「大飯原発再起動と電力需給には何ら関係ない」―地震と原発事故情報【TMM:No1420】

2012年4月13日(金) 地震と原発事故情報
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★1.大飯原発再起動と電力需給には何ら関係ない
                            山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.たんぽぽ舎の近況-再稼働阻止。浜岡・伊方の応援、サクラ調査など
   ……大忙しです   (柳田 真)
★3.新聞・雑誌から
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
   ◇4/14(土)大飯原発再稼働NO! 緊急集会&デモ
★5.<テント日誌 4/9(月)―経産省前テントひろば212日目>
   11日に集団ハンスト宣言ー17日から決行
   ~テントひろば全体会議で確認~
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┗■1.大飯原発再起動と電力需給には何ら関係ない
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 └────   山崎久隆(たんぽぽ舎)

 前号に「電気が足りない」「だからどうした」という記事を書いたが、実際に足りないかどうか、もう少し実証的にデータを出して論じたいと思ったら、ちょうど共同通信の12日の記事が、裏付けとしては十分な内容だった。
 要旨は次の通り。

 「電力不足は計58時間 今夏全体の2.8%  関電、原発ゼロ時」より

 関西電力の全原発停止が続いた場合、電力需要が昨夏並みだと、今夏に電力が足りなくなるのは計58時間で全体の2.8%となり、ほとんどの時間は電力不足を回避できる可能性があることが関電の公表データから11日、分かった。
 関電は今夏の需給見通しで、原発ゼロの場合の供給力は2574万キロワットとしている。昨夏の電力使用量が最大だった8月9日午後2時の2784万キロワットに対し、210万キロワット不足すると主張しているが、夏の間、ずっと不足するわけではない。
 そこで関電が公表している昨夏(6月30日~9月22日の85日間)の1時間ごとの電力使用実績データ(速報値)から電力不足となる時間を調べた。
 2574万キロワットを超えたのは12日間で計58時間。85日間(2040時間)の2.8%に当たる。8月9日は1日のうち2574万キロワットを超えたのが10時間、翌10日は8時間、他の10日間は1日3~5時間。それ以外の全体の97%以上の時間は、下回っていた。

 東電の「5000万キロワット」相当である2500万キロワットを基準に考えれば、要求力は問題が無い水準にまで持って行けることは明らかだ。
 さらに、関西電力が示す電力供給計画の中で、もっとも不透明なのが「融通」である。
 中部電力や北陸電力など供給力を持つ電力会社からの融通は、関電が言うよりも多く期待できるであろう。いや、電力が足りなくなれば、その時点で供給力のある発電設備を使って「融通」をするのだから、過去に供給不足になった実績が無いので、「他社融通」の本当の実績は誰も経験したことが無いだけだ。
 数字を見るとますます、原発再稼働など全く論外であることが見て取れるようになる。

 原発が停電を引き起こす

 さて、もし再稼働をしていて供給ぎりぎりになった状態で、大飯原発に影響を与える地震が起きたらどうなるだろうか。
 原子炉が破壊されればもとより、そうならなくても原発は震度5強でスクラムする。何ら被害も無くても、点検してからの再起動となると一週間や10日はかかる。真夏のピーク時に原発に依存した状態で起きれば、あっという間に関西圏は大規模停電を引き起こし、かつ、他の発電設備を準備していなかったら、停止期間中はずっと電力不足になるだろう。
 そのような可能性は、東日本太平洋沖地震を経験した後の日本では、極めて高い確率で起こりえる。何もマグニチュード7だの8だのといった大地震は必要ない。マグニチュード5程度の地震だって、真下で起きれば震度5強に達することがある。
 もっと大きければ確実に原発はスクラムする。
 原発こそが供給不安を引き起こす元凶だ。ちなみに火力ならば地震により停止しても、損傷が無ければ、1日で緊急再起動が出来る。
 この程度のことさえ認識できないで再稼働などと言うのは論外としか言いようが無い。

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┗■2.たんぽぽ舎の近況-再稼働阻止。浜岡・伊方の応援、サクラ調査など
  |  ……大忙しです       (柳田 真)
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たんぽぽ舎は今、4つ5つも重なっての活動で、大忙しです。
1つは再稼働阻止の活動。4・11とその前後の連日行動に毎回再稼働NOの横断幕などを持って、一定人数参加しています。

2つは静岡県の浜岡原発ネットの総会と広瀬隆講演会への応援参加です。例年応援に行っているので、今年も出かけます。
4月14日(土)、15(日)の1泊2日、乗用車2台で参加。

3つは四国電力伊方原発の再稼働に反対する中国・四国・九州緊急合同集会及び愛媛県への申し入れ(4月15日(日)~16日(月))に応援参加します。
たんぽぽ舎ボランティアの女性を中心に、反原発自治体議員・市民連盟、経産省前テントひろばの三者を中心に約15名で応援参加。

4つは、サクラと環境異変、放射能異変のサクラ調査です。(9年目)
 3・11フクシマ原発事故と放射能拡散があり、今年の調査には関心が高まり、参加者が2~3倍増えました。
4月13日発行の週刊金曜日に『サクラ調査9年目・序盤の報告』(柳田真)という短文がのっていますのでご覧下さい。

5つが、スペースたんぽぽ(4階)での学習会や上映会です。
 1ヶ月に約10回(平均3日に1回実施)多彩な講師陣で行われています。
 内容も濃いものが多くあります。
平均25~60人でやっていますのでぜひご参加下さい。

☆メールマガジン希望の方へは日刊情報を配信しています(無料)
☆これらいくつもの多様な活動ですが、女性を中心にボランティアの人がいれかわりたちかわりみえてたくさん働いてもらっています。
 たんぽぽ舎は、これらのボランティアの人々の協力で今日も元気に活動しています。
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┗■3.新聞・雑誌から
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福島原発の真実 新聞・テレビは報じない!
フクイチ幹部が語る「原発収束宣言」は撤回すべきだ!73シーベルトの地獄
開発中ロボットの想定放射線レベルはたった3シーベルト
漏れ出した「汚染水」の気になる「行きさき」
先が見えない「廃炉」までの道筋

 福島第一原発(フクイチ)2号機で見つかった「73シーベルト」という、とてつもない放射能量が突きつけた事実は、廃炉に向けた、茨の道のほんの一断面に過ぎない。そもそもこの事故を引き起こした国と電力会社、原子力ムラの面々に、人類が経験したことのない危機に立ち向かう資格と覚悟はあるのだろうか。
進んでいない遮水壁の工事
水位60センチでは作業は困難
今のロボットは3時間でアウト   (週刊朝日4月13日号より抜粋)

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┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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 ◇大飯原発再稼働NO! 緊急集会&デモ

   4/14(土) 午後1時集合・集会 午後2時デモ出発
   集合場所 渋谷 宮下公園(渋谷駅下車3分)

 ※集会では大飯原発の再稼働問題の最新状況をお伝えします。

 主催/原発とめよう! 東京ネットワーク
 連絡先:プルトニウムなんていらないよ!東京03-5225-7213(AIR内) /原子力資料情報室 03-3357-3800/日本消費者連盟 03-5155-4765 /たんぽぽ舎 03-3238-
9035
 住所 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207日本消費者連盟気付

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┗■5.<テント日誌 4/9(月)―経産省前テントひろば212日目>
 │  11日に集団ハンスト宣言ー17日から決行
 |  ~テントひろば全体会議で確認~
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4月9日(月) 晴れ。散り始めの桜が風に舞っている。
昨日の日誌で書き残したことがあった。
 「(8日の)午後には宮城、福島、神戸からの女性が次々に来訪。福島の方は、7日の朝日新聞夕刊に取り上げられていた『トテチータ・チキチータ』の映画プロデューサー古勝たつ子さん。山岳部出身だからいつでも泊まれる!ただ福島からだからすぐって訳にはいかないかぁ、と力強い言葉を残してくれました。」(K.A.)
 そして今日も全国各地からの来訪者が続々。鹿児島、宮崎、名古屋、静岡、茨城・・・・。これからはどの地域でも再稼働をめぐる攻防で、緊張が高まっていく。当面の大飯原発再稼働阻止の闘いを軸にして、全国的連携というか、全国的な陣形が創られていければ・・・・と思う。その時テントは全国各地に立ち並んでいくのだろうか。このテントからも全国に発信できる闘いができれば・・・。
 今日の夜、テント全体会議があった。なかなかの賑わいで活発な議論も。焦点は、前回確認された大飯原発再稼働阻止!集団的ハンスト行動の具体化である。
 これまで脱原発を求める全国ー全世界の交流拠点、意志表示の場として、政府・原子力ムラに対峙してきたテントが、今、無茶苦茶に強行されようとする大飯原発再稼働を阻止するために、命の叫びを強い塊として登場させ、その意志を全国ー全世界の1人1人に届け、励まし、結びつけ、脱原発・再稼働反対の世論を一大運動へと転化していくことを目的として実施される。
 だからそれは全国の人々に呼びかけを発する集団ハンストなのだ。
 11日にハンスト宣言を発し、17日正午にテントひろばで大々的な記者会見を開催し、それを期して開始すること、1日(24時間)から最長7日間の間で、それぞれの意志と条件に応じて参加し、全体として5月5日正午までの長期間の集団ハンストとして実行する。塩と水のみ摂取の完全ハンストである。
 17日の正午には、国会議員や、1000万人アクションの呼びかけ人や中嶌哲演さんや広瀬隆さんも参加していただけるそうである。さらに多くの各界脱原発の人々に働きかけることを確認。
 全体会議では、枝野経産相の再稼働への県「説得」入りに反対する県庁前行動や、伊方原発再稼働阻止の現地集会にも派遣することを確認した。テントは全国を駆けめぐる。
 朝起きて外に出ると、淵上代表がテントの前に座っていた。今しがた、Yo君から電話あったそうだ。
9日夕方に、大飯で原発に向かう1本道のところに「原発再稼働反対監視テント」を建てたという。3つの小さなテントを並べ、それをつないで横断幕を張り巡らしているという。いよいよ始まった!と感じる。霞ヶ関を歩く人の流れにさえ、今にも人々が駈けだしていきそうなざわつきを感じてしまう。( Y・T )

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