50年をアミラ・ハスと考える」に参加しました。参加者は約240人で若い
人の姿が目立ちました。
アミラ・ハスさんは、イスラエルの有力紙「Haaretz/ハアレツ」の占領
地特派員として1993年からガザ地区に、1997年からはヨルダン川西岸地区
で暮らし、現地から報道し続けているイスラエル人ジャーナリストです。
翻訳された著書に『パレスチナから報告します~占領地の住民となって』
(くぼたのぞみ訳、筑摩書房、2005年)があります。
土井敏邦さんによるインタビュー記事(2005年)
http://www.doi-toshikuni.net/j/column/200502-amira.html
まず、土井敏邦さんの新作『ヘブロン~50年目の占領』のダイジェスト版
が上映。西岸最大の都市ヘブロンでのイスラエル軍や入植者による苛烈な
抑圧をパレスチナ人の証言や映像で生々しく伝えるものでした。中心街の
封鎖、入植者や軍の襲撃、子どもの目に塩酸を投げつける暴力さえ横行し
ています。
アミラさんは、論文を書かずに大学を辞めてジャーナリズムの道に入って
いった生い立ちにふれながら、1987年に始まった第一次インティファーダ
を契機にイスラエルによる支配が強化されたプロセスや、「オスロ合意」
などの「和平プロセス」の欺瞞性などを語りました。「イスラエルは和平
プロセスを利用することで、植民地主義のプロジェクトをより進化させ、
根づかせることに利用した」と。
そして、自分のモチベーションは「怒り」であること、占領への「協力者」
として組み込まれている自分が、「不自由な状況を取材する自由」を持っ
ていることを、構造と闘うためにどう使うかを考えているとも述べました。
また、日本を含めてパレスチナの水道や灌がいの支援をしている国々は、
なぜイスラエルに対して「パレスチナ人が使える水の制限をやめなければ、
外交関係を狭めますよ」と言えないのか、と指摘されたのも印象的でした。
ほんの一部しかご紹介できませんが、中身の濃い充実した企画でした。
直前のご案内で恐縮ですが、本日18日午後には、森住卓さん、ジャン・ユ
ンカーマン監督をゲストに「パレスチナと日本」と題して、東京での2回
目の企画が行われます。沖縄取材の報告もあります。20日夕方には金平茂
紀さんをゲストに「ジャーナリストとの対話」も行われます。貴重な機会で
すので、ご関心のある方はぜひご参加ください。また、京都や広島でも講演
会が行われます。スケジュールをご確認のうえでご参加ください。
アミラ・ハス氏来日 スケジュール
http://doi-toshikuni.net/j/info/amira_hass2017.html
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★9月18日(月・休)
「パレスチナと日本」
ゲスト:森住卓氏(フォトジャーナリスト)、ジャン・ユンカーマン氏(映画監督)
(日本語通訳あり)
【場所】東京大学(本郷)経済学研究棟 第一教室
◾本郷三丁目駅(大江戸線)徒歩 5分
◾本郷三丁目駅(丸ノ内線)徒歩 8分
◾湯島駅(千代田線)徒歩 10分
◾根津駅(千代田線)徒歩 15分
◾東大前駅(南北線)徒歩 12分
【資料代】1000円
12:30 開場
◾13:00 開演/主催者の内容説明
◾13:05 映画『沖縄 うりずんの雨』(約60分)
(ジャン・ユンカーマン監督作品)
沖縄と米軍との関係の歴史と現状を描いた加害国アメリカの映画監督に
よるドキュメンタリー。2015年キネマ旬報ベスト・テン第1位。
◾14:10 森住卓氏の辺野古・高江の現状報告
◾14:45 休憩
◾15:00 アミラ・ハス氏とジャン・ユンカーマン氏との対談
司会・土井敏邦
(1)“パレスチナ”と“オキナワ”との接点
(2)自国の“加害”をなぜ、どう伝えるか
◾16:30 休憩
◾16:50 質疑応答
◾17:50 主催者あいさつ
◾18:00 終了
【主催】アミラ・ハス氏来日実行委員会
【連絡先】doitoshikuni@mail.goo.ne.jp
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★9月20日(水)
ジャーナリストはなぜ、なにを、どのように伝えるのか
~イスラエル人ジャーナリスト、アミラ・ハス氏との対話~
ゲスト:金平茂紀 氏(TBS「報道特集」キャスター)
【日時】9月20日(水)午後6時~9時15分
【場所】東京都 文京区民センター 3-A会議室(3階)
◾都営三田線・大江戸線「春日」 A2出口 徒歩2分
◾丸ノ内線「後楽園」 4b出口 徒歩5分
◾南北線「後楽園」 6番出口 徒歩5分
◾JR「水道橋」 東口 徒歩15分
◾都バス(都02・都02乙・上69・上60)「春日」 徒歩2分
【参加費】1000円
17:45 開場
(日本語通訳有り)
◾18:00 開演/主催者あいさつ
◾18:10 アミラ・ハス氏紹介・映像
◾18:30 アミラ・ハス氏・基調講演
「ジャーナリストはなぜ、なにを、どう伝えるのか」
― 私のジャーナリスト活動 ―
◾19:30 休憩
◾19:45 「日本人ジャーナリストとしてどう受け止めるか」
金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター)
◾20:20 ハス氏と金平氏、参加者との質疑応答
◾21:10 「危険地報道を考えるジャーナリストの会」からのメッセージ
◾21:15 終了
司会・土井敏邦
【主催】土井敏邦・パレスチナ記録の会
【連絡先】doitoshikuni@mail.goo.ne.jp
【共催】危険地報道を考えるジャーナリストの会 / アジア学生文化協会
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<京都・広島の企画詳細は以下のスケジュールをご覧ください>
アミラ・ハス氏来日 スケジュール
http://doi-toshikuni.net/j/info/amira_hass2017.html
★9月23日(土)京都・講演
13:00 – 17:00 京都大学・吉田南キャンパス
《占領》と闘う──ジャーナリストとして、人間として
主催:京都大学大学院 人間・環境学研究科 岡真理研究室
★9月24日(日)広島・講演
14:00 – 16:35 「ひと・まちプラザ」(まちづくり市民交流プラザ)
パレスチナ占領50年をアミラ・ハスと考える・広島
★9月26日(木)~28日(土)福島取材被災地・被災者の取材