2012年7月10日(火) 地震と原発事故情報【TMM:No1512】-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原発廃炉の技術立国を日本は目指せ
原子力規制庁は、犯罪者集団が名前を変えて、そこに入るだけ
(食品と暮らしの安全基金代表 小若順一)
★2.新聞・雑誌から
◇非公開会合で実質審議、原子力委 過去10年以上 議事録残さず
(7月8日 デーリー東北より)
◇「なし崩し再稼働怖い」
大飯・関西住民 批判と賛成交錯(7月9日 東京新聞より)
★3.本の紹介---高橋哲哉・著『犠牲のシステム 福島・沖縄』
★4.<テント日誌 7/7(土)―経産省前テントひろば 300日目>
雨に濡れる笹の葉 短冊に怒りと意思をこめて
第2テントで賑やかに七夕の集い( Y・T )
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本日発行【TMM:No1511】のイベント案内で、講師のお名前が正しくありません
でした。訂正しお詫びします。大変失礼いたしました。
誤:橋 哲哉さん、正:高橋 哲哉さん
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┗■1.原発廃炉の技術立国を日本は目指せ
│ 原子力規制庁は、犯罪者集団が名前を変えて、そこに入るだけ
└────(食品と暮らしの安全基金代表 小若順一)
電力不足で夏に停電すると関西電力が主張したことが大きな理由となって、大飯原発は稼働されることになりました。
しかし、本当に足りないのは特に暑い数日で、しかも1日のうち数時間だけ。この時間帯の電力価格を大幅に上げて、みんなで節電すれば、重大事にはなりません。
停電を恐れて企業が外国に逃げ出すと、日本経済新聞が書きました。これは原発を動かすための方便です。外国では発展途上国だけでなく、先進国でも大停電が起こります。
アメリカでは、10年ほど前に米カリフォルニア州で大停電が起こり、この6月30日にもワシントンDCで大停電が起こりました。韓国でも、昨年9月に大停電が起こり、今夏も電力不足で6月21日に全国民が参加した停電への対応訓練が行われました。世界中のほとんどの国は、今の日本より電力が不足しているので、日経新聞が書いたように、停電を恐れて外国に逃げ出す企業はありません。外国に出るのは、円高のためです。
このように、原発利権派は、さまざまな名目をつくって原発を動かそうとしています。
忘れてならないのは、「事故は絶対に起きない」と言い続けて原発を推進し、その結果、何千人から何十万人もの人に、ガンにかかるよう運命づけ、16万人もの住まいを奪った人類史上最悪レベルの原発事故を起こした政府、東電、原子力技術者、原子力にかかわる官僚は、犯罪者であるということ。
大被害を出した以上、「原子力ムラ」や、東電の責任者には、まず刑事責任を取ってもらわねばなりません。
ところが、事故の責任をとらないまま、「原子力規制委員会」が発足しようとしています。
この委員に、職を辞して現地調査を行った木村真三氏や、国会の参考人説明で国民に希望を与えた児玉龍彦氏や、一貫して原発に反対してきた科学者だけが委員になるならいいのですが、そうはならないでしょう。
原子力規制委員会は、犯罪者集団が事務所の看板を書き換えて、別の犯罪者集団を旗揚げするだけのこと、と私は考えています。
民間なら、失敗すれば仕事を失いますが、犯罪者の一員になっても、原子力ムラの人間には、これからも仕事があります。
福島原発の廃炉を進めるには、新技術の開発が必要で、それがうまくいっても更地に戻すには40年ぐらいかかるのです。
原発は、大量に造ってしまった放射性廃棄物の処理問題が解決していないのに、欲深い彼らは原発をまだ動かそうとしています。
原発を動かせば地域経済は潤いますが、実は、原発廃止を決めて、廃炉作業を始めても、地域経済は潤うのです。頑張れば、原発の廃止を決めた次の日から、雇用が生まれるようにすることが可能です。事故が起きると、多くの人が被曝した上に、労働者の被曝量も通常の何千万倍か、それ以上になって雇用が打ち切られます。だから地域にとっては、事故が起こる前に廃炉を決めることが重要なのです。事故さえ起さなければ、労働者はほとんど被曝を受けずに作業することができ、しかも、それは安定した雇用で、その状態が20年以上も続きます。原発を設置した地域には、安定した雇用が生まれることで我慢してもらいましょう。
中国が原発100基を目指して建設を進めているように、世界中で原発の建設が行われているので、残念ながら、またどこかで大事故が起こります。
したがって日本は、一刻も早く原発廃止を決め、廃炉や事故処理に役立つ技術を極めるべきです。それは、たくさんいる原子力技術者を有効に活用する方法でもあるので、ベストの選択肢といえます。
大事故を起こした日本は、廃炉の技術で世界をリードすることを目指すべきです。(食品と暮らしの安全No.278 2012.6.1発行より転載)
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┗■2.新聞・雑誌から
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◇非公開会合で実質審議、原子力委 過去10年以上 議事録残さず
(7月8日 デーリー東北より)
(省略します―「ちきゅう座」編集部)
◇「なし崩し再稼働怖い」
大飯・関西住民 批判と賛成交錯(7月9日 東京新聞より)
(省略します―「ちきゅう座」編集部)
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┗■3.本の紹介
│ 高橋哲哉・著『犠牲のシステム 福島・沖縄』
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経済成長も安全保障も「犠牲」の上に成り立っている。
『靖国問題』以来、6年ぶりの書き下ろし!
3・11が暴いた「戦後」の欺瞞
福島の原発事故は、原発推進政策に潜む「犠牲」のありかを暴露し、沖縄の普天間基地問題は、日米安保体制における「犠牲」のありかを示した。もはや誰も「知らなかった」とは言えない。沖縄も福島も、中央政治の大問題となり、「国民的」規模で可視化されたのだから-。経済成長や安全保障といった共同体全体の利益のために、誰かを「犠牲」にするシステムは正当化できるのか?福島第一原発事故で警戒区域となった富岡町などで幼少期を過ごした哲学者による、緊急書き下ろし。
<もくじ>
1章 原発とう犠牲のシステム 2章 犠牲のシステムとしての原発・再論
3章 原発事故と震災の思想論 4章 「植民地」としての沖縄
5章 沖縄に照射される福島
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┗■4.<テント日誌 7/7(土)―経産省前テントひろば 300日目>
│ 雨に濡れる笹の葉 短冊に怒りと意思をこめて
│ 第2テントで賑やかに七夕の集い
└────( Y・T )
7月7日(土) 曇り後雨
このところ2日続きで夕方から夜にかけて雨が降る。七夕というと自分の記憶の中では、星空の下浴衣で夕涼み、といった清々しさなのだが。
ということで、今日の七夕アクションはテントの前でのアピルと歌・カンショ踊りなどあたわず、カンショ踊り流しで首相官邸前へという行動も取りやめとなり、第2テントの中での賑やかな集いとなった。
テントの前には笹竹が何本も取り付けられている。そしてその笹竹には短冊がいっぱいつり下げられている。様々な怒りが、未来への意思が、希望がそこには表されている。
降り始めた小雨に笹の葉がしっとりと濡れ、それも一つの風情であろうか。短冊をつり下げた笹竹を背景にみんなが集まって写真撮影。
第2テントの中には何人ほどが入っているのだろうか。20人をこえている。持ち込まれたいろいろのものを飲んだり食べたりしながら、賑やかなお喋りが続く。
メーンは富岡町から水戸に避難しながら、反原発を訴え続けておられる、テントではおなじみの木田節子さんの話であった。3・11後の避難生活の中で反原発活動へと踏み出されたいきさつ、その過程での家庭内での様々な軋轢と葛藤、東電社員と下請け作業員とのあからさまな差別、また避難をよぎなくされた人たちの生活と、それに対する避難先の住民たちのまなざし、そこにある分断のシステム等々、胸に迫るものであった。
また、先日の福島フォーラムでの福島原発作業員との対話、あるいは4月25日時岡おおい町長の家を訪れ夫人と話したときのこと等、聞く者をぐいぐいと引き入れていく。気負いなくユーモアを交えたその話はそれだけになお、深く考えさせるものであった。
第2テントには入れ替わり立ち替わり人がやってきて、のべ40人にはなっただろうか。初めてお目にかかる人も多かった。実際テントは初めてという方や遠方の方も何人かおられた。そして若い人達の参加も多くあった。
今日企画した女性たちの話では、これからも毎土曜日に夕涼みもかねて、茶話会やDVD上映会やお話を聞く会、カンショ踊り等、催していきたいということであった。( Y・T )
<大飯原発監視・おおい運動公園テントは健在>
早くも一週間が経過しようとしています。こちらおおいテントのQです。オキュパイ続行中です。ある朝目覚めたら、私は囚人だった。この檻は、再稼働した日本という状況の隠喩です。ワーズワースの詩人、カフカの虫と同じです。理論的な整合性より現実の緊急事態性が新しい行動を要請しました。再稼働を許そうとするおとなたちによって子供たちが井戸に落ちようとしているときに、善意を手放すまいとした人々はできるかぎりのことを、とりわけ6月30日から開始したのです。
幼稚なのは、バリケードの向こう側の再稼働強硬派です。善意の証明のための抗議行動が若い過ちのようにひねりつぶされることを体感しました。全共闘運動は根本的な問題提起をしていたのですから、この歴史を無いものにすれば、根拠のない奈落に落ちるだけです。太鼓の音は無根拠な権力の暴挙と闘う全存在的な告発行為でした。現体制の悪魔を撃退するブリキの太鼓隊への批判は、悪魔の言語遊戯に過ぎなかったと考えます。この太鼓隊こそ有るべき人間の尊厳性なのです。前線での非暴力闘争は、サイボ‐グ機動隊に盾しか使わせなかった。善意と尊厳性の前線を構築してくれた、忍者の皆さんに心から感謝しています。
私は、再稼働する日本人とではなく、再稼働に反対した人々と生き続けたい。六法全書や広辞苑を悪魔の辞典として使う日本人よりも善意と尊厳性にかけて、太鼓をたたき、踊り、手拍子し、機動隊にたちはだかった人々と今日も明日も生きたい。あのとき、日本語になにができたのでしょう?勇気には、人知れぬ支援と応報があることを目撃しました。闘いを続けましょう。音楽とは時間です。有るべき時間をみんなのものにしましょう。鳥の声が聞こえなくなるまえに!( Q )
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【編集部より】
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