「パレスチナ*ガザ現地状況と緊急支援活動」報告会開催について

著者: 瀬戸 : パルシステム連合会地域支援本部
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2014年12月22日

「パレスチナ*ガザ現地状況と緊急支援活動」報告会開催について

 

パルシステム連合会

地域支援本部 瀬戸

 

・パルシステム運動委員会では「パレスチナ・ガザ現地状況と緊急支援」現状報告会を開催する事となりました。1月8日の平日午前の開催となりますが役職員のみならず、多くの組合員、NGOや市民運動の皆さんにも呼びかけ、報告会を成功させていきたいと考えます。

1.ガザ現地状況

・2014年7月8日からイスラエル軍によるパレスチナ暫定自治区のガザ地区への大規模空爆が開始、8月26日までの50日間の空爆行為などで、死者2131人(70%の1,439人以上が民間人。子ども500人、女性257人)。負傷者1万人以上。人口の4分の1にあたる45万人が避難民に。停戦後も11万人が避難生活を続けています。死者数は今までで最も犠牲の多かったと言われた2008-9年の1,300人よりも多い甚大な被害です。
・人口の4分の1にあたる45万人が避難民に。停戦後も11万人が避難生活、57の病院と診療所が損壊し、27は閉鎖したまま。学校220校が損壊。多くの学校が避難所になったまま、18,000戸の家屋が全壊または大破。37,500戸が損壊。イスラエルとの境界地域は瓦礫状態。45万人が水道へのアクセスを持たず、食糧配給に頼る人は150万人(人口の7割以上)37万人以上の子どもに緊急の心理ケアが必要、ガザの面積の44%にあたる地域が立ち入り禁止状態です。
・ガザは現在でも6,000発以上の不発弾、住宅の破壊、生活インフラの破壊で 大半の人々が避難所生活、復興の見通しは15年〜20年 復興費用は1,000億円、封鎖は解除されておらず、いつイスラエルからの爆撃があるかもしれない状況です。
2.NGOの緊急支援活動の現況                                     

 【JVC(日本国際ボランテイアセンター)の支援】

・10月29日までに、637の個人・団体から920万円の緊急カンパを受ける。

・   11月18日までに、9,529人の内科診療、心理ケア衛生教育等の実施+14,185個の医療・生活物資の配布をおこなっている。ハン・ユニス市及びガザ市内クリニック及びガザ市の避難所複数個所にて、合計9,375人に以下の支援をおこなっている。

①避難所5,134人(591家族)(内訳下記参照)

・572人:5歳以下の子どもへの健康診断とフォローアップ

・1,816人:12歳以下の子どもへの心のケア・グループカウンセリング(94回実施)

・1,966人:母親および若い女性への衛生カウンセリング等の実施(100回実施)

・280人:メディカルデーの実施(3回実施)

・500家族:への衛生キット配布

②クリニック

・   診療:3,293人

・医療品等の配布:14,185(単位:個)

③その他メディカルデーの実施 948

【パレスチナ子どもキャンペーンの支援】

1)子ども支援

・ハンユニスのナワール児童館では、9月7日より近隣に住む小学生400人を対象にした支援を開始、自由に遊ぶことはもちろん、ピエロ、ゲームなどのリクリエーション活動、水遊び、創作劇、絵画、写真、スポーツ、民族舞踊、本の読み聞かせ、遠足など様々なプログラムにたくさんの子どもたちが毎日参加しています。

・アトファルナろう学校でも、聴覚障がいを持つ小中学生300 人に対して手話による心理サポートと給食を始めました。保健連合でも、ガザ市内のクリニックに併設した子どもの居場所を作り、被害の激しかった地域から子どもたちを集めて週単位でリクリエーション活動を実施していて秋の間に全部で約1000 人の子どもたちの支援を行う予定です。

2)物資配布と炊き出し

・ガザ市東側のザイトゥーン地区と北部のベイト・ラヒヤ地区、地上侵攻によって大きな被害が出たガザ市東部のシジャイヤ地区で家を破壊された200 以上の世帯に生活物資の配布を実施、配布物資は、プロパンガス、コンロ、フライパン、鍋と食器、スプーン、包丁、やかん、洗濯用たらい、枕、洗剤、チーズ、缶詰、ジャム、オリーブオイル、消毒用ジェル、サンダルなどの生活必需品です。

・アトファルナ・レストランでの炊き出しも継続しており、肉入り炊き込みご飯とヨーグルトを障がい者のいる家族330 世帯に毎週配布しています。秋の間の物資配布は合計で1000 世帯になる予定です。

3.「パレスチナ*ガザ現地状況と緊急支援」報告会企画概要

*企画目的

・イスラエル軍によるパレスチナ暫定自治区のガザ地区への大規模空爆が開始移行、世界的に反対運動が盛り上がり、日本でも国際NGOを中心とした呼びかけを通じ様々な「停戦を求める」運動が取り組まれた。

・現地支援NGOと繫がる日本のNGOから緊急支援カンパの要請に基づき、パルシステムでも各会員生協を中心に組織カンパが取り組まれた。

 ・8月26日の無期限停戦から4ヶ月が経過した現在、急速にガザ現地の状況、戦争犯罪などの責任追及などマスコミ報道も殆どなくなっている状況です。NGOを中心とした支援活動が取り組まれていますが、支援活動の内容もあまり伝わっていません。被害規模が甚大である事、長期的な支援活動が必要である事から、現地状況の周知共有の場を持ち、団体、個人の継続的な支援を呼びかける場として企画します。

 

※集会企画

企画名パレスチナ*ガザ現地状況と緊急支援活動報告会
日時 2014年1月8日(木) 10時30分~13時00分
場所パルシステム東新宿本部2F第一会議室

参加費

無料

会場規模

120人

タイムスケジュール10:30     開会挨拶  野々山パルシステム東京理事長(パルシステム運動委員会委員長)

10:30~11:40  -古居みずえ監督からの報告-

●映像と写真で見る「ガザ爆撃と破壊された生活と生命」

●現地報告1 私が見たガザ -お話 古居みずえ監督-

11:40~12:30 ●現地報告2 現地国際NGOの緊急支援活動の状況報告

       11:40 パレスチナ子どものキャンペーン

12:00 JVC

12:20 ATJ

12:30~12:55 質疑応答

13:00     終了

  ※ガザで作られている刺繍製品、関連書籍、パレスチナオリーブオイルなどの展示販売もあります。

 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.ne/
〔opinion5096:150103〕