“「電力会社から電気を買わない」運動-原発の電気は高すぎる”などー地震と原発事故情報 その319

        5つの情報をお知らせします(2月3日)

  1月27日、中国電力島根原子力発電所2号機が定期検査で停止。
  残るは東電1基、関電1基、北海道電1基の計3基、
  全原発停止へあと一歩

★1.「電力会社から電気を買わない」運動-原発の電気は高すぎる
                反原発自治体議員・市民連盟 布施 哲也
★2.日本の原発政策、その最大の弱点を突く
   ――汚染者負担の原則は東電を許さない (2)
                               槌田 敦
★3.<テント日誌 2/1(水)>
     パンクロックから かんしょ踊り(会津磐梯山古式踊り)へ
       ―― 経産省前テントひろば 144日目 ――
★4.メルマガ読者より、講演会・デモのご案内、2つ
 ◇繰り返される冤罪の背景 警察と司法の問題点を考えるシンポジウム
  -警察はなぜ証拠を提出できないか-
  2月4日(土)14:00~ 「たんぽぽ舎」にて
 ◇2.4原発さよならデモ@大宮
  2月4日(土)13時半集合、14時出発 大宮駅東口駅前
★5.2月9日 ワンコイン上映会へのお誘い
   ――特集 東海村・日本の原子力発祥の地

★1.「電力会社から電気を買わない」運動-原発の電気は高すぎる

                反原発自治体議員・市民連盟 布施 哲也

 特定規模電気事業者(PPS)のことが、メディアに登場している。原発の電気は買わず、原発を再稼動させず、廃原発に結びつけたい。でも問題がある。電力会社の送配電網を利用するために高い託送料(利用料金)を支払うこと。そして、PPSの供給量が需要量を一定の率以下になった場合、高額のインバランス料金(罰金)を支払うことだ。電力会社と官僚がこれらの料金・率を決めるため、諸外国と比較しても割高となる。PPSの普及に歯止めをかけるためだろう。

 PPSを利用するのは、電気料金が安くなるからだ。でも、このままでは一般家庭で活用することは不可能だ。私たちは自治体で活用することを提唱しているが、少しずつ増えてきている。PPSを社会化して50kw以上という制限を取り外させることが需要だ。東電の電気料金引き上げ方針が明らかにされた。民間の企業・団体はPPSに逃げることも可能だが、私たちはその手段がない。反原発自治体議員・市民連盟は、PPSを普及させため、パンフレット『電力会社の電気を買わない方法』を発行している。ご活用を。

付記:原発元締めの経産省・文科省も共に東電から電気を買っていない、PPSから買っている。

★2.日本の原発政策、その最大の弱点を突く
   ――汚染者負担の原則は東電を許さない (2)

                               槌田 敦

【刑事事件1.未必の故意による致死傷罪】

 福島原発事故は、大量の放射能を環境にばらまき、避難などで数十人を死なせ、多くの人々を苦しませ、数人を自殺に追い込むなどして、福島県民に多数の死者、心身障害者を発生させた。
 それだけではなく、BEIR-Ⅶ報告によれば、生涯において100人が平均して100ミリSv被曝すると1人はがんになり、またその半分はがん死するから、生涯被曝が50ミリSv増と予想される福島県民200万人の場合、1万人はがんになり、その内5000人はがん死することになる。
 さらに、福島県を除く東日本(5000万人)で生涯被曝10ミリSv増により5万人のがんの発症とその内2万5千人のがん死者を発生させることになる。
 そもそも、「原発は火力発電よりも安価」として登場した。ところが、安全対策の費用が次々と追加されることになり、原子力発電は火力発電に比べて発電費用が上回ることになってしまった。
 そこで、勝俣恒久前社長ら歴代社長は、安全対策費用を節約すれば、人を殺めるかも知れないことを承知しながら、安全対策費用を節約して原発を運転してきたのであった。
これは「未必の故意」といって、故意の一種とみなされる。

【未必の故意】意図はないが、ある事実が発生しても仕方がないとして為す行為

 具体的には、(1) 立地条件の改悪と防波堤を形ばかりにした罪、(2) 原子炉内の計測を7時間以上も不能にした罪、(3) 水素逃し口を作らず、1号機の建屋を水素爆発に至らせた罪、(4) 高圧注水系電源の津波対策をしなかった罪、(5) 1号機、非常用復水器の欠陥を放置した罪、(6) 2~6号機、残留熱除去系から蒸気凝縮系を削除した罪、などがある。

刑事事件2、業務上過失による致死傷罪】

 福島原発事故は、業務上過失致死傷罪(刑法第211条1項)としての刑事事件でもある。吉田所長の業務上の過失が、福島原発事故による災害を拡大したのであった。
 その過失は、すべて吉田昌郎所長の思い込みによる。それは、(1) 高圧注水系の使用を躊躇した、(2) 非常用電源の回復を後回しにした、(3) 海水を注水した、(4) そのために原子炉圧力容器の逃し弁を開いた、(5) 格納容器をベントした、(6) 中性子計測結果を改ざんした疑惑、(7) 4号機原子炉に燃料を搬入していた疑惑、である。この中でも、(4) は、浪江町、飯舘村、福島市、郡山市などを襲った放射能の最大原因である。
 これらは、すべて吉田所長の思い込み、重大な不注意、そして事故隠しであって、原発苛酷事故対策での異常行動であり、業務上過失である。
                             (以下続く)

★3.<テント日誌 2/1(水)>
     パンクロックから かんしょ踊り(会津磐梯山古式踊り)へ
       ―― 経産省前テントひろば 144日目 ――

 2月1日(水) 快晴。冷え込みが厳しい。

 今日の衆議院予算委員会で、自民党の斉藤 某議員が、テントのことを枝野経産相に質問していた。枝野経産相の答弁はこれまでの繰り返しであったが、国会審議の場にテントのことが登場すること事態、現在のテントの位置を示している。いわば国政上の問題になってきているということである。一つに結びあわされる沢山の人々の意志と思いがテントをそのように押し上げているのだ。

夕刻には、パンクロックの若い青年2人組がテントを訪れる。テントは初めてだそうだ。そして第2テントで熱いライブ。パンクはメッセージ性が強いそうだ。上半身裸になっての熱演に、70代の小父さんも思わず引き込まれていく。季節が違えば、テント前での野外ライブとなるのだろう。その後は交流会で話に花が咲く。

 風が強くなってくる中、シュラフに潜り込む。

                            ( Y・T )

 ◇ワークショップ  かんしょ踊り(会津磐梯山古式踊り)
 
2/3(金) 13時~14時  於:テントひろば 東京都フクシマ村
 福島のシンボル歌 会津磐梯山の踊りをマスターして、経産省を取り囲もう
という文化アクション
<講師>武藤類子さん <発信>谷田部裕子さん(全国の女たち世話人)

 ◇「全国からのたより」

 はじめまして。
 岡山に住む在日韓国人3世の朴(パク)と申します。テントの皆さん、お寒い中毎日本当にお疲れ様です。
 故郷日本に暮らす在日韓国人の一人として、やはり原発は必要がないものだと思っています。この度は、在特会の暴言によくぞ我慢して下さいました。お疲れさまでした。
 テントに集う皆さん方は、私が心から尊敬し愛する日本の人たちです。美しいこの国とそこに暮らす心やさしい人々の命を守るため、私も日本に住む一人の人間として原発村の人間たちと岡山から闘っていきます。
 寒いテントで頑張る皆さんのことを思うと、本当に胸が痛くなります。もうこれ以上頑張って下さいとは言えません。皆さんは毎日命を削りながら、十分頑張って下さっています。本当にありがとうございます。
 皆さんのことを岡山の瀬戸内の空の下から、いつも考えています。毎日思っています。皆さんの笑顔は私の幸せで、皆さんの悲しみは私の不幸せです。
絶対に原発を止めましょう。原発に日本で暮らす全ての人間の命が止められてしまう前に。一部の心ない人間の言動で皆さんが傷つきませんように。
 どうぞ、お体には気をつけてください。毎日本当にお疲れ様です。感謝ハムニダ。
                        (岡山 男性 40歳)

★4.メルマガ読者より、講演会・デモのご案内、4つ

 ◇繰り返される冤罪の背景 警察と司法の問題点を考えるシンポジウム
  -警察はなぜ証拠を提出できないか-

日 時:2012年2月4日(土)14:00~ 開場13:30
会 場:「たんぽぽ舎」JR水道橋下車 徒歩5分
   〒101-0061東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5F
   電話 03-3238-9035 http://www.tanpoposya.net/
司 会:清水勉氏(原田信助さん国賠訴訟、主任弁護士)
シンポジスト:寺澤有氏、林克明氏(フリージャーナリスト)
参加費:1000円(※資料代含む)
 ◇2.4原発さよならデモ@大宮
 
 新年あけましておめでとうございます。
 さて、野田首相による福島第一原発事故の冷温停止宣言が出されましたが、約10ヶ月が経過した現在も、事故の全容や廃炉に向けた具体的なプランは定まっていない現状にあります。
 また、この夏の電力供給に支障をきたさなかった現在もなお6基の原子炉が稼働中であり、被災地の除染・ガレキの広域処理、ベトナムへの原発輸出他、原子力政策をめぐる情勢は日々刻々変わっております。
 また埼玉県内でも三郷市・吉川市・飯能市・秩父市等の一部にホットスポットが発見され、特産の狭山茶の出荷停止など、食の安全の課題も浮き彫りになっております。
 そこで、9月10日の所沢から川越・浦和・川口・草加と続いた、原発さよならデモ@埼玉 第6弾のデモを、枝野経済産業大臣の地元大宮で開催致します
皆さんのご参加をお待ちしております

開催日時:2012年2月4日(土)13時半集合、14時出発
集合場所:JR線・東武野田線 大宮駅東口駅前
主  催:2.4原発さよならデモ@大宮開催のtwitter有志一同
    (http://www.twitter.com/nonuke_saitama)
その他 :プラカードや垂れ幕などを各自ご自由にお持ち下さい。
     参考 脱原発ポスター展:http://nonukeart.org
        脱原発スモールアクション:http://small-action.com/?page_id=469
原発と関係のない、特定の政治団体や政治的テーマに関するのぼりや旗・プラカード等はご遠慮下さい。

★5.2月9日 ワンコイン上映会へのお誘い
   ――特集 東海村・日本の原子力発祥の地
 
 今回のワンコイン上映会は首都圏に一番近い原子力施設のある茨城県、東海村を特集してお送りします。
 1965年、東海村から原子力発電の夜明けが始まり、多くの人が未来のエネルギーに夢を抱きました。安全の謳う愛らしいキャラクターが宣伝するアニメなども作られましたが、1999年にはJCO臨界事故を起こし、朽ちていく様に尊い命が失われ、原子力へ抱いた夢が悪夢だった事に気が付く…。その様子をドキュメンタリー映像等を使って、皆さんにお伝えしたいと思います。
 全ての映像で1時間半程度、合間には茨城現地からの脱原発活動報告なども予定しています。
 是非、ご参加下さい。
 
【日 時】2月9日 18:30~21:00 
【場 所】スペースたんぽぽ
【参加費】500円 

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[編集部より]
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