法政大学サステイナビリティ研究教育機構  原発・震災問題緊急シンポジウム

著者: 河村 哲二 かわむらてつじ : 法政大学経済学部教授
タグ:

「震災・原発問題の投げかけている課題と復興への展望:地域再生の視点から」

「百年に一度」のグローバル金融危機・経済危機の影響から脱しきれないまま、史上最大級の東日本大震災と「千年に一度」の大津波被災、深刻化する福島原発危機に揺れる日本。いまや、わが国は、被災地の人々の暮らしの立て直しという喫緊の課題に直面するとともに、この間のグローバル化に対応した成長戦略とエネルギー政策の在り方の見直し、東京一極集中と地方の疲弊の問題、さらには、明治近代化以来の中央集権的な国家システムのあり方の根本的な再構築など、大きな国家的課題に直面している。
この間、グローバル化のなかで一段と進んだ過疎化、高齢化と地域の疲弊は、東北沿岸部の被災を大きく加重している。復旧・復興にも地域的格差が広がり始めている。加えて、首都圏電力の重要部分を担ってきた福島原発の危機は、広範囲の放射能汚染を引き起こし、多数の人びとの避難や農水産物の出荷規制が、地域に深刻な問題を突きつけている。被災地の一刻も早い復旧と復興には、国レベルの迅速な対応や外からの幅広い支援が不可欠であるが、地域の人々が主役となって、長い歴史と伝統のなかで培われてきた多様で豊かな地域固有の生活価値と文化、生活圏を基盤とした地域の力が本当に生かされる復興と再生の在り方が、強く求められている。
本シンポジウムは、こうした視点から、大震災・津波被災と原発問題の実像にも迫りながら、これからの復興と再生のあり方、さらには国家デザインそのもののあり方にも踏み込んで検討することを目指す。

日時 2011 年7 月3 日(日) 13:00 ~ 17:00(開場12:30)

場所 法政大学市ヶ谷キャンパス 外濠校舎2 階S205 教室
13:00 ~ 趣旨説明
13:10 ~ 基調講演「震災と復興」赤坂 憲雄氏
14:00 ~ 講演
「福島原発事故と日本の原子力政策」 伴 英幸氏

「岩手から見た震災復興のための地域再生の諸課題
-若手社会学者の視点から」 茅野 恒秀氏

「浜の営みがあって、私たちの食卓がある」 小山 厚子氏
15:30 ~ 休憩
15:45 ~ パネルディスカッション
司 会 河村 哲二氏(法政大学経済学部教授)
パネリスト 講演者4名
山岸 秀雄氏(法政大学法学部教授)

講演者プロフィール

赤坂 憲雄氏
学習院大学教授。東日本大震災復興構想会議委員。民俗学。東北学を提唱。その他、福島県立博物館館長、遠野市立文化センター所長等、歴任。

伴 英幸氏
原子力資料情報室共同代表・事務局長。スリーマイル島事故を契機に原子力問題を考え始める。原子力政策を見直す「新大綱策定会議」委員。

茅野 恒秀氏
岩手県立大学総合政策学部講師。法政大学大学院で環境社会学を学び、日本自然保護協会勤務、東京学芸大学客員准教授を経て現職。

小山 厚子氏
小山編集室主宰。「婦人之友」編集記者。地域活性化伝道師。取材執筆の傍ら、地域づくりや農山漁村と都市をつなぐ活動に関わる。

チラシ

開催告知チラシについてはこちらのリンクをご参照ください。
■表
→ http://research.cms.k.hosei.ac.jp/sustainability/system/files/Sympo20110703_1.pdf
■裏(FAX用参加申込書)
→ http://research.cms.k.hosei.ac.jp/sustainability/system/files/Sympo20110703_2.pdf

お申し込み

■PCから→ https://www.hosei-web.jp/fm/10147.html
■携帯電話から→ https://www.hosei-web.jp/fm/m10147.html
■FAXから→ ①サス研シンポ申込 ②氏名 ③連絡先電話またはEメールアドレス
上記①~③を明記の上 03-3264-9218(当機構事務室宛)送信

問い合わせ先
法政大学サステイナビリティ研究教育機構事務室
TEL : 03-3264-9211 / e-mail : sus@hosei.ac.jp

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion0526:110627〕