【書評】内橋克人ほか『安心社会を創る』―国家・市場・社会の「3元的社会構造論」にもとづく、世界資本の再構成

ずいぶん長い副題の書評です。

「3元的社会構造論」というのは、市民社会はその3つのアクターで構成されており、

そのそれぞれの関与や行為で社会が構成されるというもの。

このかん「成長の限界」などということを論じてきましたが、従来の市場一元主義に

もとづく破綻を突破するため、世銀が前面に出て「開発戦略の再構成」をめざそうと

しているのです。

内橋らは各国の事例を紹介し、それ自体は興味深い内容を含んでいます。

しかし、市民社会の関与が「失われた10年」をリカバリーするという主張は、実際には

「開発戦略の再構成」を後押しするものでした。

南米・エクアドルの事例を中心に、今日の世界総資本の動きを考えてみます。

ご一読を

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