福島第1原発のタンクにためられている1,200万トン以上の汚染水のうち、東電・政府が「トリチウムを薄めれば海に流せる」と称している「ALPS処理水」はわずかに32%だけ。
2/3以上が、トリチウム以外の放射能も取り除かないと放出できない、汚染水そのものです。
トリチウムは生き物の体を作っているタンパク質、脂肪、核酸などに組み込まれます。私たち自身が「放射性物質」になってしまいます。体の一部に組み込まれたトリチウムは簡単には排出されません。原発や再処理工場の近くでは、白血病など、トリチウムによると思われる健康被害の多発が報告されています。
東電は来春の汚染水海洋放出に向け、準備工事を本格的に進めています。処理水ポータルサイトのリニューアル、ヒラメの飼育実験などを行い、安全宣伝に懸命です。しかし「安全」の根拠は「薄める」ことに尽きています。海をごみ捨場と見なし、海水で薄めれば問題ない、という態度です。しかしいくら薄めても、放射性物質の発がん性がなくなることはありません。
政府・東電は漁業者などの根強い反対を、「補償」で押さえ込もうと必死です。福島現地では、「これ以上海を汚すな!市民会議」などが、汚染水の海洋放出反対運動を展開しています。
9月8日の被ばく学習会では、
① 「これ以上海を汚すな!市民会議」の大河原さきさんに、「市民会議」を中心とする反対運動についてお話しいただきます。
② トリチウムによると思われる白血病などの健康被害の多発について、遠藤順子さん(津軽保健生協 健生病院 非常勤医師)にお話しいただきます。
ぜひご参加ください。
放射線被ばくを学習する会 http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com/