5つの情報をお知らせします(12月26日)
12月25日、九州電力玄海4号機が定期検査で停止、
日本の稼働している原発は6基、全原発停止へあと一歩
★1.原発予算4,200億円(案)反対=>震災復興費へまわせ
野田(民主党)内閣の原発推進路線を打ち破ろう
★2.「脱原発」意志しめさず 野田内閣 12年度予算案決定
原発関連4188億円、再生エネは原発の半分(2100億円)
★3.東電前年末ジャンボ・アクション
熱気と元気にあふれた集会
東電柏崎・刈羽原発2基の即時停止を求める
★4.<テント日誌 12/23(金)>
ハワイ伝統舞踊の講座 そして東電前行動へ
―― 経産省前テントひろば 104日目 ――
<テント日誌 12/24(土)>
厳しい寒さの中、平和のピアノコンサート
―― 経産省前テントひろば 105日目 ――
★5.メルマガ読者からの講演会・集会のお知らせ
◆判決不服従アクションin郡山
12月27日(火)判決に対する異議申立&判決勉強会
「子どもたちを救わないという結論はいかにして導かれたか」
★1.原発予算4,200億円(案)反対=>震災復興費へまわせ
野田(民主党)内閣の原発推進路線を打ち破ろう
(柳田 真)
民主党野田内閣の来年度予算案(2012年度)が24日、閣議決定された。一般会計90兆円余、税収が42兆円、国債が44兆円。つまり、半分強は国債(借金)で賄うという3年連続の異常予算。
原発推進予算は、4,188億円。震災からの復旧・復興費用は新たな特別会計で3兆7,754億円。うち、除染・汚染廃棄物処理など原子力災害復興関連費が4,811億円。(原発災害復興は巨費がかかる!)
問題は原発推進予算の4,200億円だ。3.11福島大惨事を経験して前菅内閣は脱原発をきめたはず。しかるに、野田内閣は原発予算をほとんど前年並みで、削減していない。全く“脱原発”になっていない不当な予算案だ。私たちは原発推進予算4.200億円に大反対し、それらを震災復興費へまわすことを要求する。
★2.「脱原発」意志しめさず 野田内閣 12年度予算案決定
原発関連4188億円、再生エネは原発の半分(2100億円)
政府は24日午前の臨時閣議で、東日本大震災と東京電力第一原発事故後、初の予算となる2011年度予算案を閣議決定した。注目の原子力予算は前年度からほぼ横ばいで、野田政権の「脱原発」の意志は明確に示されなかった。一方、予算案では歳入に占める国債の割合が過去最悪となり、借金依存の構図が一層強まった。
12年度の主な原子力予算は、安全・事故対策の研究開発費を大幅に増やすなどの変化はあったものの前年度予算より1・1%減の4188億円と横ばい。原発の代替電源として期待されている再生可能エネルギー関連は、技術開発費を増やしたが、総額は11年度の補正予算などを加えても2100億円余と原子力の半分にとどまった。
政策仕分けで在廃を含めた検討が提言された高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)は前年度比二割減の175億円。「安全の確保できるぎりぎりまで絞った。」(財務省)結果という。(中略)
政策的な削減は、原発推進の研究開発費を86億円と半減したことや、原子力関連シンポジウムでの「やらせ」問題を受けた原発推進広報費の全廃(11年度は15億円)などにとどまった。
再生エネでは、普及を促す電力の固定価格買い取り制度が来夏に始まるため、同じ効果を持つ導入補助金を大幅に削減。経産省の当初予算で比べると、関連予算の総額は二割減の809億円となった。ただ11年度第三次補正予算で住宅用太陽光発電の導入補助金を1200億円近くも計上しており、他省庁分も含めると再生エネ関連は2100億円程度となる。
(東京新聞12月24日付けより抜粋)
★3.東電前 年末ジャンボ・アクション
熱気と元気にあふれた集会
東電柏崎・刈羽原発2基の即時停止を求める
12月23日、夕方、寒風、吹きさす中、東電前アクションの呼びかけに応じて、今年度、最後となる東電前抗議行動が行われた。この日は3連休の初日、クリスマス気分に浮かれる街で、一体どのくらい人が集まるのかと思ったが、東電のあまりの無責任さは、クリスマスの気分を吹き飛ばし、約180名が東電本社前に集まった。参加者は寒さをものともせず、警察の嫌がらせにもめげず、自作プラカード、ライト、ドラム等で自分の思いを表した。賑やかなドラムの音をバックに、福島からの参加者を始め、次々とマイクで福島の被災者に対する賠償や柏崎・刈羽原発の停止を東電本社に向けて訴えた。その後、東電前アクションによる、自作劇、有志によるフラメンコダンスが披露された。
激動の2011年ももうすぐ終わろうとしている。東電は未だ、原発を停止しようとはしていない。地震はいつくるかわからない。しかし、参加者のこの熱気、元気さに希望がある。3.11以降、わずか3人の若者の行動で始まった東電前アクション。これまでなかったような若者の活躍が目立った1年でもあった。全原発停止まであと7基。原発ゼロを目指し、東電の責任逃れを許さず、抗議行動を続けることを誓って行動は終了した。
☆なおその後、たんぽぽ舎へ戻り、たんぽぽ舎と東電前アクションの合同忘年会を2時間弱楽しみ交流しました。
★4.<テント日誌 12/23(金)>
ハワイ伝統舞踊の講座 そして東電前行動へ
―― 経産省前テントひろば 104日目 ――
12月23日(金)晴
早朝、冷たい空気を入れたくないので、8時過ぎても、幕を開けないで置く。テントの幕がひきつり、みなれた公安警察が首をさしだす。「あっちで手薄になるから、こっちになにが来ても、難しいかもな。気をつけなさい!」「あっち」でズラ―ッと白いテントが並んでいることは知っている。キャンバス自体に差異はなさそうだが、お偉いかたのお誕生日だそうな…白と紺の幕がテントの壁となっている。
小生、水道橋と霞が関を自転車で往復していることが生きがいとなっている。まさしく、「共同幻想」の枢軸に住もうとしていることになる。霞が関は、共同幻想の壮大な楼閣だが、その足元に立っているテントの御常連は、ひたすら現実を確認しなければならぬ日々であり、これは闘争であり、暮らしとなった。
本日、104日目。弾圧担当のH氏に、防衛動員いるかな…という連絡入れる。「あちらのためには、この日ばっかりは、さわがしくならないように! と応じてみては?」 とアドバイスが即メール返信され、ご本人もそのあと、すぐ現れた。二人ともT舎に出かけなければならなかったが、テントの御常連は、なにもないだろうという反応だった。まさしく、結果、右利きのお客様は一切こなかったそうである。
テントから「東電前アクション年末ジャンボ」に、ほぼ同時に十月十日(とつきとおか)座り込みのSさんに、この日の第二テントのイベントについてお伺いしながら同道させていただく。こちらは、第二テント、女性の園なので、別件でテント広場にいなかった記者として取材させて頂いた。
午後2時より、フラダンス・USAの観光事業として作り上げられたあのフラダンスなどではなく、民族祭祀の芸能としての本来のハワイ伝統舞踊の講座があった。フランスでもロシアでも舞踊家は大学教授に匹敵するかそれ以上。日本では、舞踊家ほどおとしめられているものは無い…ハワイの古式正統舞踊の講座に20人以上参集し、男性も2名いたという。TPPテント地下大学についでのこの企画、すぐれて弁証法的ですね。
東電前アクションの集会のあと、ひとり、トイレに向かった記者を朝の公安警察が追いかけてくる。28日、「どうなるのか、テントの中にいれてもらえるか? こっちもやりたくないからな、どうなるのか、誰に聞けばいい?」 記者は「椎名さんに聞いてみて下さい」と答えた。まずかったろうか?記者は公安に与しやすしと思われているらしい。というわけで、これからどうしましょう?
寒風の中、ウクレレでひとり歌を歌っていらした女性は、たくさんのうたを持っていて、福島原発以後の民衆の気持ちを替え歌で歌ってくれ、座り込みも座禅だけのようなものではないことを教えてくれました。相変わらず、I上人の南無妙法蓮華経の続く中で…。
(Q記)
<テント日誌 12/24(土)>
厳しい寒さの中、平和のピアノコンサート
―― 経産省前テントひろば 105日目 ――
12月24日(土)晴。無風。
昨日23日は、風に悩まされた。議事堂から吹き下ろす風は、入口を直撃。凍て風と枯れ葉を吹き込む。テーブルの紙は、震え、落ち、舞い狂う。脱原発の旗は、ばたばた、なぎ倒される。敷石に触れる足は冷え、毛布を巻きつけなければいられない。現代化学カイロのさしいれもないではないけれど。
夜11時を過ぎれば、消灯時間となり、昨日の立ち入り検査の結果、火器、ガスタンク、ガスレンジ、石油ストーブ、喫煙、トイレなど一切、禁じられている。風の強い夜は、古代の穴居人のような恐怖と戦慄にみまわれるばかり。北海道のアイヌ・モシリで、山の中の砂防ダムづくりを体験している記者も、この第二の自然コンクリート・ジャングルも結構キビシイ。投石を恐れて、デザインされた敷石はアスファルトで固められた。疑心暗鬼にかられる権力派は「おもちゃ」を使いたくてうずうずしている。何重ものモニターをしかけ、これ見よがしに、ビデオを撮影に来る。ハイテク公安の練習台としては、うってつけの「島」であろう。人間の鎖に対抗して、封鎖した鎖を、やっとのことまたいで、その人は来た。
「原発もトイレなきマンションと言われていますが、このテントもトイレがありません。(音楽家が尿意や便意で悩まされていれば、おのずから、演奏はおちつきのないものになる、とかつて先輩が語っていた)。ピアノもこんなものですが、これもTさんの御好意なので…「ちょっと、指ならしさせて…」リハーサルで、ユダヤ人のゲットーから脱走する「ピアニスト」のテーマをひいて下さった。福島の子どもたちの「ゲットー」は放射能の霧の中にある。福島市も福島県も文科省も「脱走」しなくてもいいよ、という。転校はご自由ですから…金持ちにしか、転校などできるものではない。
平和のピアニスト、池邊幸恵さんは、ご自身で編集制作されたDVDをスクリーンに映しながら、演奏された。風か何かのせいで、発電機の配線が乱れ、電圧がさがり、白いテントのなかでの映像はかげろうのごとく、音は、ふきすぎる風のように、はかない響きとなる。 スーザン・ソンタグは、コソボで「ゴド―を待ちながら」の公演をした。ベケットは、「大切なのは、台詞の意味ではありません。役者の言葉の響きなんです」と初演のインタビューにこたえている。スーザン・ソンタグは、日本の雑誌文明に苛立っていった、「ぜいたくすぎるのよ」。
テントの中で、ひとりの女性が演奏と歌を聴いて、目をうるませている。琴線を啓くということがわかるか、とかつて、非暴力の闘士が訴えていたことを思い出す。105日目、闘争は始まったばかりである。辺野古のテントは、九電本社前テントは、立川テント村は…世界のオキュパイテントの闘志たちは、ピアノの音がきこえるだろうか?福島の子どもたちの心に、ショパンの心が届くだろうか?池邊さんは、2時間を超えなんとするコンサートのあとで、今度は、ピアニカでやってみようかしら…とほほえんでいた。
それから、「スペースたんぽぽ」で、福島の学童疎開裁判の柳原弁護士の報告を聞きにいらっしゃっていた。大学のピアノ教師が演奏会にでなければと思い詰めたのは、阪神淡路大震災に対応できない政治意識の無力さを痛感してからと語られた。柳原氏は、日本の人権擁護精神は、世界最悪であることが、白日のもとにさらされた、と慨嘆を隠さない。福島市はチェルノブイリのデータや放射能被ばくの研究成果を「不知」として退け、学童疎開の義務を怠った福島市訴追裁判は、地裁却下となった。
国際刑事裁判所に訴え出る意思もあると弁護士は語られた。経産省安全保安院のお役人は、モニターデータのほかには、信ずべきデータとはならないのです、と語っていたことを思い出す。コンピュートピアの宣伝マンは、福島の子どもの怒りも涙も、テクノサウンドでなければ感じないらしい。たんぽぽ舎の柳田さんは、経産省自体のモニターデータが頼りにならないことを立証するコピーを配布された。ガンジーは、行動の根底的動機を自己実現とかつて語ったそうである。ガンジーの自己とは、仏陀だった。福島のこどもたちは、日本政府や経産省安全保安院や東電の人間をまず、自己実現モデルとして励む意思はまず、いやなことだろうことはまちがいない。文科省やら医者やらが、自分たちが殺されるのを励ます側にまわっていようとは!しかし、歌手になりたい子供たちは、たくさんいるにちがいない!
(Q記)
★5.メルマガ読者からの講演会・集会のお知らせ
◆判決不服従アクションin郡山
12月27日(火)判決に対する異議申立&判決勉強会
「子どもたちを救わないという結論はいかにして導かれたか」
今月16日、福島地裁郡山支部は、年1mSv以下の安全な環境で教育を実施せよという14人の小中学生の申立を認めない(却下する)という判断を下しました。これは子どもの人権侵害の歴史に永遠の汚点を残す最も恥ずべき判決(決定)です。
申立人はこの誤りをただすために27日(火)、以下の通り、異議申立の手続をします。そして、なぜ、このような恥ずべき判決が出現したのか、被ばくした子どもたちを救わないという結論を導くためにどのような事実と理屈が採用されたのか、判決の中身を勉強したいと思います。
日 時:2011年12月27日(火)午後1時集合
場 所:福島地方裁判所郡山支部 隣麓山公園入り口広場
(郡山市麓山一丁目347番)
スケジュール 午後1時 集合
午後1時10分 裁判所に即時抗告申立書を提出。
午後1時40分 労働福祉会館で記者会見
(2階中会議室 郡山市虎丸町7-7)
午後3時 同会議室 判決勉強会
講師 弁護団 柳原敏夫
資料 裁判所の判決(決定)
《参考》 裁判所の判決(決定)に対するコメント(1)コメント(2)
コメント(3)
連絡先:ふくしま集団疎開裁判の会
代表/井上利男 電話 024-954-7478
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク 国・県への対応部会
世話人/駒崎ゆき子 携帯 090-2608-7894
メール office.sokai@gmail.com
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[編集部より]
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