4つの情報をお知らせします(2月6日)
1月27日、中国電力島根原子力発電所2号機が定期検査で停止。
残るは東電1基、関電1基、北海道電1基の計3基、
全原発停止へあと一歩
★1.今年で9回目の調査
サクラの花の異常を調べる重大な意義
環境・放射能が生物にどう影響するか-貴重な情報入手
奥田智子
★2.☆「スペースたんぽぽ」の学習会2つのご案内☆
○2/17(金)島薗 進さん
○2/21(火)景浦 峡さん
★3.<テント日誌 2/5(日)>
暖かな日、全国からの来訪者
― 経産省前テントひろば 148日目 ―
★4.メルマガ読者からのご案内
2/10もんじゅ・西村裁判を応援する会
★5.新聞雑誌より1つ
○ 原子力委の3人に1800万円 業界から寄付
新大綱策定に参加
(2012年2月6日(月)朝日新聞より抜粋)
★1.今年で9回目の調査
サクラの花の異常を調べる重大な意義
環境・放射能が生物にどう影響するか-貴重な情報入手
奥田智子
○ 2003年春に行われた浜岡原発ツアーの際に寒椿に異常な花があるのを発見し、続いて茨城県東海村でサクラの花の異常が見つかった。これをきっかけにサクラと原発の放射能との関係を調べてみようと、翌2004年からたんぽぽ舎サクラネットが中心となって、毎年日本全国で観察を続けている。
○ サクラ(ソメイヨシノ)は普通花弁5枚、萼(ガク)片5個が対照的に並んでいるが、近くでよく観察すると、花弁や萼片の数が標準より多かったり少なかったり、あるいは花弁の先がぎざぎざしていたりねじれていたり、様々な異常花がみられる。正常な花と何らかの異常を含む花との比率を求めて、毎年表にまとめ、すでに8年分が公表されている。
ソメイヨシノは接ぎ木で増やされるクローンのため個体差が少なく、通常寿命は60年と言われるが、弘前公園のように手入れが行き届いていると、100年を超すものが300本以上もあるなど、環境に敏感に反応し忠実にその影響を知らせてくれる。しかも長い間、人間と同じ環境に生きてきているので、サクラの花の異常を調べることは環境の生物への影響を考えるうえで、貴重な情報となるであろう。特に3・11の大震災と東電原発事故により、あろうことか日本中がまたもや被ばくの危険に見舞われてしまった。2007年7月に中越沖地震があって柏崎原発で放射能漏れが起こり、2008年4月に柏崎のサクラには異常花が目立った。まだサクラの異常花と放射能との関係は科学的証明には至っていないが、昨春は多くの地点で異常花の増加傾向が見られた。今年はどうであろうか。各地できめ細かく放射能の測定が行われている中でのサクラの観察はこれまでにない貴重な情報が期待される。サクラの観察は測定機器を使って客観的なデーターが得られるわけではなく、あくまでも目測に頼らざるを得ないところが一番の弱点である。データーはあくまで客観的でなければならない。丁寧に観察し、しっかりした正確なデーターを積み重ねることは放射能の危険を察知するための、誰でもできる手軽な方法となるかもしれない。
○ もう一つサクラ調査の重要な意義は、真摯に自然に向き合い、客観的な観察を続けることは様々な困難もあるが、時に新しい発見があり、このわくわく感は何物にも代えがたい喜びであり、頭を柔軟にし、既成観念にとらわれずにものの本質を見抜く力を鍛える最良の方法である。原発事故の被害も津波の被害も多くの人達が予想し警告していたにもかかわらず、そんなことは実際には起こりえないとして無視したような人達にこれからの社会を任せるわけにはいきません。自然に学び、頭を柔らかくして明るい世界を実現したいものです。
お願い:サクラ調査に興味がある方は是非ご参加ください。調査表などお送りしますので、ご連絡ください。特に福島県郡山市、いわき市在住の方、ご参加いただけると幸いです。
サクラ調査についての問合せと連絡先
サクラ調査ネットワーク 担当:柳田真
たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
★2.☆2月「スペースたんぽぽ」の学習会2つのご案内☆
○科学・大学・学会が信頼を失うとき–放射線の健康影響をめぐって
東大の内部の問題、日本学術会議の問題、
そして放射線被ばくと医学の歴史の関わり
日 時:2月17日(金曜)18時45分(開場18時30分)
講 師:島薗 進さん
東京大学大学院教授(生命倫理・宗教学)日本を代表する宗教学者。早くから中川保雄著「放射線被曝の歴史」の重要性を指摘(本の帯に推薦文あり)。東大柏キャンパスの空中放射線量が高いことを隠蔽する東大のホームページを批判した東大教員有志の世話人の一人。
会 場:スペースたんぽぽ(東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F)
Tel:03-3238-9035 Fax:03-3238-0797
参加費:800円(学生400円)
○議論はどのように歪められたか:
3・11後の報道と専門家の発言を読み解く
日 時:2月21日(火曜)18時45分(開場18時30分)
講 師:景浦 峡さん・東京大学大学院教授(メディア・言語論)
著書:3・11後の放射能「安全」報道を読み解く―
社会情報リテラシー実践講座
リテラシー(情報についての知識を持ち意味を理解する力)を身に着ければ、自分で判断する手がかりが得られます。
東大柏キャンパスの空中放射線量に関し、東大本部のホームページ上の不適切な記述を修正するよう申し入れた東大教員有志の世話人の一人。
会 場:スペースたんぽぽ(東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F)
Tel:03-3238-9035 Fax:03-3238-0797
参加費:800円(学生400円)
★3.<テント日誌 2/5(日)>
暖かな日、全国からの来訪者
― 経産省前テントひろば 148日目 ―
2月5日(日)曇り。
日が沈むまでは暖かだったので、午後は表に常時7~8人で座り込みました。
今日は午前中は荒野座の皆さんがテントにいらっしゃって、「君と僕の未来」「大間にハルコは生きている」「ずっとウソだった」を熱唱。最後は「故郷」を歌ってアピール しました。少し残念だったのは今日の午前中は福島からのメンバーが誰もいなかったことですが、6日にはテントにご帰還の予定です。
日曜の午後、それほど人通りは多くはありませんが、テントには東京、栃木、大阪、沖縄、京都と広範囲からの訪問者を迎えました。人数的には少なかったのですが、初めてテントにいらっしゃた方が多い印象でした。大阪からは労働運動の大先達で「労働情報」の代表をされている前田さんも来訪。とても77歳には見えない元気さ。
京都では市長選では、現職の門川大作さん(民主、自民、公明、社民、みんな推薦)と「脱原発市政の実現」を表看板に掲げた中村和雄さん(共産推薦)の一騎打ちとなり、門川さんが当選し、中村さんが破れました。
共産対反共産という「型」対「脱原発」という印象もありますが、「脱原発」だけでは選挙に勝てない現実の厳しさを感じます。
東京では日野と国立、大阪でも脱原発デモが行われました。
みなさんお疲れ様でした。(H.H)
★4.メルマガ読者からのご案内
もんじゅ・西村裁判、最高裁の不当な上告棄却通知に抗議する
もんじゅ・西村裁判を応援する会 世話人 藤田祐司
○ もんじゅ・西村裁判を応援してくださっている皆様、2月2日の朝日、毎日、東京新聞ですでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、1月31日付で最高裁上告棄却の通知が弁護団事務所に送られてきました。残念ながら敗訴確定です。
○原告、西村トシ子さんから届いたメールは下記のとおり。
永年、裁判のご協力を頂きありがとう御座いました。
残念な結果を報告する事となりました。
2/1、3時頃 棄却の電話連絡を弁護士から受け「5時半から裁判所記者クラブで会見する予約をした」というので、残すところ2時間半を、とにかく慌しく取りあえず電車に乗り、会見場に着き、記者会見を海渡、日隅弁護士と3名で行いました。
今後のことについては2月10日(金)午後7時からたんぽぽ舎(JR水道橋駅)で検討したいと思います。
どなたでもご参加いただけます。会場費は500円です。お待ちしております。
※抗議文(案)は、紙面の都合で次号に掲載予定。(編集部)
★5.新聞雑誌より1つ
○ 原子力委の3人に1800万円 業界から寄付
新大綱策定に参加
(2012年2月6日(月)朝日新聞より抜粋)
東京電力福島第一原発事故後の原子力政策の基本方針(原子力政策大綱)を決めるため内閣府原子力委員会に設けられている会議の専門委員23人のうち、原子力が専門の大学教授3人全員が、2010年度までの5年間に原発関連の企業・団体から計1839万円の寄付を受けていた。朝日新聞の調べでわかった。(中略)
3人は東京大の田中知(さとる)(日本原子力学会長)、大阪大の山口彰、京都大の山名元(はじむ)の各教授。3人は寄付を認めたうえで、「会議での発言は寄付に左右されない」などと話している。この会議は新大綱策定会議。元東京大原子力研究総合センター長の近藤駿介委員長ら原子力委員5人と専門委員で構成され、今年8月をめどに大綱をつくる。寄付は所属大学に情報公開請求し、公開対象の過去5年分が判明した。(中略)
3人は会議で「福島の事故を受けて安全対策は随分とられている」「高速炉は魅力。開発は続けるべきだ」などと発言している。(中略)
※編集部より
★2.の2/17(金)「スペースたんぽぽ」の学習会で、講師の島薗さんより3人のうちの1人である東大教授田中知(さとる)氏について話していただきます。
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※誤植の訂正4つです。
1.2月3日発信の「事故情報その320」の第3記事で、
「さようなら原発2.11デモ」
誤り:2月12日(休日) 正しくは:2月11日(休日)
2.2月6日発信の「事故情報その322」の第1記事の
1番の文章
誤り:「…今後、原発なしで」 正しくは:「…今夏、原発なしで」
3.2月6日発信の「事故情報その322」の第5記事の
山本太郎さんの記事、後の方で、
誤り:「…分かれた」 正しくは:「…別れた」
4.2月6日発信の「事故情報その322」の第5記事の
山本太郎さんの記事、最後の部分、
誤り:「…考えていえりる。」 正しくは:「…考えている。」
お詫びして、訂正致します。(地震と原発事故情報編集部)
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[編集部より]
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