2012年7月4日(水) 地震と原発事故情報【TMM:No1505】-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.大飯原発ゲート前に響き渡る「再稼働反対」の叫び
-6月30日(土)~7月1日(日)2日間の闘いの報告
★2.7.6緊急行動と白熱教室のお知らせ
☆ 7.6緊急!大飯原発3号基を停止せよ!首相官邸前抗議
☆ 7.6松本道弘の白熱教室
原発の是非をめぐる『ロジックと詭弁の間』
★3.いくらなんでも遅すぎる「手遅れな記事」
なぜこのような記事が「今」書かれるのでしょう。
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★4.新聞・雑誌から1つ
原発事故確率 現実離れ 電力会社「1000万年に1回」
民間損保の数千分の一
★5.<テント日誌6/30(土)
―経産省前テントひろば294日目 稼働原発ゼロ56日目>
超満員に溢れかえった あみーシャン大飯ふれあいホール
雨の中、おおい町を700人のデモ、オフサイトセンターで抗議
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┗■1.大飯原発ゲート前に響き渡る「再稼働反対」の叫び
| -6月30日(土)~7月1日(日)2日間の闘いの報告
└──── 木村雅英(再稼働反対!全国アクション)
経産省前テントひろばのバスツアーで福井県大飯原発ゲート前を訪れ7月1日の夜の闘いまで参加したので、大飯原発3号炉の稼働前最後の闘いを報告する。
ゲートで申入書提出
バスツアー参加者50人程は、雨の青戸大橋を渡って漁村公園でバスを降り、県道241号の約300メートル程の坂道を歩いてデモをする。朝8時頃の大飯原発ゲート前には既に数台の乗用車でバリケードが築かれている。前日に「STOP大飯原発再稼働!7.1現地アクション」が大飯町をデモしオフサイトセンターで関電に申入書を提出している頃に、別の人たちが実行したらしい。県道から、車バリケードや関電作成のゲートやいくつかの鎖をくぐり抜けて滑らないように注意して坂道を登ると、無表情な警備警官と関電社員が立ちはだかるトンネル入口に辿りついた。雨の中で若者たちの太鼓をバックに1時間ほど交渉してやっと関電大飯発電所所長宛ての申入書を手交する。
警察との攻防
牧野経産副大臣が夕方5時頃に来そうだ、再稼働のスイッチオン(制御棒抜き取り開始)を止めなくては、とこの県道とトンネル入口までの空間に数百人が集まっている。雨が上がった3時頃から県道に駐車する機動隊警備バス付近の動きが活発になる。差し入れのピッツァをほおばっていると警備指揮車から警告が発せられ、私たちは緊張して4列に座り込む。18時にごぼう抜き開始。「暴力反対」の声を無視して愛知県警の若い警官たちが前列端の人に近づき、「道路通行に邪魔だから排除する」と警告して4人の若輩警官が私たちのスクラムの腕をはがし抱きかかえて県道側に運んでいく。これが20人×4列ほどの座り込み者たちに繰り返される。厳しく抵抗する若い女性たちには警官も手こずり時間がかかる。私も指を折られないように頭を落とされないように気にしながら4人の警官に県道まで連れて行かれる。
1時間半もかけて県道に連れて来られた私たち。そこでいいことを思いついた、今度は県道に座り込めばいいのだ、それでも副長官や関電の車は止められる。私たちは県道に座り込んで「再稼働反対」を叫び続けた。トンネル入口側の若者たちにも警官の手が入っているらしいが県道側からはよく分からない。立ちあがって見るとバリケード車の天井に乗った若者が左右に旗を振っている。こちらからも大きな枝に付けたたんぽぽ舎の旗を掲げてエールを返す。よく考えると「再稼働反対」の民に警官たちが取り囲まれているのだ。我らが警察を包囲したぞ! 県道側では人も太鼓も増え、「再稼働反対」の4ビートに乗って踊り叫び続ける。寝不足の私たちは道路上に身体を横たえたり警備バスにもたれかかったりして体を休めた。この状態が何と夜中の0時まで続いた。先に動き出したのは警察側で、指揮車も警備バスもごそごそと去って行った。
トンネル入口側と合流すると、大飯テントのKさんやバスツアーのFさんが太鼓を叩いている。私たちは原発入口の道路封鎖を貫徹できたのだ。「再稼働反対」コールが深夜の大飯原発入口の谷間にこだました。まんまるのお月さんが私たちを祝福しているようだ。
大飯再稼働
2日の新聞報道は「大飯3号機再稼働」のオンパレード。副大臣も作業者も船で運ばれて、滞りなく原子炉の再起動がなされたという。原発稼働ゼロは約2か月で終わってしまった。昨年春からのもろもろの再稼働反対の行動にもかかわらず。
それでも原発反対の声は盛り上がっている。私たちは「再稼動反対」の声をあげ続ける。
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┗■2.7.6緊急行動と白熱教室のお知らせ
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☆ 7.6緊急!大飯原発3号基を停止せよ!首相官邸前抗議
http://coalitionagainstnukes.jp/?p=689
7月6日(金)18:00-20:00位
場所:首相官邸前(霞ヶ関駅より徒歩7分、虎ノ門駅より徒歩10分)
※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。
呼びかけ:首都圏反原発連合有志(たんぽぽ舎も参加)
◇スタッフ集合時間は未定です。
たんぽぽ舎は午後3時集合、4時までに官邸前に行く予定です。
☆ 7.6松本道弘の白熱教室
原発の是非をめぐる『ロジックと詭弁の間』
プロフィール:1940年大阪生まれ。関西学院大学卒業。ハーバードロースクール交渉術ワークショップ終了。元名古屋外国語大学教授。元国際教養大学客員教授。日商岩井に勤務後、アメリカ大使館の同時通訳者となり、NHKテレビ上級英語講座の講師を勤める。日本にディベートを広めたことでも知られる。(ディベート教育暦 約40年)…現在、紘道館館長、国際ディベート学会会長。著書は150冊を越える。
騎士道とは一味違う、武士道の精神で語ろう
出席者参加型ワークショップ
Argument(口論)からDebate(究論)へ
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日 時:7月6日(金)開場18:45 開演19:00 終了21:00
会 場:スペースたんぽぽ 東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F
Tel 03-3238-9038 nonukes@tanpoposya.net
主 催:スペースたんぽぽ講座実行委員会
資料代:800円(学生500円)
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┗■3.いくらなんでも遅すぎる「手遅れな記事」
| なぜこのような記事が「今」書かれるのでしょう。
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
【TMM:No1491】より
◇原発事故直後、政府、命守る情報を黙殺・放置
(6月18日 朝日新聞より)
——————–引用開始————————————
文科省科学技術・学術政策局の渡辺格次長は取材に対し、汚染地図の存在を原
子力安全委員会や官邸だけでなく、文科相や政務三役にも伝えていなかったこと
を明らかにし、「当初は測定結果の精度がどの程度のものかさえわからなかった」
と釈明した。この対応は、首相や官房長官にその存在さえ伝わっていなかった
「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」と同じ構図だ。
——————–引用終了————————————
朝日新聞の記事は、官僚にずいぶん優しい書き方です。実態はそんな甘いものではないのです。しかも、どうして今頃記事になるのか、全く理解が出来ません。このデータはとっくにDOE米国エネルギー省のHPに載っています。
既に事故直後から、私たち原発事故の推移に危機感を持っていた人たちは、政府に対して米軍の無人偵察機を借りるなどして、空中線量探査を行うよう要求していました。SPEEDIのデータが出てこず、拡散予測も不明、気象データも明らかにされず、しかし一方では双葉町に行ったジャーナリストの手持ち線量計が次々に振り切れるなど、とてつもない汚染拡散があったことは最早明らかだったからです。
米軍は日本からの要請があろうと無かろうと「自分たちのために」とっくにそんなことはしています。3月22日の時点で、グローバルホークなどの無人機が飛んでいることは報道されていました。
3月13日19時47分に私があちこちに発信していたメールです。
|米軍に無人偵察機を借りて、空中放射線測定を高密度にやることが一つ考えら
|れます。
|無人機ならば仮に高線量地域に突っ込んでも人的被害はありません。また、放
|射線測定を自動化してデータ送信をすれば精緻な汚染地域の特定が出来ます。
|これを実行するのに必要な資材を日本が持っていないならば、米軍に借りるこ
|とを要請したらどうですか。
|
|さらにこの航空機に赤外線探知装置を付けて飛ばせば、生存者捜索をすること
|も可能です。特に温度の下がる夜間は効果があると思います。
米軍情報に基づき政府に通報されたものがどのような情報だったかは、エネルギー省のHPに載っているデータでわかります。その中の3月22日という日付のあるデータでは、明らかに飯館村方向に高い汚染地帯が広がっていることが誰の目にも明らかです。見間違うはずがありません。
そのデータでは、最も高い価を示すところは1.25ミリレム(米国はいまでもレム表記ですが、これは12.5マイクロシーベルト/時を意味しています)を表しています。数日いれば年間被曝限度を軽く超えてしまう線量に覆われた地域に人が止まることがどういう意味があるのか、放射線防護の知識があれば簡単に想像できるはずでした。
どうしてこの記事が「今」出されるのでしょうか。この内容で政府に対して住民避難を求める記事が書けたはずです。手遅れに等しい時期の記事については言葉もありません。
DOEのデータはとっくに公表されていたし、このデータを使った警告や政府交渉もありました。避難を求める福島の人々に向き合っていたならば、この記事は一年前にかけたはずなのです。
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┗■4.新聞・雑誌から1つ
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原発事故確率 現実離れ 電力会社「1000万年に1回」
民間損保の数千分の一
(7.4東京新聞より抜粋)
(省略します―「ちきゅう座」編集部)
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┗■5.<テント日誌6/30(土)
│ ―経産省前テントひろば294日目 稼働原発ゼロ56日目>
│ 超満員に溢れかえった あみーシャン大飯ふれあいホール
| 雨の中、おおい町を700人のデモ、オフサイトセンターで抗議
└──── (Y・T)
6月30日(土) 曇り後雨
午前6時新宿集合という超早い行程でこの日の行動は始まった。前夜の官邸前行動の興奮を抱えたまま、テントに泊り、幟旗やバナーやトラメガ等の用意を整えて4人で新宿に向かう。うち1人の若者は昨夜、静岡からきていたテントの面々の友人と夜を徹して話し、もし席の空きがあれば参加したいということで、一緒にきたのであった。
バスには総勢47名で行った。札幌・仙台・長野・三重・福岡・佐賀等、遠方からの参加者も一緒である。途中事故で渋滞もあり、おおい町の会場に着いたのは開会後40分の時であった。会場は溢れかえり、入れない人たちが外で待機している。少し交代してもらいつつ無理を承知で会場内に。
会場には横断幕がいっぱい貼られ、子ども連れの参加者も多い。会場では小林圭二さんの話は終わっていて、地元のMさんが話してるところだった。福井から中嶌哲演さんや松下さんの話があり、福島から佐藤さん、森園さんが話し、東京からはたんぽぽ舎とテントひろばがアピールした。関西各地からのアピールの他に原発現地からは泊・志賀・伊方・玄海からのアピールがあった。
地元おおいからの発言があったことと、次の再稼働のターゲットにされている原発現地をはじめとする全国的連携が生まれてきたことに、運動の前進が感じられる。
大飯原発監視テントに集まっている若者達もたくさん参加していて、400名を超えているようだ。
会場の外に出てデモに移りだす頃に雨が降り始める。おおい町でのデモは、1990年代初めの第2次原発建設反対運動以来だそうだ。犬を連れた地元の人もいる。家の中からカーテンをめくって、そっとデモを観ている様子が印象的だった。長く志賀原発反対運動をしている友人の話では、それが立地地域での原発反対デモでよく見られる光景だそうだ。この友人とは43年振りの再会であった。
本降りとなった雨の中を町役場経由でオフサイトセンターまでデモは進む。途中で合流してきた人が多いのか、700名近くに膨れあがっていた。
大飯原発から2kmのところの海に間近のオフサイトセンターには、牧野経産副大臣が常駐しているはずである。要望書を手渡すべく申し入れるがにべなく拒否される。立ちはだかる警官の列と低いバリケードに面前で対峙して抗議を繰り返し、結局代表団が中に入り、要望書を読み上げ手渡した。
牧野副大臣は姿を現すことはなかった。
その後、監視テントを訪れ交流。テントは30張りもあるだろうか。まさにテント村であった。そして高浜の民宿に向かう。おおい町の民宿は2週前にはどこもガラガラであったが、1週前にはもう全く空きがない状態であったという。再稼働に向けて全国から2000名もの作業員が集められているからだそうだ。
その頃、夕刻前に若者達が既に原発ゲート近辺で行動に入っているとの報が届く。宿で全員で明日の行動についての討論をする。ゲート前までのデモの後、座り込み行動やそれに対するごぼう抜きなどをも想定しつつ、対処方法など議論。座り込み行動の未経験者が多いことに少し驚く。ともかく連携を密にしつつ、各自の意志で行動することを確認して眠りについた。
ともかく再稼働を絶対に許さない、その行動のために明日原発の前に立つのだ、という明白な意志は共通のものであった。みんな、明日の行動へのある決意と覚悟を胸に秘めているかのようだ。
明日の原発前の行動は歴史を刻むものとなるのだろうか。
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【編集部より】
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