『流砂』7号を発刊いたします。3月10日に発行いたします。5号と6号は吉本隆明の追悼を含めた特集になりました。この号も吉本に触れた論稿がすくなくありませんが、この雑誌が1960年代の思想的な発言の場を確保するという趣旨もあり、吉本隆明の存在は大きかったわけで今後もこのよう形は続くと思います。今の時代のこういう雑誌を続けることについては考えるところもあるのですが、意味などはよくわからなくても、とにかくできうる限り、出し続けるという決意は強くなっています。最近、1970年代や1980年代のことを振り返ることが多くなっているのですが、書き残されたものの貴重さということを感じています。時代の速さは昨日の、一作日のことをはるか遠いむかしのことにしてしまうのですが、だが、逆に、時代がそんなに変わらないことも浮かびあがらせます。どこにスタンスをおいて書くかということはあるのですが、雑誌としては出し続ける決意です。
今号の多くの寄稿を頂き、大変な厚さになっています。定価はこのままで行こうと思っています。書店での販売もいたしていますが、部数は限られていますので、こちらでの販売もいたします。購買を願いいたしますが、雑誌の存続のためのカンパもお願いいたします。
●連絡先 『流砂』編集委員会
154-0017 東京都世田谷区世田谷1-4-14-305味岡方
電話 03-3426-4026
携帯 090-3908-7330
▲購読料は送料込みで1200円 10冊まとめ買いの場合は1万円
▲購読料及びカンパの振込先口座
三井住友銀行 世田谷支店(788)
口座名義 味岡修 口座番号 普通 5435458
●共同責任編集栗本慎一郎+三上治7号
3月10日発行・定価(本体1200円+税)
<目次>
三島由紀夫と吉本隆明………………………三上治
―『共同幻想論』と『文化防衛論』―
「ねじれ」を力でねじ伏せようとする安倍政権―
平和主義は瓦解するのか……………………山田宏明
吉本隆明の哲学的思考(二)………………新田滋
吉本隆明の太宰論…………………………高岡健
キリスト教信仰の思想的可能性
―宗派性批判から「隣人愛」へ…………伊藤述史
『吉本隆明なるものを巡って私にとっての諸問題 Ⅶ』
吉本隆明からみたマルクス主義の理論的問題/山口昌男追悼……柴崎明
吉本隆明のまなざし、死生観(二)………佐竹靖邦
復古と自由――歴史をつくる方法………宮内広利
分散する権力………………中村礼治
意味の死…………………柏木信
水飲み鳥は午後4時に飛び立つ 若殿たちのたそがれ……橋本克彦
渦巻きと祈り開き――自然哲学の可能性について………朝倉友海
強度と強制、あるいは、出自と縁組
―『アンチ・オイディプス』における罪責性の世界史―……山森裕毅
新たな現象学の開かれた領野…………杉本隆久
理論の経験―《知の政治》の生成と移行………木畑壽信
連載
傾注とポイエーシス[七]
パリ―…マッギーの「輪郭―面」
………………………………………大山エンリコイサム
▼ 発行所・『流砂』編集委員会
E.mail : a.osamu@mbg.nifty.com
発売所・批評社