『流砂』6号の発行のお知らせと購読のお願い

『流砂』6号を発刊いたします。今回も、また吉本隆明追悼特集号です。この雑誌が1960年代の思想的な発言の場を確保するという趣旨もあり、吉本隆明の存在はそれにふさわしいですから、この企画は形はともあれ今後も続けられていくと思います。発行のペースとしては前号の発行が2012年の6月でしたから、これまでの一年一号から見れば速い発刊となりました。前号では時間的に原稿が間に合わなかった人等もありなるべく早目にと考えましたが、寄稿者のみなさんの協力もあって何とかペースを確保でききました。

吉本隆明が逝去されて一年近くになりますが様々の評が出てきています。僕は全てに目を通したわけではありませんがちょっと驚くべきものもあります。それらには僕なりの評を機会あればやってみたいと思っていますが、吉本隆明が切り開いてきた日本の思想上の展開は僕らの課題として遺されているように考えています。「吉本隆明その重層的可能性」にはそのような意図も含まれていますが、もちろん、出来あがった作品の評価は読者に委ねたいと思います。今号は「吉本特集」で15本、その他の論稿が3本という構成になっていますが、それぞれが力のこもったものに仕上がっています。「循環型コミュニティーにトライ―鴨川から―」は僕の1960年代からの友人で、鴨川で興味深い運動を展開している田中正治さんの報告です。是非目を通して欲しいものです。

本書は批評社に発売を委託していますが、発行部数が少ないために本屋経由ではなかなか手に入りにくいとも考えられます。『流砂』編集部扱いでの購読の手続きもいたします。希望者は連絡ください。なお、この雑誌を応援してくださる方、カンパをお願いします。

・連絡先 『流砂』編集委員会 154-0017 東京都世田谷区世田谷1―4―14-305 味岡方 電話 03-3426-4026    携帯 090-3908-7330

・購読料は送料込みで1200円 10冊まとめ買いの場合は1万円

・購読料及びカンパの振込先口座

三井住友銀行 世田谷支店(788)

口座名義 味岡修  口座番号 普通 5435458

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共同責任編集栗本慎一郎+三上治6号

3月16日発行●定価(本体一二〇〇円+税)

【追悼特集】吉本隆明その重層的可能性

三島由紀夫と吉本隆明…………………………三上治

革命的思考と吉本隆明の思想

―.左翼的思考の閉塞を突き破る  …………山本哲士

吉本隆明の哲学的思考…………………………新田滋

吉本隆明の彼方へ

­-もうひとつの時間のゆくえ―……………宮内広利

吉本隆明と原発………………………………中村礼治

脱原発と社会主義の構想への探究

―吉本隆明『「反核」異論』について― ……山家歩

吉本親鸞論への問い.―宮沢賢治論から―…伊藤述史

吉本隆明の西行論………………………………高岡健

世界視線としての放射線の夢と胎生防御装置

―.吉本隆明なるものを巡る私にとっての諸問題 ―

……………………………………………………柴崎明

吉本隆明のまなざし、死生観………………佐竹靖邦

大衆よりの自立…………………………………柏木信

吉本隆明へのアプローチ……………………平田重正

吉本思想との出会い―吉本さん追悼………古賀英二

吉本隆明と小林秀雄

―「第二の敗戦期」と「現代の超克」…とよだもとゆき

問われ続けた《革命とは何か》………………菅原則生

〈関係・資質・異和・成熟〉という問題……高橋順一

■【社会運動の空間】

循環型コミュニティーにトライ

―鴨川から―……………………………………田中正治

■連載

「エチカ.」―倫理学第五部

知性の能力あるいは人間の自由について……木畑壽信

傾注とポイエーシス[六]

BNE.―半透明のリテラシーから水の透明性へ

………………………………………大山エンリコイサム

▼    発行所・『流砂』編集委員会

E.mail : a.osamu@mbg.nifty.com

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