まだの人はまずこちらの投稿を読んでください。
オバマ大統領が、安倍首相と習主席を国賓待遇で招待したことを同時発表―日本メディアの鈍い反応
http://peacephilosophy.blogspot.ca/2015/02/blog-post_10.html
2月11-12日、以下のようにメディア各社が中国主席習近平氏の9月訪米決定を報じている。
[日経]中国主席、9月訪米 オバマ大統領と会談へhttp://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11H2V_R10C15A2FF2000/
「習氏就任後の訪米は2013年6月以来、2回目。オバマ氏と会談するほか、国連創設70周年の記念行事にも出席する。」
[産経]中国主席、9月訪米へ オバマ大統領と電話会談
http://www.sankei.com/world/news/150211/wor1502110028-n1.html
http://www.news24.jp/articles/2015/02/11/10269064.html
[TBS]中国・習近平国家主席が9月訪米へ
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2417119.html
「中国外務省によりますと、両首脳は電話会談で「反ファシズム戦争勝利70周年」について意見交換をしたほか」
[NHK]中国主席、9月訪米 オバマ大統領と会談へ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150211/k10015381821000.html
[読売]習主席、9月訪米…「戦勝国」国際社会に誇示か
http://www.yomiuri.co.jp/world/20150211-OYT1T50077.html
「習氏の9月訪米には、主要な「戦勝国」としての立場を国際社会に誇示する狙いがあるとみられる。」
[朝日]
習近平主席、9月に訪米へ 戦勝70年、安倍政権牽制か
http://www.asahi.com/articles/ASH2C5DYQH2CUHBI016.html
「習氏は国連発足70周年の記念行事にも出席。今年を「反ファシズム戦争勝利」70周年と位置づける中国の立場を強調し、安全保障の見直しなどを進める日本の動きを念頭に「戦後国際秩序の維持」を訴える見通しだ。」
「習主席は安倍首相による「戦後70年談話」の内容などを見極めた上で、9月をピークに歴史問題を巡る外交的な駆け引きを強めるとみられる。」
[毎日]
中国:習近平国家主席が9月に米国を公式訪問
http://mainichi.jp/select/news/20150212k0000m030030000c.html
「中国国営新華社通信によると、オバマ氏は今年9月の国際連合創設70周年の記念活動に合わせて米国を国賓訪問するよう習主席を招き、習主席は受け入れたと伝えた。」
確認できた限りでは、2月6日に米国が習近平氏招待と同時に安倍首相も招待していることに触れている記事が一つもない。これにはびっくりだ。
「その件は忘れてちょうだい」と言わんばかりである。
国連創設70周年行事がいつかは不明だが、毎年国連総会が9月下旬ごろあることからその時期ではないかと思われる。中国では「9.18」として記憶される満州事変の日に大きな記念行事があると思うので習主席はその直後に訪米するのではないかと予想される。
朝日新聞は「今年を『反ファシズム戦争勝利』70周年と位置づける中国の立場を強調し」などと言っているが、そう思っているのは中国だけではなく、逆にそう思っていないのは日本だけ――日本がこの戦争でいかに世界に迷惑をかけたかを知らない、知りたくない日本人だけであるという現実を踏まえて報道した方がいい。
朝日はまた、「習主席は安倍首相による『戦後70年談話』の内容などを見極めた上で、9月をピークに歴史問題を巡る外交的な駆け引きを強めるとみられる。」と言っている。何でも中国のせいにしてはいけない。安倍首相が「安倍談話」で侵略戦争に対する謝罪をトーンダウンするのではないかと心配しているのは中国だけではなく米国をはじめ、全世界である。
安倍首相が8月15日に出す「安倍談話」がもし、侵略と加害への反省を薄めるような内容であったら、ファシズム日本を倒した連合国が中心となっている国際連合を代表して、習近平首相とオバマ大統領がタグを組んで徹底的に国際社会における日本への批判を強めるということである。
そこまでしっかり書けない日本のメディアは日本の読者を欺いているとしか言えない。
安倍政権は逆にバカではないだろう。それぐらいのことはわかっているはずだ。
だから安倍政権は今うろたえていて、米国からの国賓待遇の招待を、なんとか自分たちにあまり不利にならないように調整できないかと苦心しているのではないだろうか。
初出:「ピースフィロソフィー」2015.02.12より許可を得て転載
http://peacephilosophy.blogspot.jp/2015/02/blog-post_12.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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