たんぽぽ舎から  TMM:No2282

たんぽぽ舎です。【TMM:No2282】
2014年9月17日(水)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
                           転送歓迎
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★1.9・23大集会から9/28の鹿児島集会に繋げよう
   再稼働止めよう。天王山だ。    広瀬 隆
★2.原発事故は科学技術の大失敗 (下)
   事故収拾はデタラメだった   槌田敦インタビュー
★3.『朝日』は謝罪の必要なし、安倍政権と戦え
   吉田元所長調書について   上岡直見(環境経済研究所)
★4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
  ◆日本在住のアメリカ人監督イアン・トーマスがカメラにおさめた
   10/24“フクシマ”[A2-B-C]上映会&監督のトーク
   フクシマで生きる子どもたちに、今何がおきているのか
★5.新聞より3つ
  ◆火災保険の補償 最長36年→10年に
   損保「災害の長期予測、困難」 (9月17日朝日新聞見出し)
  ◆東電吉田元所長調書と朝日新聞の報道について
   裏付けして報じるべき・批判集中は異様―識者らの声―
   東電株主代表訴訟原告団・木村結事務局長の話
                 (9月12日東京新聞より抜粋)
  ◆財源 国民の懐頼み 電気代上乗せ、東電の資金ゼロ
   中間貯蔵施設受け入れ3010億円交付金
          (9月5日東京新聞「こちら特報部」より抜粋)
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※川内(せんだい)原発再稼働やめろ!永遠に原発ゼロに!
 9/19(金)第118回首相官邸前抗議にご参加を!
 日時:9月19日(金)18:00~20:00
 主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
    当日の詳細は http://coalitionagainstnukes.jp/ を参照
○たんぽぽ舎はいつものように13:00集合、ビラ折りやプラカードづくりの作業、たんぽぽ舎
16:20出発、17:00頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)前で短時間の抗議コール。17:
15「経産省前テントひろば」集合。
 
 1~5班にわかれて17:30官邸前、国会前へ出発。20:20経産省前テントヨコでまとめの集
会と東電抗議の際の楽器練習(短時間)。参加歓迎!
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┗■1.9・23大集会から9/28の鹿児島集会に繋げよう
 |  再稼働止めよう。天王山だ。
 └──── 広瀬 隆
 
 
○ 全国のみなさま、広瀬隆です。
いよいよ9月23日秋分の日が近づいてきました。
午後1時に、東京・亀戸中央公園に集まりましょう。
 みなさんのよく知っている総武線の御茶ノ水から5個目、秋葉原から4個目の「亀戸(か
めいど)駅」から歩いてゆけますが、1キロちょっとあるので、亀戸駅で東武亀戸線に乗り
換えて1駅の「亀戸水神」でおりれば徒歩2分で会場です。 
 
○ 主催者の鎌田慧さんが檄を飛ばしています。
「わたしたちは、頑張り抜くぞ!
 規制委員会が「決定」を出しても、即座に反撃しないのは、腰抜けだ。
 そして、この9・23大集会から9/28の鹿児島集会に繋げよう。
 どうか、みなさんの放送局で拡大、宣伝して下さい、お願いします。
 この日は、13時から亀戸中央公園第一ステージで大集会だ。
 規制委をトコトン批判しよう」 
 
 そうだ、鎌田慧、頑張れ! 絶対に再稼働止めよう。天王山だ。
 これまで三年半続けてきたみなさんの原発反対運動が、ここで成果を出さなければ、意味
 ないものになる。冗談じゃない。
○ 9月15日に原発ゼロ一年を達成したではないか。原発はもう全国どこでも、春夏秋冬、
 必要ないことが実証されたのだ。それで経済が崩壊したのか?江戸時代に戻ったのか? お
 い、安倍晋三は、答えろ。「原発は安定な電源だ」って?安定な電源がなぜ発電せずに止
 まっているんだ。新聞は、しっかりそれを書け! 当たり前のことが、新聞に書いてないぞ。
 
 原発は安いって?一体、いくら税金と電気料金を呑みこめば、福島原発事故の処理が終るん
 だ!電力会社は、ビジネスマンとして恥ずかしくないのか!
 福島原発事故の被害者はどうなるんだ!!
 朝日新聞叩きをしている読売新聞と産経新聞や週刊新潮や櫻井よしこや池上彰は、福島原
 発事故を起こした責任について、一度でも懺悔をしたのか。恥ずかしくないのか。お前た
 ちのおかげで、地震のあるたびに国民が震えあがらなければならないのだ。いい加減にし
 ろ。
 
 集まれ! 東京・亀戸中央公園だ。
 
 恋人に伝えろ、親友に伝えろ、家族に伝えろ・・・みんなで手を取り合って集まろう。電
 車に飛び乗れ! 
 
☆事故情報編集部より
 たんぽぽ舎も9月23日、全力で参加します。目印は、黄色のノボリ旗(もう原発やめよう
 たんぽぽ舎)。よければ、ご一緒に。 
 
 
 
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┗■2.原発事故は科学技術の大失敗 (下)
 |  事故収拾はデタラメだった
 └──── 槌田敦インタビュー (上は13日のTMM:№2280で掲載) 
 
事故収拾はデタラメだった 
 
槌田 福島原発事故の第2の原因は、東電は事故の最中、へまばかりしたことです。
○── 一般には東電の吉田昌郎所長は本当によくやったと英雄扱いですが。
槌田 彼には、原発事故はECCSで対処するという基本的な考えはなく、一切が思いつき
のまま行動しました。
 中でも最低の行為は、消防車による原子炉への注水です。消防車では、圧力も給水量も足
りず、事故対処は不可能です。だからこそ大容量で給水できるECCSがあるのです。
 東電のデタラメ運転は、次の7つです。
 (1)1号機では、自動起動したECCS非常用復水器をマニュアルにより手動停止しました。
 事故が始まってECCSが自動起動したのに、通常操作のマニュアルで止めてしまったの
 です。この非常用復水器の運転を続けていれば、1号機は過酷事故にならないで済みまし
 た。 また、3号機ではECCS隔離時冷却系を手動で起動したのですが、これが通常運
 転モードで自動停止を繰り返しました。津波後、このECCSを40分間も自動停止を放置し
 ていたのです。これが3号機の破滅の原因です。 
 
○──なぜ、そんなことをしたのですか?
 槌田 事故時と通常時をごっちゃにしてはいけないのです。事故になったら、ECCSだ
 けで対処するため、通常時の使用条件は切り離す必要があったのです。
 2号機でも、何度でもこの隔離時冷却系は停止したのですが、その都度、手動起動して対
 処し、原子炉は3日間も冷却できました。
 (2) ところが、2号機では、この隔離時冷却系で使用する冷却水に、沸騰状態の圧力抑制
 室の水を使用して失敗しました。沸騰する水はポンプで吸うことができません。
 (3)ところで2号機では、消防車で給水するため、減圧を目的にして逃し弁を開放しました
 。この減圧により原子炉は沸騰して、2号機も空焚きになりました。
 
 (4)減圧状態の場合、ECCS低圧注水系など低圧で使用するECCSが必要です。これに
 は交流電源が必要ですが、事故から3日目になるのに、消防車を用意しても電源車を用意
 せず、2号機の冷却に失敗しました。 
 
○ベントで大量被曝に
 槌田 3号機では交流電源が津波でも生きていたので、低圧注水系は使用できたのに、こ
 れを使用しませんでした。
 (5)さらに、消防車で海水を注水したので、核燃料のまわりに塩が析出して、核燃料の冷
 却を妨害しました。これが、福島原発事故長期化の原因です。
──先生は海水使用をやめるよう、保安院に連絡されていました。
槌田 議論はされたようですが無視されました。原子力ムラの連中は、反原発派から注意さ
れることを快く思っていないのです。
 1週間後にアメリカからの注意があり、これには従いました。 
 
○──福島原発事故で、最大の被害の原因は何だったのでしょうか。
槌田 (6)2号機で、風向きを考えず、格納容器をベント(開放)して、放射能のほぼ全量
を環境に放出したことです。これで福島県民の大量被曝となりました。東電は、このベント
をしていないと頑張っています。東電は、ばれるウソも平気でつくのです。
 (7)3号機では、水位、圧力のデータをねつ造して事故経過をねじ曲げました。
 
再稼働するなら科学技術で対策を 
 
槌田 要するに、福島原発事故では、科学技術が正しく使われていないことがわかりました。
これからも原子力を使うというならば、正常な科学技術に戻す必要があります。
 つまり、福島事故を、新しいDBAとして、これに対処できるECCSと格納容器の設計
を新しくする必要があります。具体的には、
(1) 高圧注水系など各種ECCSが確実に使用できるようにする。
(2) 誤表示する圧力計、水位計を改善する。
(3) 逃し弁開放を禁止して原子炉の圧力を維持し、空焚きを防ぐ。
(4) 格納容器に溜まった放射能は、新設する第2格納容器に移送して放出を禁止する。
(5) 福島と同様の事故を加圧水型でも想定。
(6) 沸騰水型では原子炉底抜けを防ぐ科学技術はないので、沸騰水型は即刻廃止する。
 福島原発事故の反省なく、DBA(科学技術)に寄らず原発を運転再開することは、原子
 力開発には科学技術の使用を前提とした茅教授、伏見教授の提案の趣旨を無視することに
 なると考えています。 
 
○【参考文献】
槌田敦『福島原発事故3年科学技術は大失敗だった』(2014)たんぽぽ舎パンフ槌田敦物理
学会2014年秋の分科会(中部大学)『福島原発事故の研究』講演番号10aAC-1,2,3
(「食品と暮らしの安全」から許可を受け転載) 
 
 
 
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┗■3.『朝日』は謝罪の必要なし、安倍政権と戦え
 |  吉田元所長調書について
 └──── 上岡直見 環境経済研究所(技術士事務所) 
 
○ 吉田元所長は調書で「私は本店に対しても、こいつら、ぼけかと思っていたんですが(*1
 )」「斑目も、名乗らないんだよ、あのオヤジはですね。声から、何かばーっと言っている
 わけですよ、喚き散らしてですね(*2)」と発言しており、菅元首相にだけ怒りを向けてい
 るのではない。本店や規制当局への吉田元所長の不満の部分を隠蔽して、菅元首相との対
 立だけを伝える政府系マスコミや業界紙こそ「誤報」である。
○ 『朝日』で「吉田元所長の命令に反して第2原発に撤退」としたのは、吉田調書「事故時
 の状況とその対応について 4」(*3)の部分であるが、『朝日』の記事は誤報とはいえない。
 所長の意図が伝わらず、実際に関係者が第2原発にバスで退避してしまった事実は変わら
 ない。これは緊急時の指示・命令体系ができていなかったことを示す事実であって、東電
 の何の自慢にもならない。
○ 「撤退」とは言っていない、「退避」だ、などという説明は、戦時中に意図的に負けたわ
 けではないから「退却ではなく転進」と言っているのと同じだ。
 指示の混乱は異常時には常に起きる。沖縄戦における住民集団自決も同様である。軍は命
 令していないという見解がある一方で、当時の状況から住民側は、現実に命令と解釈した
 から実行した。朝日は謝罪する必要はない。 
 
(*1)http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/hearing_koukai/350_koukai.pdf,
 p.8 (*2)http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/hearing_koukai/077_1_4_ko
 ukai.pdf, p.47 (*3)http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/hearing_koukai
/077_1_4_koukai.pdf, p.56
 
 
 
 
 
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┗■4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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 ◆日本在住のアメリカ人監督イアン・トーマス・アッシュがカメラにおさめた
  10/24“フクシマ”[A2-B-C]上映会&監督のトーク
  フクシマで生きる子どもたちに、今何がおきているのか 
 
 日 時:10月24日(金)

 場 所:茅ヶ崎市民文化会館小ホール

     第1回15:00開場 15:30上映 第2回18:30開場 19:00上映

 内 容:映画は70分。各回上映後、監督のトークあり。

        保育あり、希望の方は事前に申し込み。
 
  チケット:前売り800円  当日1000円 
 主 催:チームみつばち 後援 茅ヶ崎市 
  問い合わせ:090-9328-3799(亀田) 090-1425-5472(吉野) 
       Mail  a2-b-c@mitsu.p001.jp
 
 
 
 
 
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┗■5.新聞より3つ
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 ◆火災保険の補償 最長36年→10年に
  損保「災害の長期予測、困難」 (9月17日朝日新聞見出し) 
 
 
 
 ◆東電吉田元所長調書と朝日新聞の報道について
  裏付けして報じるべき・批判集中は異様 ―識者らの声―
  (前略)
 東電株主代表訴訟原告団・木村結事務局長(62)の話
  記事は取り消されたが、朝日の報道によって、政府が隠していた吉田調書が公開された
 という意味は大きい。朝日が日本人の名誉を傷つけた、と批判が集中したのは異様な状況
 で、多様な言論が封じられた戦前に似ていると感じる。一方で池上彰さんのコラム掲載を
 めぐるドタバタなどは、批判を恐れ、朝日の経営陣が腰砕けになっている。それならば、
 さっさと辞任した方がいい。
  一連の朝日批判は、事故対応に当たった吉田所長らを英雄視しようとする動きに見える。
 原発を推進したい人たちは、事故が起きても誰かが原発を守ってくれるという神話をつく
 りたいのだろう。当時の福島第一原発で作業員が右往左往したことや、偶然が重なったお
 かげで原発被害が現状で済んでいることを忘れてはいけない。
 (9月12日東京新聞より抜粋)
 
 
 
 ◆財源 国民の懐頼み 電気代上乗せ、東電の資金ゼロ
  中間貯蔵施設受け入れ3010億円交付金 
 
 福島県内に野積みされた大量の除染ゴミ。それを保管する国の中間貯蔵施設について、同
 県の佐藤雄平知事は30日、建設の受け入れを表明した。難航していた交渉の潮目が変わっ
 たのは、国が総額3,010億円もの交付金を提示した時点だったという。
 ただ、巨額の交付金は誰が負担し、どう使われるのか。果たして、福島原発事故の避難者
 たちの早急な生活再建につながるのか。探ってみた。
 交付金は先月、一気に3倍になった。7月に政府が地元に提示した金額は約1千億円。だ
 が、地元側は首を縦に振らず、内閣改造前に懸案を片付けたい政府は提示額を跳ね上げた。
 (中略)
 つまり、施設建設のために汚染元の東電が用意する資金はゼロで、全て国民の懐から徴収
 される。ちなみにこれだけの大事業だが、地元のトラック、建設業者に「特需」への期待
 はない。同県いわき市の建設会社社長は「県のトラック協会は『全社挙げて搬入をやる』
 と意気込んでるが、運搬も工事もゼネコン主導で、特定業者の名前も流れている。除染と
 同じで地元に落ちる金はしれている」と冷ややかだった。(後略)
《デスクメモ》
 言いにくいが、疑いがぬぐえない。中間貯蔵施設が最終処分場にされかねないという疑念
 だ。第一原発を囲んだ立地、施設設計を調べるほど疑いは強まる。最終を決めずに、中間
 があること自体が本末転倒だ。不安の先送り。その場しのぎ。原発の本質だ。あれだけの
 事故を体験しながら、なぜ直せないのか。(牧)
(9月5日東京新聞「こちら特報部」より抜粋) 
 
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