「原発事故の際にIAEAに忠告を求めてはならない」ミッシェル・フェルネックス博士緊急提言 Dr. Michel Fernex warns health consequences of Fukushima

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Michel Fernex

フランスのNPO Les enfants de Tchernobyl/Belarus 「チェルノブイリ/ベラルーシの子どもたち」(副会長はアレクセイ・ネステレンコ、このブログの過去記事参照:ベラルーシの放射線防護研究所による「農作物への放射能対策」)の創設者であるスイスの医学博士ミッシェル・フェルネックス教授の緊急提言を掲載します。この記事の最後に、このブログの関連記事をリストアップしましたので併せてご覧ください。 @PeacePhilosophy

ミッシェル・フェルネックス教授からの緊急提言                                                                            

人々が被曝から身を守るために

―福島の即時の影響と後発性の影響を予測すること―

ミッシェル・フェルネックス

2011年11月30日 
フランス、オー=ラン県 ビーダータル
AP通信社は11月21日、「福島第一原発の事故による健康被害の実態は、明らかにならない可能性がある」という記事を配信した。これを読むと、次のような疑問が浮かぶ。「人々をできるだけ被ばくから守り、犠牲を最低限に食い止めるための最適な方策を、いったいどの機関が日本政府に進言できるだろうか」。 福島原発の管理者は、原発の計画をたて、建設を実行した最初の誤ちから、津波到来の1時間も前、すでに地震によって原発が壊れていたことを隠蔽した過ちまで、一貫して責任を負っている。これは明らかな人災で、結果として、環境中への放射能漏れの対応に遅れが生じた。

●● IAEAに従属するWHO
1946年の世界保険機構( WHO)憲章で、WHOは、医療部門において適正な技術を提供する義務がある、と定められている。緊急時には、政府が要請するか、あるいはWHOの介入に合意が得られたあとで、その役割を実行することになっている。WHOは健康に関する全ての情報、アドバイスおよび援助を与え、健康に関する世論をしっかり記録に残す義務がある。ところが、これらの義務はまったく遂行されていない。
WHOはもともとこうだったわけではない。1957年に設立された国際原子力機関(IAEA)との間で交わされた合意(1959年、 WHA12.40)によって、原子力分野での独立性を失ったのである。より最近では、放射線関連分野におけるWHOの活動は縮小しており、福島に介入したのもIAEAであった。
あまり問題とされてはいないが、IAEAは、福島やチェルノブイリのような原発大惨事が起こるたびに、大きな決定権を発揮できる、という国際原子力機関憲章をもつ。IAEAは自らの憲章に忠実で、1996年4月8日~12日にウィーンで開催されたチェルノブイリに関する国際会議会報のように、IAEA出版物には度々、憲章の第二条が引用されている。IAEAの主要目的は「全世界の平和、健康、繁栄に対して原子力産業が果たす役割を推進し拡大すること」なのである。
言い換えれば、国連組織であるIAEAは、原子力産業を推進し、その商業プロジェクトを支援するための機関である。WHO、FAO(国連食糧機構)、ユニセフなどの国連諸機関のなかで、IAEAはその最上部に位置している。さらに、法的に見ると、WHOは、健康および放射線分野での独立性をもたない、あるいは存在すらしていない。原子力産業を代弁するIAEAは、深刻な病気の数々と放射能の関係を認めない。彼らの意図は原子力産業を保護することであり、放射能汚染から人々を保護したり被災者を支援することではない、とIAEAの指針にはっきり示されている。
従って、国の保健当局は、原発事故の際にIAEAに忠告を求めてはならない。IAEAは経済的配慮を優先するため、被ばくによると思われる健康被害を過小評価したり否定したりする。その結果、強度の汚
染地域からの住民の避難が遅れる可能性もある。

●● まず性差に表れる放射線の影響
行政が福島の住民、特に放射能の影響を受けやすい子供たちにヨード剤を配布しなかったのは理解に苦しむ。ヨード剤は高価なものではない。ポーランドの例を見るように、たとえ百万単位の子供たちに配布しなければならないとしても、効果があったことだろう。原発から放出されたヨウ素131が到来する前に一錠飲むだけで予防になった。
AP通信社の記事は、原発事故の影響がまず子供たちに現れることを伝えていない。細胞分裂の早い成長期の子供は、成人に比べて千倍も放射能の影響を受けやすい。妊娠八週以内の胎芽が死亡するリスクもある。すなわち早期流産である。86年のチェルノブイリ事故前の統計と比較すると、事故後、女児新生児の5%が死亡している。最も汚染されたベラルーシとロシアでは、このために新生児の男女比が最大となっている。分娩時の女児死亡はチェルノブイリ後の東欧およびバルカン諸国でも見られ、ドイツでも同様に急増した。しかし汚染が局地的あるいはほとんどなかったフランスやスペインでは性差にあまり差異は見られなかった。このデータは性比が放射能汚染の度合いに比例して変化することを示している。
 通常の性比は男1045に対して女1000前後で、地域別に見ても大差はない。放射能の影響で性比が変化した例は他にもある。例えば高濃度のトリウムを含むモナザイト岩地域、インドのケララ谷は、自然放射線レベルが通常の6倍も高く、ここの住民にはダウン症などの先天性異常が多い。また、自然放射線レベルが通常の周辺地域には見られない性比が認められている。(Padmanabham)
チェルノブイリでは死産、周産期死亡および先天性異常の増加が見られた。もっと後になってからだが、心臓の先天異常も見られた。5 0年代に行われたアリス・スチュワート医師の研究では、胎内で被ばくした胎児は後に白血病や癌(脳腫瘍)を発病するリスクが高いことが分かっている。

●● 放射線と免疫機能低下
チェルノブイリでは子供たち、特に小さい子供や幼児の1型糖尿病が増加し、昏睡の症状が確認された。通常は、遺伝的要因からくる自己免疫異常や新たな突然変異によるものだが、チェルノブイリで1型糖尿病を発病した小さい子供や幼児たちは糖尿病家系ではないことが特徴的だった。
事故後、被ばくが免疫機能に影響を与えることがベラルーシで明らかとなっている。そのため、福島周辺住民の白血球および抗体グロブリンの長期的調査が必要である(チトフ教授の研究を参考)。調査結果は、福島から離れた九州などの汚染されていない地域の対象群と比較しなければならない。
汚染地域の子供たちの免疫調査では、膵臓ランゲルハンス島のベータ細胞および甲状腺細胞に対する自己抗体に注意を払う必要がある。橋本甲状腺炎の原因には1型糖尿病と同じように遺伝子が関連すると考えられている。性ホルモンなどその他の内分泌腺は、特に思春期に機能不全を引き起こすリスクがある。たとえば、生理の遅れやウクライナで急増した男性不妊症だ。アレルギー性疾病も汚染地域の子供たちの間で増加すると思われるが、これらの調査はいずれも、非汚染地域の対象群と比較すべきである。
チェルノブイリでペレヴィナ教授が子供にレントゲンを短時間照射し細胞の過敏性(リンパ球培養)を調査したが、同じ調査を福島でも行う必要がある。
食品による内部被ばくにより免疫が低下したチェルノブイリの子供や幼児は、事故から何年も経ってからも頻繁に感染症にかかっている。汚染されていない地域に比べて合併症や慢性化によって悪化する率が高い。
被ばくによって引き起こされるゲノム不安定性は遺伝的に受け継がれる。調査は、子どもの祖父母から始まって、これから何世代にも渡って続ける必要がある。

●● 被ばくとガン
甲状腺ガンは五歳児では百万人に一人という、子どもには稀な病気だが、今後は五歳未満の子供たちの間でも増大するだろう。被ばくした胎児・新生児の場合、甲状腺ガンの潜伏期間は非常に短く、浸潤性の甲状腺乳頭ガンが極めて速く進行する可能性がある。チェルノブイリ後、甲状腺腫、甲状腺炎および甲状腺機能不全などの甲状腺の病気が増加した。その他のガンは潜伏期間が長く、最大で35年である。スウェーデンのクロンベルクとベラルーシのオケアノフは、チェルノブイリ事故から十年後に様々なガンが増加する、という明白な傾向をつかみ、二十年後には一般的なガンの発生率が統計的に顕著に上昇することを確認した。
放射線を受けた若い人々は、若くしてガンを発病するなど、若年性老化のリスクがある。被ばく量の等しい〈リクビダートル〉(原発事故処理作業員)たちと比較すると、若い〈リクビダートル〉の発ガン率は年配の〈リクビダートル〉より著しく高かった。オケアノフはまた、被ばく総量より被ばくした時間の長さがよりリスクを高める要因であることを示した(1996年4月8日~12日のウィーン国際会議のIAEA会報279ページ参照)。ガンの調査においては、年々減少するであろう死亡率を要因にするのではなく、特に被ばくした人々の発ガン率、また従来より20年早まるであろう発ガン年齢に注目する必要がある。発ガン率と発ガン年齢は10~20年後、統計的に顕著な変化が見られると思われる。若い〈リクビダートル〉の失明も、年配者より頻繁に発生した。これは微小循環障害を伴う網膜の変性疾患で、数年後に黄斑に現れる。
チェルノブイリ事故後、最初の死因はガンではなく、脳と心臓の合併症を伴う心臓血管病と高血圧だった。医師にはこうした合併症の予防に力を尽くして欲しい。
被ばくした幼児は、通常より若い年齢で橋本甲状腺炎および1型糖尿病を示す危険がある。性ホルモンの異常による症状などその他の内分泌腺の病気は性機能を不調にし、特に思春期の女性には生理の遅れ、男性には男性不妊症という症状が現れる。

●● 内部被ばくを避けるには
放射能から子供を守るために最も重要なのは、食べ物による内部被ばくを避けることだ。危険なのは外部被ばくよりもむしろ内部被ばくである。体内に取り込まれた放射性物質は、胸腺、内分泌腺、脾臓、骨の表面および心臓といった特定の内臓に蓄積する。チェルノブイリの事故後にバンダジェフスキーが行った研究によると、大人の内臓に蓄積された濃度の二倍近いセシウム137が同地域の子供の内臓から検出された。最も濃度の高かったのは、新生児、乳幼児の膵臓および胸腺だった。
チェルノブイリ後にセシウム137が体内に蓄積された子供たちの八割は病気で、心臓疾患も多い。事故前のベラルーシでは健康に問題のある子供は2割程度で、ベラルーシの汚染されていない地域では事故後でも変化が見られなかった。
子供たちは放射線測量計を身につけるより、ホールボディカウンターを定期的に学校に搬送し、子供たちのセシウム137体内蓄積量を調査する必要がある。体重1キロ当たり20ベクレルの値を超えている場合にはペクチンを与え、汚染された食品の摂取を避ける必要がある。また子供を汚染地域外でしばしば保養させるのも効果的だ。
ペクチンはストロンチウム90、セシウム137、ウラン誘導体の体内摂取を減らすとともに、体外への排出を促進する。イタリア、イスプラの欧州委員会研究所の専門家たちは、ペクチンが安全で放射能の排出に効果的なサプリメントであるとみなしている。
(Nesterenko V.I.他「アップルペクチンによるチェルノブイリの子どもの体内のセシウム137の除去効果」 SMW 134: 24-27. 2004)
汚染された子供たちには、抗酸化物質として作用するビタミンE、ビタミンA、カロチンも有効であり、ニンジン、赤かぶ、赤い果物などを与えるのが効果的だ。
以上はAP配信記事に対する意見である。記事によると、放射能事故を原因とする成人の死亡例はまだ出ていないようだ。汚染地域で小児科医、遺伝学者、免疫学者たちによる出生時から思春期までの継続した疫学調査・医学調査を行うことを強く要請したい。この調査には、汚染されていない地域で、年齢・性別の分布、職業、生活水準、居住地域の人口密度など環境的に類似した対象群を選ぶことが重要である。
(翻訳:小川万里子  編集:藤原かすみ)

ミッシェル・フェルネックス Michel Fernex 略歴
1929年ジュネーヴ生まれのスイス人。医学博士。ジュネーヴ、パリ、ダカール、バーゼルで医学を学ぶ。後、セネガル、マリ、ザイール、タンザニアなどアフリカ諸国に勤務、またフランス、スエーデンでも勤務し、寄生体学、マラリア、フィラリア症の問題で、世界保健機関と15年間,共同作業を行う。スイス・バーゼル大学医学部教授に任命。臨床医学,及び熱帯医学専門医。66歳で退職。以後、IPPNWの会員、またNPO「チェルノブイリ/ベラルーシーのこどもたち」(ETB)を仏緑の党創立メンバーで反核の闘士であった夫人のソランジュ・フェルネックスと2001年に創設。また2007年から、ETB、IPPNW, CRIIRAD、仏脱原発ネットワークなどとWHO独立のためのキャンペーン(Independent
WHO)を組織。キャンペーン会員はジュネーヴのWHO本部前で毎日8時から18時までピケを張っている。(過去に、ジャン・ジーグレール、ダニエル・ミッテラン、クリス・バスビー、チェルトコフ、ヴァシーリ・ネステレンコがヴィジーに参加) 

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IPPNW 『チェルノブイリ事故の人体への影響』より: 長期にわたる甲状腺障害の拡大

大原発事故から25年:『チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染』(NHK・1996年放映)が伝える大事なこと

NHKチェルノブイリ20年番組『汚された大地で~チェルノブイリ20年後の真実』

以下、英語版

F-68480 BIEDERTHAL, Wednesday, November 30, 2011
Michel Fernex

   When reading the article of the Mainich Daily News, dealing with health problems after the nuclear accident of Fukushima, One may ask the question: which institution could advice the authorities for ta-king the best decisions to protect the population and reduce the suffering of the victims?

   The responsibility of the direction of the factory starts with the errors in the planning and building of the power plant, the absence of information about the real damage which started with the earthquake, more than one hour before the rest of the wave of the tsunami making thousands of victims 100km from there. * The later errors lead to the delay to reduce and stop the contamination of the air, of the soils and water.

   According to its constitution (1946) the World Health Organization (WHO) has to provide an adequate technical assistance in the field of medicine. Intervention in case of urgency, if required by governments, or just after acceptation of such interventions should furnish the best information, give pieces of advice and assistance concerning health. It has to form a well documented public opinion regarding health. None of these obligations were respected.

   For historical reasons this did not happen. The WHO signed in 1959 with the newly created (1957) International Agency for Atomic Energy (IAEA) an Agreement (WHA 12.40) which ended the independence of the WHO to act in the field of nuclear industry. * More recent decisions confirm the take away of the activities of the WHO in the field of ionizing radiation. * It explains why the IAEA could intervene in Chernobyl and Fukushima, not the WHO.

   The population ignore the statutes of the IAEA, which gives directives or contributes to make decisions after an atomic catastrophe such as Fukushima or Chernobyl. The IAEA before all, has to owe the wording of its statutes. The following lines of this IAEA document, is quoted in IAEA publications, for instance in the Proceedings of the International Conference on Chernobyl in Vienna, 8-12 April 1996. It says that the Agency has as principal objective “to accelerate and enlarge the contribution of atomic industry to peace, health and prosperity throughout the world”.

   In other words, this U.N. agency has before all to promote nuclear industries, and support such commercial projects. The IAEA has the highest position compared with other agencies in the hierarchy of the United Nations (UN), including the WHO, FAO, UNICEF and others being controlled by ECOSOP. Furthermore, the WHO from a legal point of view, is not independent or even absent in the field of health and ionizing radiations. The IAEA having to impose its goal, will not admit that severe diseases are due to radiation; this would slow down the spreading and the growth of the nuclear facilities in the world. The guidelines from this agency represent the defense of these commercial structures, but not a protection the population nor a help for victims.

   For the national health authorities, the IAEA will be the wrong councilor in case of a nuclear catastrophe. Priority will be given to economical considerations, therefor the attempt to minimize or refute pathologies associated or provoked by artificial radiations will be denied. Wrong estimations may delay the evacuation of heavily irradiated communities.

   Shocking and even less understandable in Fukushima, has been the absence of distribution of stable iodine to the whole population, and before all to children, who are more at risk. This prophylactic intervention is not expensive. It would have been efficient and, as shown in Poland by Keath Baverstock, such a campaign is very well tolerated, even if millions of children, who have the greatest need for such a protection, are included. One tablets has to be swallowed, if possible before the wind transporting radioactive iodine, mainly I-131, crosses over the region.

   The Journal does not indicate that the first victims of the accident of Fukushima are and will be the children. This starts when the rapidly dividing cells of the embryo makes this stage of development 1000 times more susceptible than adults. Embryos may die, this would correspond to an early subclinical abortion. At birth, up to 5% of the girl babies have been missing the years after the explosion of Chernobyl, compared with the statistics of the years prior to 1986. The highest sex odds, with more than 5% of the female children missing were registered in Belarus and Russia, the countries with the highest radioactive fall-out. Missing girls at birth were also noticed in eastern Europe and Balkans after Chernobyl. Even in Germany there was still a significant deficit in girls at birth. However in France and Spain, with very little or localized radioactive fall-out, no changes of the historical sex odds were found. It shows that the deterioration of the sex odds is proportional to ionizing radiation.

The normal sex ratio, which is a sex odd, corresponds to about 1045 new-born males for 1000 newborn females. This ratio is more or less constant all over the world. There are other examples where the aggravation of the sex odds are increased, connected with increased radioactivity. For instance in the valley of Kerala with a back-ground radioactivity due to monazite, a thorium rich sand, with a six-time increased background activity, leads to a significant increase of congenital new dominant mutations, and Down’s syndrome, as well as an aggravation of the sex odds, compared with the neiboring valley with a normal background radiation. (Padmanabham).

   In Chernobyl still-birth and perinatal mortality, as well as congenital defects were noticed. Cardiac defects are often detected much later. Irradiation of fetuses in utero may lead to a significant increase of leukaemia and cancers (brain tumors) as shown in the 50th by Alice Stewart.

   In Chernobyl, the incidence of type 1 diabetes mellitus increased in children and especially in small children and infants, where the disease becomes evident due to the coma at entry. This is caused by defects of the immune system or a new mutation. *Usually, hereditary factors may be found in such cases; parents or grand-parents suffered from similar diseases. * In Chernobyl, type 1 diabetes mellitus is missing in the family. The Chernobyl diabetes mellitus of infants or small children appears to be a new disease.

   In Belarus, it has been shown that the immune system was heavily affected after the accident. Therefore,
both the white blood cells and the gamma globulins must be studied with a prolonged follow-up in the population of Fukushima (See papers of Pr. Titov). The results should be compared with those of similar research performed in children populations far away from the radioactive fall-out. E.g.: a comparable region around Kobe or Kyoto).

   When studying the immune system of irradiated children, attention should be payed to auto-antibodies, agains beta cells of Langerhans islets in the pancreas, and against thyroid cells. Hashimoto’s thyroiditis has the same etiology as type 1 diabetes mellitus. *Other endocrine glands, such as sex hormones producing cells, may be responsible for functional problems especially during puberty: delayed menstruations or even epidemics of male sterility as described in Ukraine. Allergic diseases may also increase in frequency among irradiated children populations. *Again, comparison with communities free of radioactive fall-out will be necessary.

The hypersensitivity of cells (lymphocyte cultures) of irradiated children, after a short X-ray irradiation of the cell culture, should also be studied in Fukushima, as it was done in Chernobyl children by Pr. Pelevina.
    The alteration of the immune system surely contributes to the increase of infectious diseases in infants and children of Chernobyl, even after years, if children still receive radio-contaminated food. The infections will have a more severe course, with complications and a tendency to become chronic, when compared with children of not radio-contaminated regions.

   Ionizing radiation induces a genome instability, which is directly transmissible from generation to generation. This has to be studied and followed-up for generations, starting with the grand-parents now.

   The incidence of thyroid cancer extremely rare in small children, may increase even before the fifth year of age; an age where normally only one case in one million small children suffers from this malignant disease. If irradiated in utero or soon after birth, the latency period for this cancer may be very short, and a rapidly invasive papillary cancer of the thyroid can develop in very young children. Chernobyl provoked several other thyroid diseases, such as goiter, thyroiditis and functional disorders. The other cancers have a longer latency period, up to 35 years. Cronberg in Sweden and Okeanov in Belarus found a clear trend for the increase of different cancers 10 years after Chernobyl, and a statistically highly significant increases of all common cancers after 20 years.

   Irradiation of young adults leads to premature aging; the early occurrence of cancers being part of this phenomenon. *The increase of cancer was much more pronounced in younger, than in older liquidators of Chernobyl, with the same exposition to radiation. Okeanov showed further more that among liquidators, the duration of the exposition to radiation was a more important risk factor than the dose. (See Proceeding of an intentional conference, IAEA, Vienna, p279, 8-12 April 1996.). When studying problems of cancers, never chose the mortality as parameter, the mortality is declining year after year, but the incidence is growing, especially among irradiated subjects, and the mean age of occurrence may start 20 years too early. There, statistically significant differences may be found in ten to twenty years.

   Blindness is also more frequent among young than among older liquidators. It is a degenerative disease of the retina, with microcirculatory disturbance, reaching after a few years the macula.

   In Chernobyl the first cause of death due to radiation is not cancer, but cardiovascular diseases, hypertension, with cerebral and cardiac complications. Physicians may protect patients from these complications.

   Years after Chernobyl, children with a high burden of Cs-137 in the organism are ill in 80% of the cases, and have often cardiac problems. Prior to Chernobyl and in regions of Belarus with minimal radioactive fallout, only 20% of the children can be considered as non healthy, as it was the case in Belarus before the catastrophe.

   Hashimoto’s thyroiditis, and type 1 diabetes mellitus occur in infants at always younger ages. Other endocrine diseases, such as conditions due to anomalies of sex hormones may be responsible for functional problems especially in females during puberty, with delayed menstruations and sterility in male subject.

   It is important that similar studies are undertaken in Fukushima, with always a possibly to compare the findings, with a group for comparison, in a similar environment, but no radioactive fall-out. The age, the sex distribution, the professions and standard of living and the density of population should be the same. Radiologically clean regions for comparison, could be selected around Kyoto or Kobe.

   Measures to be taken to protect children are before all to prevent the uptake of radionuclides with drinks and food. Clean food and drinks must be given to all children, at home and in school canteens. Holidays in radiologically clean areas are also helpful.

Pectin reduces the uptake of radionuclides, Sr-90. Cs-137 and uranium derivatives. It also accelerates the elimination of radionuclides both with feces and urine. This food additive is Considered by the experts
of the Research Laboratory of the European Commission in Ispra, Italy, as safe and efficient for this indication (Nesterenko V.I. & al. SMV 134: 24-27. 2004).

   Contaminated children can also be protected with vitamin E and A, as well as carotenes, which act as antioxidants. Mothers should provide carrots, beet ruts and red fruits, containing such antioxidants to their children.

   The external radiation dose is much less source of pathologies than internal dose due to incorporated radionuclides, which are chronically accumulated in given organs, Thymus, endocrine glands, spleen, surface of bones and heart. Bandazhevsky demonstrated after Chernobyl (SMW 2003; 133:p488-490) that nearly a two times higher concentrations of Cs-137 is measured at autopsy in organs from children, when compared with the concentration in the organs of adults from the same region. The highest concentrations were measured in the pancreas and the thymus of new-born babies and infants.

   Dosimeters distributed to children should be replaced by whole body spectrometers periodically transported in schools for controls. This gives a measure of the Cs-137 load. If the values are above 20 Bq/kg bodyweight, pectin courses may be necessary, and the contaminated food must be replaced by absolutely clean food and clean drinks.

   These reflections follow the article of the Mainich Daily News. It confirms that among adults no death related radiation occurred so far. The epidemiological and medical problems are to be studied and treated from birth to puberty by pediatricians, geneticists and immunologists, in irradiated communities. They will compare the present situation in Fukushima with that observed in not radio-contaminated comparable regions. *The cancers epidemic in adults has to be studied in 5 to 25 years from now.

この記事は「ピース・フィロソフィー・センター」の記事 http://peacephilosophy.blogspot.com/2012/01/edr-michel-fernex-warns-health.html の転載です。なお<ミッシェル・フェルネックス博士緊急提言>は、korin kobayashiさんの提供によるものであり、「ちきゅう座」転載にあたっては、korin kobayashiさんのお許しをいただいております。―「ちきゅう座」編集部
 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1777:120110〕