5つの情報をお知らせします(1月27日)
本日、中国電力島根原子力発電所2号機が定期検査で停止。
残るは東電1基、関電1基、北海道電1基の計3基、
全原発停止へあと一歩
★1.テント撤去に反対して、750人が緊急抗議大集会
枝野経産相はテントひろばとの話し合いに応ぜよ!
柳田 真
★2.ついに傍聴者を閉め出した「ストレステスト意見聴取会」
後藤、井野委員を「締め出し」た経産省
たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会 山崎 久隆
★3.<テント日誌 1/23(月)>
雪に耐えたテント 明日への準備も着々と
―― 経産省前テントひろば 135日目 ――
★4.たんぽぽ舎に届いた年賀状から・その3(3人の方、敬称略)
◇石川県 多名賀 哲也
◇東京都 岩上 安身
◇自治労武蔵野市職員労働組合
★5.新聞・雑誌から、1つ
◇原発今夏ゼロも想定-制限令は出さず
枝野経産相 東電の経営権握る考え
(朝日新聞1月27日付けより抜粋)
★1.テント撤去に反対して、750人が緊急抗議大集会
枝野経産相はテントひろばとの話し合いに応ぜよ!
柳田 真
○1月24日の枝野経産相によるテント撤去命令に反対し、本日1月27日(金)、午後4時から6時までの2時間、経産省前テントひろば撤去反対緊急抗議大集会が経産省テント前で開かれた。労働者の勤務時間中という悪条件にもかかわらず、職場を早退して参加したかなりの人々があり、経産省前テント辺一帯に750名余の人々が参加した。マスコミ各社からの取材陣も多く見受けられ、辺りは取材カメラで埋め尽くされた(私服刑事も多かった)。
○経産省前テントひろばの渕上代表他、多くの人から経産省前テントが果たしてきた大きな役割・意義が話され、反原発運動の一大拠点をなんとしても守ろう!、撤去させないぞ!との雰囲気が満ち溢れた大集会となった。
たんぽぽ舎も「テント撤去反対!撤去すべきは危険な原発だ」の横断幕を4枚作成し、ビラも配り、マイクでも発言して全体の盛り上げに努力しました。
(集会の詳細はテント日誌次号で)
★2.ついに傍聴者を閉め出した「ストレステスト意見聴取会」
後藤、井野委員を「締め出し」た経産省
たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会 山崎 久隆
◇強行突破
18日のストレステスト意見聴取会、とうとう傍聴者を別室に閉じ込め、会そのものを密室化した。もちろん別室の傍聴者には「絵や音」はモニターを通じて流れるから議論の内容を秘密化したわけでは無いと、経産省側は主張するのだろうが、それは全く次元の異なることだ。同じ部屋でリアルな発言を、相手の顔、また、それを聞いている人たちの表情を見ることに、傍聴の意味がある。
こんなデタラメな意見聴取会に対する異議申し立ての声が、傍聴人から上がることは、福島原発震災を経た後は当然のことであり、それを閉め出すなど許されるはずがない。
このような暴挙に至った理由ははっきりしている。岡本孝司、山口彰、阿部豊の3委員が三菱重工から資金を提供され、そのことを追求されたことに当人たちも経産省も我慢がならなかったからだ。
普通なら取らない過激な反応をしたこと自体、経産省などの最も追求をされたくないことに踏み込んだからだろう。
それも、傍聴人のみならず後藤委員と井野委員からも「質問」として疑問を呈されたことが大きかった。
◇後藤、井野委員を排除
経産省は18日夜間に強行した「意見聴取会」に二人を欠席させようとして、このような騒ぎを起こしたのではないかとさえ感じさせた。傍聴人抜きの聴取会など、認めるはずがないことを見越しての暴挙だったのだろう。
二人の配付した12月22日質問は、経産省のホームページに掲載されているのだが、なんと個人名と個人の関与を記載した箇所を消した。黒塗りならぬ白抜きの状態で、文書改ざんしてホームページに掲載したのだ。18日の行為を予告するようなことをしていた。(*)
なぜそのようなことまでしたのかは、18日中に答えが出ている。わずか数十分で「大飯原発3、4号機のストレステストの方法は妥当」という意見を「出席」した委員のみで、まとめてしまった。
これを見ても、後藤、井野委員が居なければ、「しゃんしゃん意見聴取会」つまり電力会社と国の出来レースになっていたことが明らかで、そう見えないように、つまり「一回に二、三時間は信義をしていた」ように見えるように体裁を作ることが、「反対派」を入れた議論をした唯一無二の理由だと言うことが分かる。
しかし今月下旬にはIAEAが来てしまう。さすがにそれまでに何ら結論が出ないというわけにも行かない、実際7回もしたんだからもう良いだろうというわけだ。その実態を今回の事態で白日の下にさらすことができたわけだ。
◇馬脚を現した経産省
既に「ストレステストの欺瞞性」は両委員や市民の努力で明らかにされていたと思う。それに対して国も他の委員も納得できる答えは出せないばかりか、委員に3名者利益相反のメンバーが居たことが追求されると、経産省は話をそらして任命責任を放棄して強行突破を計った。
結局、3.11以後何が変わったのかと問うても、少なくても経産省の審議にあたる姿勢には何の変化も無かったことは、はっきりしたということだ。
(*)信じられない「白抜き」文書の所在は
http://www.nisa.meti.go.jp/shingikai/800/29/005/5-1-1.pdf
であり、白抜きされたのは利益相反の3名の委員名と、次の文章である。
『報道によれば、山口彰委員は、(株)ニュークリア・デベロップメントから『受託研究』の名目で3,385万円の研究費を受け取っている。ニュークリア・デベロップメントは、現在審議中の大飯原発・伊方原発・泊原発などの主
製造メーカである三菱重工の関連企業である。これが事実であれば、利益相反の事例に該当する可能性があり、研究者倫理としても委員にはふさわしくないと考えるが、保安院の判断をお聞きしたい。』
これが
『報道によれば、
これが事実であれば、
利益相反の事例に該当する可能性があり、研究者倫理としても委員にはふさわしくないと考えるが、保安院の判断をお聞きしたい。』
と、書き換えられていた。
なお、「発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に係る意見聴取会」の名簿は次の通り。
阿部 豊 国立大学筑波大学大学院 システム情報工学研究科教授
井野 博満 国立大学法人東京大学 名誉教授
岡本 孝司 国立大学法人東京大学 工学研究科原子力専攻教授
後藤 政志 芝浦工業大学 非常勤講師
小林 信之 青山学院大学 理工学部機械創造工学科教授
佐竹 健治 国立大学法人東京大学 地震研究所教授
高田 毅士 国立大学法人東京大学大学院 工学系研究科建築学専攻教授
奈良林 直 国立大学法人北海道大学大学院 工学研究院・工学院教授
西川 孝夫 公立大学法人首都大学東京 名誉教授
山口 彰 国立大学法人大阪大学大学院 工学研究科教授
渡邉 憲夫 日本原子力研究開発機構安全研究センター リスク評価・防災研究
グループリーダー
★3.テント日誌より、2つ
◇<テント日誌 1/23(月)>
雪に耐えたテント 明日への準備も着々と
―― 経産省前テントひろば 135日目 ――
1月23日(月) 雨のち雪
一日中降り続いていた雪は、夜から雪に変わる。かなり激しく降り、みるみる積もっていく。テントにも雪が積もっていくのが、影絵のように映し出される。テントの屋根の部分を下から突きながら雪を落とす。この先、朝まで降り続けばどうなるだろうか・・・、テントのカマクラになるのかなどと冗談を言いつつ少々心配であったが、12時頃には雪は雨に変わり、そして降り止ん
だ。
この日は雨のためテント前はさすがに静かであったが、それでも第2テントでは「沖縄意見広告運動」の人達が楽器をかき鳴らしながら、いろいろとパフォーマンスを繰り広げる。
通称「歌のお姉さん」がおにぎりを40個差し入れてくれる。このところしばしばテントに出入りしている中学3年の少年が来る。いろいろな活動のため、卒業まで停学処分中だという。進路は決まっているらしい。
明日から9条改憲阻止の会を中心として、「子ども達を放射能から守る」べく議員に迫るための、対国会行動が予定されている。カラフルな横断幕が綺麗に仕上げられている。なんとか晴れてくれればいいのだが・・・。
( Y・T )
★2.たんぽぽ舎に届いた年賀状から・その3(3人の方、敬称略)
◇石川県 多名賀 哲也
年賀状有難うございました。
年末年始、風邪で2週間も寝込んでしまい、年賀も丹後への帰省も十数年ぶりにできませんでした。トホホ・・。3.11のショックが癒えず、気力の衰えを認めざるを得ません。
二千三百年も前、すでに孟子は「民を貴しと為し、杜稷(しゃしょく)はこれに次ぎ、君を軽しと為す」と断じています。いま、国の生態は変わり、科学技術は日進月歩ですが、人間は何ひとつ進歩していないと痛感します。チェルノブイリ事故に対し東西両陣営を問わず、民衆に対し何と同じ対処をとったことか、またJCO臨界事故の教訓も全く忘れ去られていました。今年はいよいよ古希を迎えますが「すでに心朽ちたり」の心境です。
しかし、人民の抵抗は、忘却に対する記憶のたたかいであることだけはゆずれぬ一線です。フクシマだけは忘れない、と気持ちを引き締めています。本年もよろしく!
◇東京都 岩上 安身
謹賀新年
旧年中は大変お世話になりました。
二〇一〇年一二月に設立したインターネット報道メディア、株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナルも設立一周年を迎え、二〇一一年末にはサイトの全面リニューアルオープン、そして定額会員制への移行も果たしました。
力を注いできたインタビューや記者会見などの Ustream中継は、昨年のみで九〇〇万人以上、動画の総アーカイブス数約三〇〇〇本を数えるまでになりました。これも応援して下さった皆様のおかげです。心から御礼申し上げます。
市民に直接支えられる独立したメディアとして、これからもジャーナリズムの本道を歩みたいと思います。
二〇一二年 元旦
◇自治労武蔵野市職員労働組合
新春
新年おめでとうございます。
地方分権と改革の21世紀といわれながら国・政府は地方財政を利用しながら自治体を支配下に置き続けて来ました。
安全神話と多額の交付金で建設された原発は、その象徴であり、多くの人々の生活を破壊し、今なお日本全体に不安感を生んでいる福島第一原発事故は、この間の施策の結果と言えます。
私達は、中央集権と戦争の時代から、地方主権と平和な未来へと転換するため、住民に信頼された自治体に働くものとして奮闘する決意です。
旧年中とかわらぬ当市職労へご指導、ご鞭撻をたまわりますようお願い申し上げ新年のあいさつとさせていただきます。
二〇一二年 元旦
★5.新聞・雑誌から、1つ
◇原発今夏ゼロも想定-制限令は出さず
枝野経産相 東電の経営権握る考え
(朝日新聞1月27日付けより抜粋)
枝野幸雄経済産業相は26日、朝日新聞のインタビューに答え、今夏に全国で稼働している原発ゼロを想定し、今春にも対応策を公表する方針を明らかにした。原発の再稼働が難しくなっているためだ。昨夏のように電力使用制限令を発動せず、自動車メーカーの「土日操業」をしなくても乗り切れるよう準備する。
全国では26日時点で全54基のうち4基の原発が動いている。順々に定期検査に入り、4月末に北海道電力泊原発3号機が入ると稼働する原発がなくなる。
政府は安全性を確認するストレステスト(耐性評価)などをしたうえで、夏前に再稼働に踏み出すシナリオを描いてきた。だが、東京電力福島第一原発事故の影響で地元の同意を得るのが難しくなっている。
こうした情勢から、枝野氏は「(今夏は)原発がゼロになる可能性はある」との認識を示した。また、「安全と安心をないがしろにして稼働することは許されますか」と話し、再稼働は電力需給より安全確保を優先する考えを強調した。
[編集部より]
「地震と原発事故情報 その310」号の<テント日誌 1/22(日)>の以下の箇所の文字化けによる未判別部分を次の様に訂正します。
(誤)「京都からの学生たちが、京都にこれから帰るのだがテントを訪ねてみたいというので、こちらに呼んでいいか」という(以下、文字化けのため判別出来ず)程なく到着した
(正)「京都からの学生たちが、京都にこれから帰るのだがテントを訪ねてみたいというので、こちらに呼んでいいか」という方が。もちろん、大歓迎。程なく到着した
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[編集部より]
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