今日になって、降ってわいたように復興省の水野参事官のtwitter 発言騒動があり、たまたま当該の集会映像を撮影配信していたため、複数のテレビ局からの問い合わせに追われた。TBSはじめいくつかのニュースで使用されたようだが、私はテレビを持っていないので確認できない。
20130307 UPLAN 【酷い政府交渉】どうする? 放射線による健康被害への対応
http://www.youtube.com/watch?v=GXDCAVo25YE
実際は2時間以上におよぶ映像であり、テレビのニュースでどのシーンを取り上げたかは知らないが、タイトルからもわかるようにこの集会は環境省による県民健康管理行政が主題で、水野参事官はこの日は殆ど発言のない脇役的存在であった。
水野は「左翼のクソどもからひたすら罵声を浴びせられる集会に出席。不思議と反発は感じない。感じるのは相手の知性の欠如に対する憐れみのみ。」と書いている。主催のFoE JAPAN も、東大名誉教授(当時)の島薗進氏、小児科医の山田真氏、医学博士の崎山比早子氏、それに私もみんな知性の欠如した左翼のクソどもということである。驚いた。
この映像でだれが「ひたすら罵声を浴びせ」ているだろうか? かつて官邸前に響く声を「大きな音」としか認識できないブタの総理がいたが、ブタに人間の話が認識できないように、市民の話は官僚には「罵声」としか認識できないのだろうか?
この集会の主題はあくまで環境省による福島県民の健康調査等の問題である。そして場内がどよめく場面は確かにあった。たとえば山田医師から環境省の官僚に対する質問で「環境省の検査項目をみると、生活習慣病、成人病検査などといっているが、ゼロ歳児に成人病検査をやるのか?「白血球分画」というのはバンダジェフスキー論文にあるように、放射能被曝の検査ではないか。こっそり放射線の影響検査をして、それをゼロ歳児にまで成人病検査などというごまかしは出来が悪すぎる」と指摘された時には室内はざわめいたが、それは罵声というよりむしろ侮蔑の嘲笑であり諦めの嘆息であった。
部屋を出ていく背に浴びせられたのも、こんな官僚にこどもの命を預けている母親の悲鳴であり懇願であって、罵声ではない。こどもの命の危機に直面している市民の訴えであり叫びなのである。
それを「知性の欠如した左翼のクソども」としか認識できない官僚が、政権から復興省に派遣され震災復興の重い任務を与えられているのである。福島の復興などできる訳ねぇと、本当に思う。
だから最後の言葉だけは共感しよう。こんな官僚を復興担当に戴く福島県民、そして日本国民への「憐れみのみ」である。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion1331:130613〕