基礎経済科学研究所東京支部研究会「平等について考える」(オンライン)
http://kisoken.org/wordpress00/?p=2599
新自由主義が席巻しているなか、貧困・差別・格差が大きく広がっています。新型コ
ロナ禍によりそれらはさらに拡大していますが、その拡大は新型コロナそのものより
も社会構造により大きな要因があります。そのような状況にあって『平等の哲学入
門』(新村聡・田上孝一編著、社会評論社2021年1月)が上梓されています。本書を
執筆されたお二方の報告を基礎に平等を根本的・歴史的に検討し、さらに情報という
現代に特有の問題領域から平等を考えます。
日時:11月14日(日) 14:00~17:00
報告1:新村聡(岡山大学・所員)「平等とは何か」
コメンテーター:牧野広義(阪南大学・名、所員)
報告2:平松民平(所員)「情報と平等」
コメンテーター:野口宏(所員)
司会:原田收(所員)
○報告1(新村)
*要旨:最初に「平等」と「公平」の違いを手がかりにして「平等とは何か」を考え
ます。つぎに分配的正義の4原則(貢献、必要、応益負担、応能負担)について検討
し、最後に古代から現代まで平等思想史の大きな流れをたどります。
*基本文献
新村聡・田上孝一編『平等の哲学入門』、序章「平等とは何か」。
「はじめに(抜粋)と目次」(出版社HP) https://www.shahyo.com/?p=8398
*参考文献
新村聡「平等と分配的正義の基礎概念再考―賃金・保険・税・社会保障の制度との関
連で―」『岡山大学経済学会雑誌』51(2・3)、2020年3月、pp.107-122。
URL: oer_051_2-3_107_122.pdf
新村聡「平等と公平はどう違うのか―新自由主義から福祉国家へ」『世界』岩波書
店、2021年11月号。
○報告2(平松)
*要旨:情報は分けても使っても減らない、一人へのプラス給付が他者へのマイナス
給付にならない、個人の自由な利用が互いに衝突しない、自由と平等が両立する特異
な性質を持つ財です。しかし、現実社会では情報は必ずしも平等に分配されているわ
けではありません。このことを考えてみます。
*基本文献
新村聡・田上孝一編『平等の哲学入門』、第15章「情報と平等」。
*参考文献
基礎経済科学研究所編『時代はさらに資本論』第2章「大工業からAI、NET革命へ
―相対的剰余価値の生産」昭和堂、2021年5月
オンライン形式(Zoom)
ID:555-941-3689 パスワード:9l3jhN (パスワードの2文字目は小文字のエル)
https://us02web.zoom.us/j/5559413689?pwd=VUY0N0VwZ2lGOFJvTDZBRG5PZ3lzUT09
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