『長期化する福島原発事故   深刻な汚染-下請け労働者守れ-』などー地震と原発事故情報 その84

   5つの情報をお知らせします(5月31日)

  1.『長期化する福島原発事故
     深刻な汚染-下請け労働者守れ-』
  2.『読みごたえ・「食品の暮らしの安全」誌が原発特集
    脱原発の日本再生ビジョン-15本の文章掲載
    放射能による史上最大の海洋汚染を告発』
  3.『レイバーネットTV
   「隠された被ばく労働を追って~日本の原発労働者~」』
  4.『「“スペースたんぽぽ”(60畳)」を新しく開設』
  5.『震災を口実にした国家公務員の賃金引き下げは許されない!』

★1.長期化する福島原発事故
   深刻な汚染-下請け労働者守れ-

・東京新聞「こちら特報部」が健闘している。5月28日号は長期化する福島原発事故-深刻な汚染-下請け労働者を守れを特集していて読み応えがある。
そのいくつかを紹介します。
・デスクメモはいう。
 オイ、オマエー。取材した下請け業者は「東電さんに名前で呼ばれたことはない」と話した。新宿や上野の野宿者には事故後、日当1万2千円で“特攻隊”の声掛けがあったという。単純に年間で換算すると、東電トップの報酬の約二十分の一。業者は「私たちは人扱いされていないから」と寂しげに笑った。(牧)
・収集のめどが依然立たない東電福島第一原発の事故。一号機の燃料は格納容器から漏れ出しているとみられ、汚染水は増すばかり。4号機の使用済み燃料プールも危うい状態だ。人手不足も予想される。被ばくを強いられる下請け労働者らの安全管理はなおざりにされたままだが、夏場に向け、作業環境は悪化する。人手がなくては何もできない。安全管理の構築は急務だ。
・樋口健二氏は「原発労働者たちを非人間的に扱う差別構造がある。40年以上も放置されてきた。こうした差別がある限り、原発労働者は集まりにくいし、厳重な被ばく量の管理がなければ、健康被害も怖い。被ばくと人手不足の双方の意味で、事故の悲劇はこれから始まる」と語気を強めた。
・福島第一、第二原発の作業を担ってきたある下請け業者は「こちら特報部」の取材に「夏場に向け、作業員不足が生じかねない。」と懸念した。
この業者は「あんなに暑い現場はない。目を覆うゴーグルも内側から曇り、作業にならない。原発をシートで覆えば、もっと温度が上がる。耐えられない」と話した。最近、地元業者の中には東電の仕事を断り始める業者もいるという。
「機材は業者の自前だが、汚染される。そうなると、他の現場では使えなくなる。
だが、東電からの補償はきかない。とても割に合わない」

★2.読みごたえ・「食品の暮らしの安全」誌が原発特集
脱原発の日本再生ビジョン-15本の文章掲載
   放射能による史上最大の海洋汚染を告発

 「食品と暮らしの安全」誌(月刊誌)が、5月号、6月号で原発特集を組んでいて、読み応えがあります。
 その一部を紹介します(特に5月号)。30頁余の小雑誌だが、読みごたえのある文章が多い。
・5月号の目次は次のとおり。
  昔から横暴だった電力・原子力業界
  まだまだ続く放射能汚染・槌田敦氏に聞く
  その時都内の小学校では
  被災地での医療(寺澤政彦医師)
  中国・中国で知った東日本大震災
  アメリカ・高まる反原発世論
  「安全基金」の考え方
  「フクシマ」の映像作品を作ろう
  牛乳の放射能汚染
  特集2・魚汚染の真実、海産物のストロンチウムが危ない
     「不検出」のウラ側
     煮干し粉を3年分、備蓄しよう
     広がる放射能汚染・魚を食べるのは今のうち
     原子炉の底が破損した
     145,000倍の放射能

・海を放射能で最も汚染したのは、英国ウィンズケール(セラフィールド)の核燃料再処理工場といわれてきました。その汚染総量と同じ量の放射能を出したのが福島第一原発の小さな漏水箇所。海に出た放射能の量は、全体ですでにウィンズケールの800倍といわれています。日本は「脱原発」を進めねばなりません。
・第2特集「魚汚染の真実」は6本の小文をのせています。
 具体的な提言が載っています。魚を食べるのは今のうち-放射能汚染が広がるので(濃縮が進む)-煮干し粉を3年分(できれば5年分)買ってください。魚汚染の真実=145,000倍の放射能-巧妙に発表用語を操作して汚染を隠しています。
しかし、魚の放射能汚染は通常値の145,000倍になっています。
 ・5月号は36頁、800円でたんぽぽ舎でも取り扱っています。

★3.レイバーネットTV
   「隠された被ばく労働を追って~日本の原発労働者~」

 原発問題を中心に月2回のペースで放送を続けている「レイバーネットTV」ですが、次回は、原発の被曝労働を一貫して取材してきた写真家・樋口健二さんをお招きします。写真・映像を交え、被曝労働の実態と福島原発事故についてふんだんに語っていただきます。ぜひご覧ください。
 なお、その後の放送は第15回(6/16木)・第16回(7/7木)まで行い、一区切りとする予定です。企画などのご意見も歓迎です。

●労働者の労働者による労働者のためのレイバーネットTV
 第14回放送~福島原発事故特集・第5弾~      
・生放送日時:2011年6月2日(木曜日)20:00~21:15
・視聴アドレス  http://www.labornetjp.org/tv
・配信スタジオ バンブー(地下鉄「新宿三丁目」E1出口)
・番組構成
1.【ニュースダイジェスト】
2.【木下昌明の今月の一本】
  映画評論家の木下昌明さんが、四日市市の公害問題に焦点をあてた映画「青空どろぼう」を取り上げます。
3.【特集・隠された被ばく労働を追って~日本の原発労働者~】
20時15分ごろから
 4.反原発ソング(ジョニーH)
◎中継現場で一緒にもりあげませんか?
 スタジオ来場大歓迎(事前に連絡ください)
・連絡先:レイバーネットTV 090-9975-0848(松元)
・協 賛:市民メディアセンターMediR
*視聴方法、ツイッターのやり方などの電話サポート TEL03-3530-8588
ツイッターの取得方法は、http://www.youtube.com/watch?v=Oiwu4LxYH98

★4.「“スペースたんぽぽ”(60畳)」を新しく開設

 6月22日(水)オープン記念講演「素人の乱」5号店店主 松本哉(はじめ)さん たんぽぽ舎が“もう、原発やめよう”の運動をもっと広く豊かなものとする目的で同じビルの4Fに、新しく“スペースたんぽぽ”60畳室を開設します。(現在の5F・たんぽぽ舎プラス4Fの“スペースたんぽぽ”)
 6月22日(水)夕方、オープンの記念講演会とお祝い会を、高円寺1.5万人デモ実現の、素人の乱・5号店店主 松本哉(はじめ)さんを招いて行ないます。ご参加下さい。詳細次号

★5.「震災を口実にした国家公務員の賃金引き下げは許されない!」

 ☆震災復興は賃下げ・増税ではなく、全ての労働者が安心して働き、生活できることにより内需拡大を促すことである。
 ☆公務労働者に労働基本権を!
 ☆公共サービスの再確立を!
 5月23日、総務省と連合系の公務員労組連絡会は月給10~5%、一時金一律10%の賃金引き下げを合意したと報道された。人事院勧告制度を政府と一緒になって労働組合が破壊したことになる。政府が進めようとする人員削減、賃金引き下げ公務員制度改革に手を貸し、公務労働者の労働基本権を原則的確立することを曖昧にすることになり許されない。
 東日本大震災では地方自治体、国の出先機関の労働者による献身的で自己犠牲的な活動によって多くの命が救われ、救援活動が行われた。被災地に一日も早く日常生活を取り戻す復興に向けた活動は、いまから更に必要となる。震災復興の原資という口実は必ず次には消費税など増税に利用される。「欲しがりません勝つ(復興)までは!」とは第2次大戦の日本帝国の標語だった。
               (全労協FAXニュース5月25日号より転載)

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