【報告】「戦勝記念日」血のパレードに抗議する~ロシア大使館前で多様な行動

 稀代の戦争犯罪人プーチンは、5月9日の対独「戦勝記念日」を、進行中のウ
クライナでの戦争犯罪、人道に対する罪などを正当化するために利用し、モス
クワの赤の広場で「勝利のパレード」を強行しました。パレードは大虐殺を行
っているマリウポリなどでも強行されました。

これに対して、ロシアの「フェミニスト反戦レジスタンス」は、5月9日を
「災厄の日」と位置づけ、「不滅の連隊」を「死滅の連隊」に、「勝利のパレ
ード」を「血のパレード」だと宣言。ウクライナで殺された人々を記憶・追悼
するために、黒い服を着て、黒いリボンを手に広場や通りに出ようと呼びかけ
ました。さらに、殺されたウクライナの人々を追悼する記念碑の設置や、水性
の赤い塗料(血を表す)で侵略のシンボルとなっている「Z」の文字を描いた
り、軍事施設などのそばに赤い”血だまり”を残すことも提案しました。現在の
苛烈な弾圧のもとで、リスクを引き受けながらの抗議行動です。

私たちNAJATは、「ロシアはウクライナ人の血で溺死した」と主張するこの
勇気ある行動に連帯して、日本の地でも声を上げようとロシア大使館前での緊
急アクションを呼びかけました。「戦争は直ちに停止し、占領軍は撤退し、ロ
シア政府と軍隊はウクライナの市民に対して犯した戦争犯罪の罪で裁判にかけ
られなければならない」(フェミニスト反戦レジスタンス)との要求を共有す
るからです。

5月9日午後3時前に神谷町駅出口に集まった16人の参加者は、徒歩で大使館
方面に移動。またしても麻布警察が、はるか手前の松屋前付近でブロック。抗
議しつつ、やむなくサイレントスタンディングを始めました。その後、2枚を
張り合わせた模造紙に、侵略のシンボルである「Z」の文字を、血に見立てた
赤いスプレーで大きく描き、上に「NO WAR」を加えました。その周りに参加者
が「侵略やめろ」「殺すな」などとマジックで書き込みました。

仕上がった大きな抗議プラカードも掲げながら、横断歩道を渡って大きく回
りこみ、飯倉交差点の中州を目指しました。4月23日のロシア大使館デモの終
了後に有志で取り組んだ行動と同様の手法で、大使館により近い中州に進出。
しばらく怒りのコールをぶつけました。

その後、いったん松屋前に戻った後、警察が勝手に押し付けた「5人ずつ」
ルールをやむなく「尊重」しつつ、大使館正門の向いまで行って抗議の声をぶ
つけてきました。

結局30分の予定が、フルコースで1時間30分近くに及びました。雨も降るの
を待ってくれ、テレビ・新聞双方の取材も入り、一定の意義あるアクションに
なったように思います。ロシア国内での行動への弾圧がどうだったのか、気に
なるところです。

【フル動画】 ※ぜひご覧ください!
2022.05.09 プーチンの「戦勝記念日」血のパレードに抗議する!
5.9ロシア大使館前ブラックスタンディング&死者の行進(撮影 KENさん)
https://www.youtube.com/watch?v=Q-kAobPoDiw

<参考>
プーチン演説全文(2022年5月9日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220509/k10013618261000.html

ゼレンスキー演説全文(2022年5月8日)
https://bit.ly/3vUm9WM