【報告と呼びかけ】戦争準備の大軍拡予算採決強行にNO!3.28国会前座り込み

著者: 杉原浩司 すぎはらこうじ : 武器取引反対ネットワーク:NAJAT/STOP大軍拡アクション
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 3月28日、戦後最悪の大軍拡予算があっさり成立しました。総額が6兆8219億
円と前年を約1兆4000億円も上回り、武器ローン代を加えると10兆円を超えます。
前年比で米国からの武器購入費が4倍、弾薬経費が3.3倍、施設整備費が3.3倍、
研究開発費が3.1倍など、まるで戦争に突入したかのような激増ぶりです。

しかし、成立強行という歴史的な瞬間に、国会に駆けつけて抗議の声を上げ
たのはわずか40人ほどでした。後世の人々に、「あの時何をしていたの?」と
指弾されても何も言えない惨状です。

プーチンのウクライナ侵略にも明らかなように、権力の独裁化を防ぐことは
戦争予防のために不可欠ですが、日本では今、独裁化に歯止めをかけるべき野
党、メディア、市民運動のすべてが衰弱しているように見えます。国会をスル
ーして閣議決定で決めることが常習化し、行政権力の肥大化が止まりません。
今こそ「強い野党」が必要とされているのに、立憲民主党執行部には、徹底抗
戦の意志のかけらも見えません。メディアの多くも野球に大騒ぎするばかりで、
大軍拡予算に反対するキャンペーンは皆無。市民の取り組みへの冷淡な姿勢も
目立ちました。

私は、岸田政権による”異次元の大軍拡”を、主権者の決定権が無い分、明
文改憲よりもひどいと強調してきたつもりですが、肝心な時に声を上げる市民
がこれほど少ないことを深刻に受けとめています。戦後最大の危機を、危機と
して受け止められず、対応する力を失っている平和運動こそが最大の危機にあ
るのではないでしょうか。

とは言っても、挫けているわけにはいきません。4月には、大軍拡の財源と
なる「防衛力強化資金」という基金を創設するための「防衛財源確保法案」と、
国営軍需工場を出現させ、武器輸出への資金援助に道を開き、武器に関する情
報漏えいに刑事罰を課すための「防衛生産基盤強化法案」の審議が始まります。
また、統一地方選後には、武器輸出の全面解禁が図られようとしています。
大軍拡で儲ける軍需企業への取り組みも含めて、へこたれない運動を継続して
いきます。引き続きのご参加、ご協力をよろしくお願いします。

★3月28日の大軍拡予算の成立強行に対峙した「戦争準備の大軍拡予算採決強
行にNO!あたらしい戦前にさせないための座り込み」の報道です。ぜひご覧く
ださい!

<レイバーネット>
【動画】
戦争準備の大軍拡予算採決強行にNO!3.28 議員会館前緊急行動(7分45秒)
https://youtu.be/hbsagSQ0hV0
※参加者の声を中心に分かりやすくまとめられています。

【記事】憲法を壊して大軍拡予算案が成立!(写真入り)
http://www.labornetjp.org/news/2023/0328hokoku

「防衛費ばかり増大」 23年度当初予算成立に抗議の声(3月28日、毎日)
https://mainichi.jp/articles/20230328/k00/00m/040/251000c

「武器に頼らず必死の外交努力を」 湯川れい子さんが語る防衛予算
(3月28日、朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASR3X6WNLR3XUTIL03D.html
※有料記事ですが、後半に参議院議員会館前での抗議行動が紹介されています。
紙面には短縮版が掲載されました。シュプレヒコールをあげている写真4枚も
見られます。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
〔opinion12940:230401〕