kwにも遠く及ばない供給力に引き下げたことが原因ですから、関電が自らこのような状況を作り出したのです。
明日の記者会見で関電が「単独では停電する」などと言い出したら、突っ込みを入れて下さい。「火力止めりゃ当ったり前よ」と。
しかしこんな程度のトリックに引っかかるマスコミも居ます。それを真に受ける市民は責めることは出来ませんから、そのようなマスコミが出ないように、速報でからくりを示しておきます。
明日も監視を続けます。
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┗■2.今年の9電力管内 最大電力は、
│ 猛暑の10年比8~16%。節電効果大きく
└────(8月24日 東京新聞より)
沖縄電力を除く九電力管内で、7月から8月23日までの間に記録した最大電力需要が、猛暑だった2010年夏のピークと比べて8~16%減少したことが23日、分かった。家庭が企業の節電効果が大きく、大規模な発電所のトラブルなどがなければ、関西電力管内など四地域で準備している今夏の計画停電は回避できる見通しとなった。
需給が最も厳しいとみられていた関西での最大電力は8月3日の2682万キロワットで、10年比で13%減った。気温の影響を除いた実質的な比較では、17日までの需要が約11%減少し、節電目標の10%を達成した。
火力発電所のトラブルが相次いだ九州も、最大電力は7月26日の1521万キロワットで約13%減。九州電が8月23日に発表した来週の電気予報では、供給力に対する電力使用率は最大94%で、「厳しい需給状況」の95%超えには達しない見通しだ。
東京電力管内の最大電力は7月27日の5038万キロワットで10年比約16%低下した。
関西の節電効果は家庭、業務用がそれぞれ約11%、産業用がそれぞれ約12%。昨夏との比較では特に家庭用の実績が伸びた。
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┗■3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆さくら会のわかりやすい学習会
『ほんとうは、こわい!放射能の話』
【講師】杉嶋 拓衛さん(たんぽぽ舎 運営委員)
1.月日:2012年9月23日(日) 開場9:15
学習会(がくしゅうかい)9:30~12:00
2.会場:東京都障害者福祉会館 児童室B 都営浅草線・三田駅
3.参加費:500円(資料代) 当日会場で集めます。
4.お問い合わせ:阿部八重 TEL/FAX03-5702-4571
5.メール連絡先 sakurakai@live.jp
主催 さくら会
2011年3月11日の震災直後、福島第1原子力発電所の事故により、
大量の放射性物質が、ばらまかれています。
放射能とは、どんなものなのでしょうか。体にどんな影響があるのでしょうか。放射能は、東京や神奈川には関係ないのでしょうか。
今回は、たんぽぽ舎の杉嶋さんに、わかりやすく放射能の話をしてもらいます。放射能はこわいけど、知らないと困るので、ぜひ参加してください。
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┗■4.<テント日誌>
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<テント日誌 8/20(月)―経産省前テントひろば345日目>
伊方原発現地に赴いて――<命の海に連なる人々>
「ふるさとは原発を許さない!」
( Y・T )
http://tentohiroba.tumblr.com/post/30033715997/8-20-345
※シンプルな画面で読む http://tppsa.sakura.ne.jp/wp/?p=938
8月20日(月) 今日は午前9時から昨日に続いての全国ネット相談会であったが、松山に来たからにはどうしても道後温泉に入らねば・・・と、6時過ぎに起き出して道後温泉に向かう。
風格ある建物もさることながら、とてもいい温泉であった。まだ朝早い時間帯ながら結構多くの人がいる。地元の人たちに親しまれてようだ。2階の休憩室でノンビリした時間をすごした後会場へ。
9時から12時まで活発な議論が交わされた。次々と発言する人たちから日頃の思いや活動の様子が切に伝わってくる。テントからいった若いM君も各地のいろいろな人の思いや考えが聞けてとてもよかったと感想を述べていた。
そして最終的に、各地の現在の状況が緊急性を要し、個々のグループだけでは対応しきれないとの声から全国ネット準備会が発足されることとなった。この全国ネットは全国の原発現地を横につなげるということと、実際に現地行動を全国連帯で積み重ねることを通して創り上げるというその実践性に特徴を持っている。志賀・泊等でのさしあたっての行動も提起された。
相談会が終わるとすぐさまバスに乗って伊方原発に向かう。八幡浜から原発から子ども達を守る女たちの会の斉間淳子さんが同乗され、いろいろな説明をしていただいた。とくに伊方原発建設がが九長の被差別部落を狙い打ちするように進められたこと、オヤジ達が出稼ぎに行っている間にだまし討ちのように契約書にサインさせ、出稼ぎから帰ってきたオヤジ達がその出稼ぎ先で苦しんでいる若狭の原発と同じものが建設されることを知って心底怒り、子ども達の同盟休校も含めて、山を越えて町役場に押しかけて闘ったという話には心打たれた。
そして斉間さんの、権力や抑圧者に対する凜とした姿勢と、抑圧され差別されている者に対する優しい温かな眼差しが話の中ににじみ出ていた。
ビジターハウス(PR館)の展望館からは原発が頭を覗かせ、方向を変えれば祝島がすぐ間近に見える。過去に3度、原発近くの海一面に大量の魚の死体が浮いたという。そこから伊方原発反対の看板をいくつも見ながら、ゲート前へ。原発3基が間近に一望される。みんなで抗議の声をあげ、木田さんが警備員に「会社はあなたたちを守らない。事故があったら、自分の命を大切にしなさい。」と呼びかける。帰り道にもいくつもの原発反対の看板を目にした。それだけ土地買収に応じなかった人たちがいるということだった。原発反対の意思を最後まで貫いた廣野房一さんの記念碑が建っていた。
空港に向かうバスから瀬戸内海が一望された。いくつもの島影が重なり合う穏やかな海は夕陽にきらめき、瀬戸内地域に生きる人々の<命の海>というに相応しい。木田さんが歌った「瀬戸の花嫁」が心地よく響く。
この<命の海>に結ばれる人々の闘いのネットワークは広がり、そしてそれに私たちもつながっていく。今回の松山行動と全国ネット相談会はそのことを実感させてくれるものであった。
( Y・T )
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