たんぽぽ舎です。【TMM:No2378】
2014年1月14日(水)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.福島県南相馬で配布「ベテランママの会」の冊子、放射線は怖くないと宣伝
福島原発事故で原発安全神話が崩れ、今度は放射線安全神話の刷り込みをしている
「東大御用学者・IAEAは政府広報で放射線の:虚構:を風評している。」
福島県内のチョウで子の世代で死ぬ確立が高い:英科学誌電子版に発表
吉田照勝(たんぽぽ舎会員)
★2.「民間規制委員会」かごしま・川内原発で発足
槌田ゼミ新シリーズ「福島原発事故基本講座第9回」(12/17)の報告
次回は1月29日(土)『川内・高浜原発の科学的欠陥を除くために』
坂東喜久恵(たんぽぽ舎)
★3.「崩壊危険」迫るダビデ像 イタリア中部: 昨年12月下旬から群発地震
地震対策のため 台座の免震工事 大規模な耐震工事はまだまだ
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその84
島村英紀(地震学者)
★4.新刊書のご案内
書名:『雪を耕す―フクシマを生きる』 五十嵐 進(著)
★5.新聞より1つ
◆東電関係者らを告発 業過致死容疑で新たに 原発告訴団
(1月13日東京新聞より抜粋)
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※ 短信-金曜行動グループの初めての全国交流会近づく
☆1月24日(土)25日(日)鹿児島県薩摩川内市内で、注目すべき交流集会が開かれる。
全国の金曜行動が薩摩川内市内の川内原発に集まろう・交流しよう・原発再稼働を阻止しよう、という集まり。日本で初めての交流会だ。
☆今全国で、原発やめようで一番活発で、数も多いのが金曜行動(全国各地で100-200位)。そこが再稼働予定の川内原発に集まる。この交流集会は日本の原発史上記録に残る集まりになると思う。(柳田真)
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┗■1.福島県南相馬で配布「ベテランママの会」の冊子、放射線は怖くないと宣伝
| 福島原発事故で原発安全神話が崩れ、今度は放射線安全神話の刷り込みをしている
| 「東大御用学者・IAEAは政府広報で放射線の:虚構:を風評している。」
| 福島県内のチョウで子の世代で死ぬ確立が高い:英科学誌電子版に発表
└──── 吉田照勝(たんぽぽ舎会員)
○福島県南相馬市は、2014年12月28日に特定避難勧奨地点から全て解除された。それに先立って南相馬市では、よくわかる放射線教室「ベテランママの会」という名称の冊子が配られた。
早野龍五(東大大学院理学系研究科特例教授)著。放射線は゛それほど恐れなくてもいい゛神話づくりの広報紙である。
●原発事故によって始めて放射線を浴びたわけでない、もともと放射線は存在している。
●人間や動植物、食べ物の中に原発事故以前から放射性物質は含まれている。
●大気中に放射性物質は舞っていない、子供の外遊びは安全マスクの必要はない。
●内部被曝はほとんど食材由来、南相馬市の市街地の空間線量は西日本と変わらない。
●井戸水のように充分澄んだ水は放射性物質と泥が結合、沈殿、安全性は高い。
●病院の検査で放射線・放射性物質は使われる等。日常生活のどこにでもある、慎重になりすぎなくていいという趣旨の内容である。
○放射性物質の影響は、小さな生物から異変を及ぼしていく。琉球大学の大滝丈二准教授(分子生理学)研究チームらは、原発事故直後福島県、茨城県、東京で2011年5月と9月に集めたチョウの一種「ヤマトシジミ」成虫から生まれた卵をふ化させて育て、孫の世代まで調べた結果福島県内のチョウで子の世代で死ぬ確立が高い、放射線量が高い地域ほどオスの羽のサイズが小さい、羽の配合パターン、斑点の数に異常があった等、事故が周辺の自然に影響をあたえ遺伝的な異常が出ているのは間違いない。調査結果を研究チームがまとめ、英科学誌電子版に発表した(2012.8.11毎日新聞)。最近では、殺処分を拒否して育ててきた牛に異常な斑点がでてきたことが報告されている。
○政府は、原子力発電所爆発事故により原発安全神話が崩壊したことから、放射線はそれほど怖くないと、今度は放射線安全神話の刷り込みを浸透させようとしている。2014.8.11、朝日新聞など全国紙と福島民報・福島民友に「放射線についての正しい知識を」政府広報で、復興庁、内閣官房、外務省、環境省名で大きく掲載した。著者は、中川恵一(東大医学部付属病院放射線科准教授)、レティ・キース・チェム(国際原子力機関IAEA保健部長)。
●福島で被曝によるガンは増えないと考えられる。
●100msv/年以下では甲状腺ガンは増えない。
●運動不足などによる生活習慣の悪化がガンリスクを高める。
●セシウムの放射線は体を突き抜けるので内部被曝は低い。
●放射線の影響に関する誤解はメディア報道の仕方に問題。
●IAEA・ ICRP(国際放射線防護委員会)の国際基本安全基準「一般市民1msv/年、原発事故発生地域の人20msv/年」は、科学的根拠に基づき健康の影響はない。原発事故が起こると安全基準値が急に20倍に上がる、これがIAEA・ ICRP・国際機関の科学的根拠である、お粗末の極まりである。
○南相馬市の152世帯の住民の多くは「線量がまだ高い」解除に反対、「すぐには帰還しない」と話している(2014.12.29朝日新聞)。政府は、御用学者・マスコミ・地域冊子を利用して放射線安全神話つくりを綿密・計画的に行なっている。゛放射線汚染の本質を見逃してはならない゛
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┗■2.「民間規制委員会」かごしま・川内原発で発足
| 槌田ゼミ新シリーズ「福島原発事故基本講座第9回」(12/17)の報告
| 次回は1月29日(土)『川内・高浜原発の科学的欠陥を除くために』
└──── 坂東喜久恵(たんぽぽ舎)
「民間規制委員会」の設立については、槌田ゼミの新シリーズの中で槌田敦さんから提案があり、ゼミの参加者と共に検討してきました。原発廃止に向けての運動の新しい切り口として出されています。
※この提案内容については12月10日発信の「地震と原発事故情報」【TMM2357】を参照してください。
まず、川内原発の再稼働についての具体的な内容について提案されました。鹿児島の反対運動をしている方々と一緒に検討し、九州電力に【勧告書】として突きつけるということで、急ピッチで内容を詰めてきました。
新シリーズでも、数回にわたり東電福島第一原発事故や、原発の安全性についての技術的問題点について学習してきました。が、川内原発の問題が迫ってきているため、後半は「民間規制委員会」の内容に集中しました。
ゼミでは技術的内容について、前回11月27日と今回12月17日の2回にわたり、問題点や加えた方が良い点、説明がわかりにくい点などを検討しました。
特に出たのは、「民間規制委員会」の性格と目的について、説明が少なくわかりにくい。
この川内原発に続き、高浜原発等の再稼働に対しても同様の活動を進めていくために、技術的内容だけでなく、「なぜこの運動をするのか」を他の人にわかりやすく説明するのも必要だ、ということで文面等について知恵を出し合うことになりました。
○12月22日に「川内原発民間規制委員会・かごしま」が九州電力に「勧告書」を出しました。
※勧告書の本文は12月24日発信の「地震と原発事故情報」【TMM2368】に全文載っています。参照して下さい。
☆次回の学習会のお知らせ
槌田ゼミ新シリーズ「福島原発事故基本講座第10回」
『川内・高浜原発の科学的欠陥を除くために』
日 時:1月29日(木)19:00-21:00
講 師:槌田 敦 参加費800円
会 場:スペースたんぽぽ
※過去の学習会が映像で見られます。(全部の回ではありませんが)
(例)https://www.youtube.com/watch?v=XpTZ5vuvObU
2014.10.29の第7回の講座がアップされています。
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┗■3.「崩壊危険」迫るダビデ像 イタリア中部: 昨年12月下旬から群発地震
| 地震対策のため 台座の免震工事 大規模な耐震工事はまだまだ
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその84
└──── 島村英紀(地震学者)
ルネサンスの巨匠、ミケランジェロの傑作の彫刻が地震で崩壊するのではないかと恐れられている。
イタリア中部フィレンツェ一帯で、昨年12月下旬から群発地震が続いている。多いときは3日間で250回を超えた。大きめの地震では学校や美術館が閉鎖され、人々は家から通りに逃げ出した。
いまのところ最大の地震のマグニチュード(M)は4.1だが、もっと大きな地震が来るかもしれない。そのときにはこの大理石の彫刻がもたないのではないかと心配されているのだ。
この作品はミケランジェロの代表作、ダビデ像。古代イスラエルの王ダビデをモチーフとした裸像で高さ5メートルあまり、重さ6トンもある。旧約聖書の登場人物ダビデが巨人ゴリアテとの戦いで、岩石を投げつけようと狙いを定めている場面を表現している。
ミケランジェロが1501年から3年がかりで制作したこの大作は、二本の足首で全体の重量を支えている立像だが、その足首部分に微小なヒビ割れがあって、かねてから崩壊の危険が指摘されていた。
このヒビはミケランジェロがこの彫刻を作りはじめるまで材料の大理石が40年も放置されていたためなのか、あるいは完成後300年以上ものあいだフィレンツェ市庁舎があるヴェッキオ宮殿の前に風雨にさらされて屋外展示されていたためなのかはわかっていない。
彫刻は1873年になってフィレンツェ市のアカデミア美術館の屋内に移された。いまダビデ像は年間125万人を超える観光客が訪れる観光の目玉になっている。
製作500年後の2004年になって、ヒビ割れ部分に接着剤をしみ込ませて修復したが、決して十分ではなかった。
そもそも6トンもあるこの巨大な彫刻の重量を細い足首で支えているものだから、地震にはとても弱い構造なのだ。じつは屋外展示の間に5度ほど傾いてしまった。もし傾きが15度にもなると足首が折れて自重で倒れてしまうという計算もある。
イタリアはヨーロッパでは珍しく地震が多いところだ。200キロあまり南東にあるラクイラでは2009年に大地震があり、309人が死亡した。2012年に起きたイタリア北部の地震など二つの地震でも計17人が犠牲になった。なお、ラクイラの大地震は群発地震が続いた後に来たものだ。
地震対策のため、彫刻が乗る台座の免震工事が計画されているが、邦貨にして2900万円が必要だといわれている。同じような免震工事は米国ロサンゼルス市のゲッティ美術館で行われ、古典様式の柱を支えている。
だがミケランジェロの彫刻を守るだけでは十分ではない。アカデミア美術館も、同じくフィレンツェにある有名なウフィツイ美術館も耐震性が高くはないことが指摘されている。台座だけではなく、地震で建物が倒壊したり天井が崩れてこないようにする大規模な耐震工事はまだまだなのだ。
さて、これらの工事が次の大地震に間に合うものかどうか。世界が固唾を呑んで見守っているのである。 (1月9日『夕刊フジ』より)
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┗■4.新刊書のご案内
| 書名:『雪を耕す―フクシマを生きる』 五十嵐 進(著)
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◆書名:『雪を耕す―フクシマを生きる』 五十嵐 進(著)
2014年12月末刊/226頁/定価 1800円+税(影書房刊)
★福島県喜多方市にとどまり、父祖伝来の土を耕す著者。
巧みに操作された情報を消去・訂正しつつ、畑の土を起こし、耕し、畝を作りながら、放射能を鋤き込んでしまっていいのか、迷い、考える。そして、この日々を俳句に詠み、記録する。
◇無味無臭無色で降ってくる怒りやけに鳴く鳶(とび)よそこに異変はあるか
本書は、農をつづけながらフクシマを生きる、一人の俳人による「フクシマ・レポート」です。3・11以後の日々の定点観測的記録に加え、被災地の苦悩を「他人事」と切って捨てる政府や、原発事故という取り返しのつかない自然破壊が起こってなお「花鳥風月」に拘泥する中央俳壇を鋭く射抜く俳句と俳句評論を収めた異色の俳文集です。
ご高読頂ければ幸いです。
【目次】
一、農に入る年―フクシマのはじまり
二、雪を耕す 30句 3・11以後(Ⅰ)
三、フクシマを生きる―会津・喜多方にて
四、極私的関心事としての震災後俳句
五、空を脱ぐ 45句 3・11以後(Ⅱ)
※詳細は⇒ http://www.kageshobo.co.jp/main/books/yukiwotagayasu.html をご覧下さい。
影書房 <kageshobo@ac.auone-net.jp>
〒114-0015 東京都北区中里3-4-5 ヒルサイドハウス101
TEL 03-5907-6755/FAX 03-5907-6756
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┗■5.新聞より1つ
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◆東電関係者らを告発 業過致死容疑で新たに 原発告訴団
東京電力福島第一原発事故で、福島原発告訴団は13日、大津波を予測していたのに必要な対策を怠ったとして、業務上過失致死傷容疑で、森山善範元原子力安全・保安院原子力災害対策監や、東電の津波対策担当者ら9人についての告訴・告発状を東京地検に提出した。同容疑での刑事告発は2012年に続き2度目。
告訴団は、森山氏らが福島第一原発で重大事故が発生するのを防ぐ注意義務を怠り、東日本大震災に伴う津波で放射性物質を排出させ、多数の住民を被ばくさせたり、周辺病院から避難した患者を死亡させたりしたと主張している。(後略)
(1月13日東京新聞より抜粋)
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