「3.8mまで掘ったことは絶対ない」 業者、TBSでも断言

著者: 醍醐聡 だいごさとし : 東京大学名誉教授
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2017年3月22日

【速報】明日、NHKは次のとおり、籠池理事長の証人喚問の中継をします。  今日の午後2時25分にNHKふれあいセンターに問い合わせたところ、次のような返答でした。

  955分~1154分  参議院での証人喚問の中継

 1430分~終了未定  衆議院での証人喚問

なお、録画予約のため、テレビの画面上で明日の番組表を確かめると、

   955分~1154

 1430分~1705 証人喚問の中継となっています。

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掘ったのは1~2mで約2億円;業者改めて証言

一つ前の記事で森友学園に小学校予定地のごみ撤去作業を請け負った業者が昨日(3月21日)午後のフジテレビ「直撃LIVE グッディ!」に実名で登場し、「3.8mまで掘っていないというのは私のコメント」、「そんな〔地下3.8mまで掘るという〕話、どこにあったんでしょうか」と語ったと伝えた。
同じ業者は昨日のTBS「Nスタ ニューズアイ」にも登場し、取材担当者に向かって、
Q.土地の地下3.8mまで掘った?    絶対ない それはない。(掘ったのは)1~2mじゃない    ですか。 (3.8mは)うちは聞いておりません

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と明言するとともに、ごみの撤去にかかった費用は約2億円と証言した。

1m2tbsn_20170321
繰り返しになるが、大阪航空局と理財局は森友学園に鑑定価格9億5600万円の国有地をごみ撤去費用に要する費用+瑕疵担保免除の対価合計、約8億円を差し引いた1億3400万円で売却したと国会で答弁してきた。  その際、ごみ撤去に要する費用は算定実績がない大阪航空局が算定した。具体的には、

この2月15日に開かれた衆議院財政金融委員会で、宮本岳志議員(日本共産党)が、地下埋蔵物の撤去の対象面積はどれだけか、埋蔵物を撤去する深さは、基礎くいが打たれる箇所とそれ以外でそれぞれ何メートルになっているか、と質問したのに対し、国土交通省航空局次長の平垣内久隆氏は、対象面積は約519平米、基礎のくいが打たれる箇所の深さは9.9メートル、基礎くい以外のその他の箇所の深さは3.8mメートルと設定したと答弁した。  実際にごみ撤去工事を請け負った業者の上のような証言は、こうした政府答弁を完全に覆すものである。  また、瑕疵担保責任の免除の対価が含まれると言っても、いったいどの程度の瑕疵をどのような根拠で見積もったのか、政府は「つかみ」の金額でしか説明してこなかった。上記のような業者の証言を聞くと、瑕疵担保の免責として鑑定価格の83%も値引くというなら、「地中のごみ」はもとより、他にどのような瑕疵を想定したのか、根拠の説明があってしかるべきだ。
撤去費用の見積もりが3ヶ月で10倍に膨らんだ怪  

地中埋蔵物の撤去費用等を約8億円と評価した点には、別の疑問も浮上している。それは大阪航空局が2016年3月30日に、地下3mまでの埋設物の撤去費用8632億円および土壌汚染の除去に要する費用4543万円、計1億3176万円を昨年4月6日に同額を森友学園に支払っている。  これについて、前記宮本議員は、昨年6月20日の土地売買の約3か月前に、地下3mまでの埋蔵物の撤去費用が約8600万円だったのが、(基礎くいが打たれる場所以外で)、わずか80cm深く(3ⅿ→3.8m)掘るためだけに、8億1900万円もかかるのはなぜかと質している。  これに対して、平垣内航空局次長は、2つの時点の工事は内容が異なるため、一概に比較できないと曖昧な答弁で終わっている。

これでは、初めに売却価格1億円が決まっていて、8億円の埋蔵物撤去費用は、この金額を誘導するための、後付けの控除額だったと考えざるを得ない。  こうした異例づくめの価格算定は担当の役職員の判断でできるものではなく、大きな政治的判断が介在した可能性が強い。  この点を究明するには中央の関係省庁――財務省理財局、国交省航空局――の当時の担当責任者である迫田英典氏らの証人喚問が欠かせない。

 

初出:醍醐聡のブログから許可を得て転載

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/

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