【7月5日(金)】オンライン被ばく学習会「核ごみをどうするかー原点に立ちかえって考える/2012年、日本学術会議は同答えたか」講演:長谷川公一さん(東北大学名誉教授)」

著者: 温品惇一 ぬくしなじゅんいち : 放射線被ばくを学習する会
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申込みhttps://forms.gle/BcuKg8sJiBeYnWf36

 北海道の寿都町、神恵内村に続き佐賀県玄海町でも、核ごみの地層処分に向けた概要調査が行われることになりました。地層処分の前提として使用済み核燃料が再処理され、膨大なトリチウムが放出されること、プルトニウムとウランを取り出すことの意味、地震大国での地層処分のリスクなど、議論されないまま「適地選び」だけが進められている現状は、極めて危険です。
 2012年9月、日本学術会議は原子力委員会の諮問に応え「高レベル放射性廃棄物の処分について」回答しています。7月5日の被ばく学習会では、この「回答」作成に参加された長谷川公一さん(東北大学名誉教授)にお話しいただき、核ごみをどうすべきか、原点に立ち返って考えていきたいと思います。
 ぜひ、ご参加ください。

   放射線被ばくを学習する会

<長谷川さんの講演内容>
 2012年9月の日本学術会議の「回答」(実質的な提言)は、これまでの高レベル放射性廃棄物政策を「社会的合意」を欠いたままの「転倒した手続き」であり、「従来の政策枠組みをいったん白紙に戻すくらいの覚悟を持って、見直しをすることが必要である」と手厳しく批判しました。「科学・技術的能力の限界」を認識し、「自律性のある科学者集団(認識共同体)」のもとでの「開かれた討論の場」の確保が重要であり、「討論の場の設定による多段階合意形成の手続き」が必要であるとしています。合意形成の手続き的なルールと「暫定保管および総量管理を柱とする」基本原則を打ち出しました。これこそが高レベル放射性廃棄物問題を考えるうえで、立ち返るべき原点と考えます。