2012年5月8日(火) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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★1.東電不払いプロジェクト<下>
値上げに反対しよう 東電利益の9割は一般家庭から (大畑豊)
★2.雹(ひょう)にも負けない。5月6日杉並デモ
3000人を超える大盛況 (たんぽぽ舎 槌田春美)
★3.声明 5月5日、全国の原発ゼロ化をかちとる
~大飯原発再稼働阻止監視テント村より
7つのテントを張り1カ月弱ガンバッた。一旦5月6日で撤収します
(2012年5月5日 大飯原発再稼働阻止監視テント村)
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◇5月11日(金)18時半から、首相官邸まえ、
一瞬ではなく永遠の「原発ゼロ」へ!5.11官邸前アクション
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┗■1.東電不払いプロジェクト<下>
│ 値上げに反対しよう 東電利益の9割は一般家庭から
└────(大畑 豊)
(編集部より:たんぽぽ舎の講座に参加された大畑さんから、東電の電気料値上げ反対について提起がありました。その文章を3回に分けて掲載しています)
■値上げに反対しよう 東電利益の9割は一般家庭から
企業/大口利用者の電気料金が値上げされています。冗談じゃない!と企業自治体から値上げ反対、値上げ分不払いの動きが広がっています。東電は、原発を止めたので燃料代がかさむ、と言ってますが、そうでないことは明らかです。東京、埼玉の知事は原因不明の値上げに対し反対を表明し、川口商工会議所(埼玉)も値上げ分不払いを宣言し、口座振替から振込に変えるよう会員企業に呼びかけています。その他茨城県守屋市、世田谷区、大洗水族館、関東知事会、静岡ホテル旅館組合などなどが声をあげています。
また東電管内の販売電力量の38%しか一般家庭は使ってないのに、東電の営業利益の91%は家庭からです。これも許せません。We are the 91%!オキュパイ・トウデンです。東電にとっては値上げの本丸は家庭です。不払いの輪を広げて団結すれば値上げは止められます。
ちなみに電気代不払いの歴史は1920年代までさかのぼることができ、電力会社は当時60社ぐらいあったようです。値上げ阻止の成功例ももちろん。当時の声明には「不払いは会社の反省を促す唯一の手段たるものである」ともあります。戦後では1970年代に、故・市川房枝さん(当時参議院議員)が企業献金に反対してですが東電の電気代1円不払い運動を展開し、献金を停止させたこともあります。現在私は彼女のリーダーシップに敬意を表して1円不払いにしてます。
■不払い日誌
通常の振込用紙が郵送されてきたあと、期限までに支払わないと催促の通知を担当者が持ってきます。そのときに居れば、担当者に意見要望等を伝え、払うこともできます。担当者が正社員であるかどうかは各営業所によって違うようです。名刺を要求しても持ってないと言って、胸に下げているIDカードを示すだけですので、私はフルネームで部署・氏名を書いてもらいました。
不払いを始めて、最初2回の集金の要求にしぶしぶ応じ来訪し、質問事項を渡して回答したら支払う、ということができました。納得する内容ではありませんでしたが、一応回答したので振込みましたがそれ以降は「もう行きません。振込が無ければ止めます」でした。
担当者が言うには、お客さんからの苦情要望は支社本社で見れるようなシステムになっているそうです。
検針日から30日が支払期限。それを過ぎると延滞利息(1日0.03%)がつき、さらに20日過ぎると電気の供給を止めていいことになってます。延滞利息は2ヵ月後の請求についてきます(ので最初利息がつくなんて知らなかった)。滞納しても3ヶ月ぐらいは止められないと聞いていたのですが、私の場合は20日を過ぎた2日後に止めに来ました。その場に居合わせればその時に作業員に払えば止められません。のちにコンビニで払う場合、設置されているメーターの機種にもよりますが、私の場合は遠隔操作できるものだったので、払った旨を電話して5分後ぐらいには再開されてました。友人の場合は、作業員が来て再開作業をする機種だったので、1時間ほど作業員が来るのを待ったそうです。なお各営業所・支社によって対応は多少違うようです。また止めに来るパターンもその時によって違います(もちろん止めるまで不払いしなくてもいいですが)。
◇不払いの詳細「東電不払いプロジェクト ホームページ」
http://d.hatena.ne.jp/toudenfubarai/20120217/1329440394
http://d.hatena.ne.jp/ootomi/files/tainou_bira_02.pdf
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┗■2.雹(ひょう)にも負けない。5月6日杉並デモ
│ 3000人を超える大盛況
└────(たんぽぽ舎 槌田春美)
連休最後の休日、2時半開始(高円寺蚕の公園)の「脱原発杉並有象無象のデモ」は、3000人を超える大盛況だった。高円寺素人の乱から始まり、「脱原発杉並宣言」を目指す杉並デモにふさわしく、老若男女皆くつろいで自由に、脱原発への思いを込めたいでたちに身を包み、40余年ぶりの原発稼働0(ゼロ)を喜び再稼働反対を訴え歩いた。
体が踊りだしそうなドラムデモを先頭に、大空にアピールする手作りの大きな竜は5人余りに担がれ、原発よさようならと空に舞う。
びっくりしたのは、予想されてたとは言え、晴れていた青空が一転、途中で全身がずぶ濡れとなるほどの雨ならぬ「雹」に見舞われたことだ。それでも、みんなやめない、抜けない。雨の神様が、あまりの政府の強引な再稼働への画策に怒り、おもわず太鼓をたたき過ぎたのだ・・・雷様も私たちの味方と、合点して進む。
歩道の通行人も、商店の人も、また沿道のマンション住人は窓をを開け、大勢の人が手を振ってくれる。デモは杉並の住人に、あきらかに好意的に迎えられていた。そう、1年頑張ったのだもの。
デモに先立つ集会のアピールは、素人の乱の松本哉さん、雨宮処凛さん、シカゴ大学からの応援演説、NoNukesMoreHeartsのみさおさん、「みんなで決めよう都民投票」の塚原ようこさん(生活舎ネットーちなみに都民投票運動への有効署名数は32万3706筆、5月10日午後1時15分都庁第2庁舎1F集合で、石原都知事へ提出するのでご参加くださいとのこと)と、この1年それぞれの立場で脱原発への行動を貫いてきた豪華な顔ぶれによるものであったが、最後に、参加者を前にすばらしい「脱原発」への思いを語ってくれた中学2年のRちゃんの訴えを紹介しよう。Rちゃんは、卒業式も地震で暗くなり、春休みは校庭で遊べず、せっかく受かった中学は九州への疎開で入学が危うくなったそうだ。
入学後は、運動会や臨海学校は大幅に変更、「牛乳のラッパ飲み」は出来なくなった。原発をめぐって、中学の仲間ともぎくしゃくしたそうだ。
「昨日止まってうれしい。
しかし、政府はすぐ動かそうとしている」と、Rちゃんは訴える。
「どうか子供たちにも、本当のことを知る機会と、決める権利をください。そして、大人たちは、どうか廃炉の努力を続けてください。今の大人の安楽な暮らしのために、あんなあぶないものを動かさないでください」と。
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┗■3.声明 5月5日、全国の原発ゼロ化をかちとる
│ ~大飯原発再稼働阻止監視テント村より~
│ 7つのテントを張り1カ月弱ガンバッた。一旦5月6日で撤収します
└────(2012年5月5日 大飯原発再稼働阻止監視テント村)
本日、54機or50機の全原発が停止した。一機き残っていた北海道泊原発 が停止した。現在、日本の全原発が停止しゼロ化を勝ち取ったのである。
もちろん、喜ぶべきことだ。たたかう皆さんと率直に喜びたい。
◇再稼働めぐる攻防(中間総括)
これまでの再稼働を巡る攻防を若干振り返り、中間総括を確認したい。
昨年2011年12月16日、突如フクシマ原発過酷事故の収束宣言が野田首相から出された。ここから再稼働工作が本格的に開始されたとみるべきである。
憶測をはらむが、事態をわかりやすくするために区切って考えてみる。それまでの無策から一転した陰謀的ともいえる策動が水面下で行われる。フクシマ原発シビアアクシデントの忘却策動である。3月11日、福島での県民集会をめぐる陰謀だ。「安心できる復興を」をメインスローガンとしようという策動だ。集会スローガンから反・脱原発を消し去り「復興」に向けての大キャンペーンをおこなおうとした。3月11日、郡山集会で大江健三郎さんが、集会冒頭、「この集会は非常に困難な情況をうち破って勝ち取られています」といみじくも述べたように、反動の波が押し寄せていたのです。
これに対して「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の女性たちを先頭にねばり強いたたかいで、集会は反原発のたたかいとして勝ち取られ、加藤登紀子さんほか福島の人々の反原発の声が会場を圧倒し、敵の策動は木っ端みじんに粉砕されたのです。だから、県知事も郡山市長も出席しなかった。
しかし、この間、2月には平行して再稼働に向けて、ストレステスト「妥当」工作が経産省、保安院によって続けられた。これらは再稼働に向かっての政府と電力会社の出来レースである。シナリオ書いたのは、仙石政調会長代行といわれている。
そして、3、4月は野田政権の「再稼働ありき」のシナリオ、出来レースとの連続したたたかいとなる。枝野発言に翻弄されつつも、確固とした再稼働反対のたたかいが性根を張る過程であった。
◇たたかいを牽引した3つの行動
一つは、政府4閣僚会議の「再稼働は政治判断」なる超弩級の反動に対して、首相官邸前で連日1000名をこえる直接行動が執拗にたたかわれた。ツイッターで集まった人々の行動力が遺憾なく発揮された。
さらに経産省前テントひろばのハンスト宣言。これまでの半年を越えるオキュパイテントのたたかいに依拠しながら、大きなインパクトを与えた。そこでは福島の女性たちの切実な思いが全国的な影響力を創り出し、諸人士のたたかいを生み出した。
二つは、地方自治体への直接行動だ。
4月9日夜、突如、設営された大飯原発現地の原発道路沿いのオキュパイテントを皮切りに、14日福井県庁への枝野説明に対する大衆的な抗議闘争。滋賀県庁、京都府庁への経産省の説明に対する連続的たたかい。関電本店、京都支店への直接包囲行動が幾度もたたかわれた。
そして4月26日、おおい町住民説明会への原発「疑問、不安」派住民への激励・支援行動がたたかわれた。住民説明会では、不安と疑問、今までは言えなかった反対の声すら出た。柳沢副大臣は「意見は反対の方が出る」とし、「理解は進んだ」と苦しいいいわけをした。時岡忍町長は集会警備費に2600万円をかけて説明会を仕切り、「目的は達成された」と開き直った。
これに対して、5月1、2日、時岡町長弾劾の声が町役場前であがったのである。5月1日には6人の地元の住民も参加した。5月1日、小浜でひらかれた住民説明会は、多くの反対の声で原子力安全・保安院はたじたじとなった。「全関西が地元だ」というたたかいが展開されのだ。
三つに、1000万人署名運動をはじめとする全国の地道なたたかいが基礎に座っていることです。
自分自身ができることにこだわりながら、脱原発を目標に、様々な運動と連帯しようとしている人たちのたたかいだ。20年前、30年前と同じように反原発運動が衰退していくのか、それとも新たな持続的運動と圧倒的高揚を創り出すことができるのか、運動全体の展開とそれぞれ個別の問題が突きつけられているといえよう。この狭い日本に54基もの商用原発が作られたことをかみしめよう。懺悔ではなく、事実に対する反省をだ、と思う。
◇たたかいは、これから
このようなたたかいでひとまず再稼働は阻止され、原発ゼロ化は勝ち取られた。
しかし、福島では「避難も、補償も、なにもなされてはいない」このことを絶対忘れるな、である。
再稼働を巡るたたかいは、第二ラウンドに入ったといえるのか。ゼロ化はひとまず勝ち取った橋頭堡だ。率直に受け止めよう。だが、たたかいはこれからだ。
7、8月に向かって、「電力不足、計画停電と電気料金の値上げキャンペーン」とのたたかいが始まっている。経済と命の問題だが、実は簡単ではない。確信はフクシマを忘却させる敵の攻撃と真っ向からたたかうことである。大衆的な直接行動を徹底的にたたかうことである。運動の基礎としての率直な怒りを行動に転化させることである。この積み重ねの中から運動の論理と指針がわき出てくることに確信をもとう。
長いたたかいになるが、「絶対負けない。なぜなら勝つまでやめないから」
(日本航空CCU・内田妙子さん)の心意気でたたかおう。
<経産省前テントひろば>と同志的連帯でたたかいます。4月9日から始まったオキュパイテントは延べ9張り、現在7張りです。一旦5月6日で完全撤収します。
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【編集部より】
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