たんぽぽ舎から TMM:No2569

たんぽぽ舎です。【TMM:No2569】

2015年8月22日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします

転送歓迎

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★1.参加者の多くは失望する事なく新たな闘争の決意を固めることが出来た

「川内原発再稼働阻止」現地行動に参加して

山田和秋(たんぽぽ舎ボランティア)

★2.福井地裁決定を無視して高浜3号機の使用前検査開始

推進側の論理で動く規制行政

原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その60

木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)

★3.巨大氷河が消えたために地震が起きる?氷河と地震の関係

「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその116

島村英紀(地震学者)

★4.新聞より2つ

◆若者ら「勝手に決めるな」

(8月22日東京新聞1面「金曜日の声」脱原発+安保法案反対より)

◆原発事故強制起訴 検察官役 3氏「全力尽くしたい」

(8月22日東京新聞24面より)

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※8/29(土)学習会にご参加を!

核問題「テーマ別世界社会フォーラム2016に向けて」連続学習会第2回

「原発を止めるアジアの人々」

 

日 時:8月29日(土)18:30から21:00

講   師:佐藤大介さん(ノーニュークスアジアフォーラム)

会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)

主   催:反核世界社会フォーラム2016日本準備会

参加費:500円

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┗■1.参加者の多くは失望する事なく新たな闘争の決意を固めることが出来た

|  「川内原発再稼働阻止」現地行動に参加して

└──── 山田和秋(たんぽぽ舎ボランティア)

 

◎ 8月21日、九州電力は冷却水に海水が混入したとして予定していた出力上昇を延

期したと発表した。

私たちが現地行動に参加したとき、広瀬隆さんが「再稼働されたのは残念だが、こ

の老朽原発は必ず止まる」とおっしゃったが、その言葉がこんなに早く現実味を帯びて

くるとは。

30年間の供用期間、4年間の停止。当然のことながら、急速に腐蝕や劣化がすすんで

いることは間違いない。この事実を無視し、無理の上に無理を重ね、早期再稼働に走っ

た川内原発はいずれ破綻するに違いない。

したがって、私たち参加者は運動の継続によって、原発を止め、必ず廃炉にすること

は可能であると確信するに至った。

 

◎現地行動に至るまで

鎌田慧さんら10名の呼びかけ人と超党派の国会議員が賛同人となって「原発現地

へ行く会」を発足。現地に行けない人はカンパ、時間のある人は現地へと、短期間で参

加者負担金含めて800万円を超える資金が集まった。首都圏から109名、地方から50

名近い人が現地入り、現地市民と行動をともにすることが出来た。

お盆前後、8月10日という最も困難な時期的ハンディを克服。(航空機の確保の難し

さに加えて、料金の高騰)この実務を担当した、たんぽぽ舎ボランティア、「再稼働阻

止ネットワーク」の人たちの努力に負うところが大きい。

 

◎現地行動

現地では図らずも3つの敵と戦わねばならなかった。

1、九電(5日連続行動に参加、9日は3000人の集会デモ。11日は車5台によるゲー

ト封鎖、人間チェーンによる座り込み、従業員はやむなく船で入る。)

2、鹿児島県警と警備員の厳重な警備(ゲートへ行くための道路を恣意的交通規制、

9日の日は車が入れず、炎天下数キロのデモは特に年配者には応えた)

3、炎天(連日36度を超える炎天下、1日数時間の集会、デモ、座り込みは体力

消耗)

 

◎結果

数々の悪条件の中、1人の落後者もなく無事抗議行動を貫徹できたことは大きな

成果であり、しかも参加者の多くは失望する事無く、新たな闘争の決意を固めること

が出来た。

 

 

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┗■2.福井地裁決定を無視して高浜3号機の使用前検査開始

|  推進側の論理で動く規制行政

|  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その60

└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)

 

8月21日に「川内原発フル運転延期 海水漏出 出力上昇を中断」、11日に再稼

働してわずか10日でトラブルが発生した。

福井地裁曰く「緩やかに過ぎ、合理性を欠く」新規制基準で、「違法」(石橋克彦さ

ん)で「黒枠白抜き偽装、耐震偽装」(山崎久隆さん)など問題だらけの審査で合格と

したのだから、当然だ。

ところが、8月17日に原子力規制委員会は高浜原発3号機の使用前検査を開始した。

さる4月14日に「…運転差止仮処分命令申立事件」において、福井地裁が「…高浜発

電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。」と決定したことを全く無視

して。

当然、規制庁ブリーフィングでも記者が質問したが、これに対する答えも驚くべき

ものだ。

 

(8月14日の規制庁ブリーフィングから)

○記者

高浜の使用前検査ですけれども、改めて伺いますが、規制庁としては何号検査まで

できるとお考えですか。要は運転禁止の仮処分が出ている状況で、何号検査までする

ことが可能だとお考えでしょうか。

○松浦総務課長 なるほど。それはまずは関西電力の方が、彼らについての仮処分決

定が下っていますので、それについてどういう申請をしてくるかということに尽きる

と思います。

○記者 ただし、工程としては、もう5号検査の工程まで関電は全て示していて、あ

る意味、規制庁側にボールが投げられている状況なのではないかなとも思うのですが。

○松浦 工程については、確かに我々、申請書という形で5号検査まで頂いています

が、具体的にどの検査が来るかというのは、川内のときもそうですけれども、何月何

日にこういう検査をしてくださいという申請が来ますので、それを見てということに

なりますが、いずれにしても一義的な判断は関西電力だと思っております。

○記者 では、申請が出て検討するということなのですか。それとも既に法的にどの検

査までできるかというのを内々に検討は始めているのでしょうか。

○松浦 法的にどの検査ができるかというのは、この仮処分決定についての法的主体は

あくまでも関西電力ですので、関西電力が考えることだと思います。

司法が出した決定に対して行政がどう答えるのか。憲法の三権分立にしたがって司

法の決定を尊重して規制行政がどう対応するのか。本来なら、福井地裁決定を受けて、

即座に高浜原発の審査をストップするべきである。

にも拘わらず、規制庁は全く答えずに審査を進め、司法への対応判断を事業者任せ

にしているのだ。

原子力規制委員会設置法に対する「衆議院決議文」の第一項に明らかに反している。

一本法律が、「国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全

保障に資すること」を目的としていることに鑑み、原子力規制行政に当たっては、推

進側の論理に影響されることなく、国民の安全の確保を第一として行うこと。

 

 

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┗■3.巨大氷河が消えたために地震が起きる?氷河と地震の関係

|  「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその116

└──── 島村英紀(地震学者)

 

カナダ北部にあるハドソン湾の沿岸には昔からイヌイット(エスキモー)の人た

ちが住んでいる。その古老たちは湾の中に新しい島が次々に生まれてきたのを語り継

いでいる。これは、かつてあった氷河が消えて重しが取れたために地殻全体がゆっく

り上がってきたためだ。

氷河時代に世界の多くの場所を覆っていた氷河は厚さ数千メートル。その氷河が消

えて1万年だが、「後遺症」として地震が起きているという学説が出た。現在のプレ

ート境界ではないところ、つまりプレート・テクトニクスでは大地震が起きるはずの

ないところで大地震が起きた理由の説明である。しかも氷河がなかったところにも影

響がおよんでいる。

近年は地震がまったく起きていない米国東南部で1811年から1812年にかけてマグニ

チュード(M)8の巨大な地震が複数回起きた「ニューマドリッド地震」。米国ではアラ

スカ州を除いては史上最大の規模の地震だった。幸い当時は人がほとんど住んでいな

かった。

この地震群が北米大陸の氷河の融解による影響がおよんで起きたのではないかという

学説が最近出されたのだ。

この巨大な氷河はローレンタイド氷床(ひょうしょう)。「氷床」とは面積で5万平方

キロメートル、東京23区の面積の80倍以上の大規模な氷河のことだ。この氷床はカナ

ダはもちろん、北緯38度まで、つまりいまの米国の北半分を覆っていてニューヨーク

やシカゴもこの氷の下にあった。

地震群が起きたのは、氷床より南にある米国の中南部だ。氷河の重しが取れたことに

よって氷河の周辺の地殻も歪み、それが地震を引き起こしたのでは、ということなのだ。

なにせ地球のスケールの事件だから、氷河が消えて数千年たってから地震が起きても不

思議ではない。

氷河が消えたために大きな地殻変動があったのは北米大陸だけではない。スカンジナ

ビア半島でも1万年前に氷河の重しがとれたので、最大では300メートル、全体で200

メートル以上も飛び上がった。いまでも年に1センチメートルずつ上がっている。

ノルウェーは氷河が消えていくにつれて人々が北上して住み着いていった。寒さに

対する備えがなかった当時の人類にとっては、氷河が溶ける暖かさはまたとないあり

がたい環境の変化であった。

それ以前には人類の祖先もほかの生物もたびたび地球の寒冷化に苦しんできた。生

物の歴史とは、広く氷河に覆われることや気候の寒冷化によって多くの種が絶滅し、

その後の温暖期に新しい種が別の命をはぐくんできた歴史の繰り返しだった。

そのノルウェーでは地震観測データが残っている18世紀以降、1759年から1996年ま

で5回、M4~6の地震が起きた。人口密集地の直下で起きたらかなりの被害を生じか

ねない地震だ。これらも氷河が消えたための地殻変動が起こした地震だと思われている。

これからも世界のほかの場所で同じような意外な地震が起きるかもしれない。地震学

者は新たに提唱された「地震の理由」に頭をかかえているのである。

(島村英紀さんのHP「 http://shima3.fc2web.com/

「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より8月21日の記事)

 

 

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┗■4.新聞より2つ

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◆若者ら「勝手に決めるな」

(8月22日東京新聞1面「金曜日の声」脱原発+安保法案反対より)

 

安全保障関連法案と九州電力川内原発の再稼働に対する抗議行動が21日夜、国会

周辺であった。合わせて約7500人(主催者発表)が集まり、安倍政権に向かい「勝手

に決めるな」と声を上げた。

法案への抗議は学生グループ「SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行

動、シールズ)」の主催。午後7時半、メンバーの奥田愛基さん(23)が演台に立ち「僕

たち(の反対デモ)を利己的だと批判した国会議員はお金の問題で離党した。僕たちよ

りよっぽど利己的じゃないですか」と訴えた。

原発再稼働への抗議は首都圏反原発連合の呼びかけで午後6時半にスタート。双方

の抗議をはしごした千葉県浦安市の主婦粟生美代子さん(67)は「これだけ大勢がノー

と言っている。若い人たちの声をくみとれない国会議員は、民主主義とは何なのかと

いうことをもう一度考えてほしい」と話した。

 

 

◆原発事故強制起訴 検察官役 3氏「全力尽くしたい」

 

東京電力福島第一原発事故で、東京第五検察審査会の「起訴議決」に基づき、東

電の勝俣恒久元会長(75)ら旧経営陣3人を強制起訴する検察官役の指定弁護士に決ま

った石田省三郎(68)ら3人が21日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し「大変な

事件だが、全力を尽くしたい」と抱負を語った。

他に指定弁護士に決まったのは、東電女性社員殺害事件で再審無罪が確定したネパ

ール人男性の主任弁護人を務めた神山啓史弁護士(60)と、起訴議決を出した第五検審

で審査員に法的なアドバイスをする審査補助員を務めた山内久光弁護士(51)。

石田弁護士は「仮に時効が5年とすると、来年3月11日までには起訴しないとい

けない」と説明。補充捜査をするかどうかは未定とした。山内弁護士は「審査員が

真摯に検討して出した結論を大事にし、法に忠実に取り組みたい」と述べた。

(8月22日東京新聞24面より)

 

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