たんぽぽ舎から TMM:No2734

たんぽぽ舎です。【TMM:No2734】
2016年3月17日(木)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.思春期だった子どもたちのこと
夢と希望を抱いて生きているこの子たちの未来のため
原発の再稼働、輸出に反対していく
やまぐちちはる (原発さよなら千葉)
★2.次は「アウターライズ地震」に警戒
海溝型地震と「組」になって起きる
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその142
島村英紀(地震学者)
★3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆3/19東京都足立区「小さき声のカノン」上映会
主催:原発と足立を考える会
◆3/20伊方原発再稼働に反対する南予路縦断自動車パレード
2つのコースで原発反対を広く訴えます
主催:STOP!伊方原発南予連絡会
★4.新聞・雑誌より2つ
◆福島事故 避難解除から半年 帰還6%
楢葉 遠い春の灯 7割高齢者「若者戻って」 生活、線量に不安
(3月16日東京新聞3面「核心」より抜粋)
◆再び高浜原発の運転差し止め
日米でこんなに違う原発事故の対応
(「週刊朝日」2016.3.25より抜粋)
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・脱原発川柳【あれから5年 逮捕ないから 再稼働】 山寺小夜子 (転載自由)
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※3/19第3回福島連続講座にご参加を!
「福島の今-5年目の真実」
汚染水対策進まず、収束はほど遠い。規制委の責任を問う

お 話:山崎久隆さん (たんぽぽ舎副代表)
日 時:3月19日(土)18時より20時30分
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
資料代:800円
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┗■1.思春期だった子どもたちのこと
|  夢と希望を抱いて生きているこの子たちの未来のため
|  原発の再稼働、輸出に反対していく
└──── やまぐちちはる (原発さよなら千葉)

3月11日に東電前でスピーチさせていただきました。それをメルマガで流してくださるということなので、改めて文章にしました。
◎ 私は、福島から千葉に避難してきた子どもたちに勉強を教えるボランティアメンバーのひとりでした。中学生に国語を教えていましたが、教えてもらうことの方が、ずっとたくさんありました。
初めて子どもたちに会ったとき、みんな机にたいして斜めに座り、にらみつけるような目で、私を見ていました。「おとなは誰も信用しない」と言っているようでした。
子どもたちのためになることをすると思っていた私は、そのまなざしに衝撃を受けました。
原発を許してきたおとな、止められなかったおとな。この子たちが避難せざるを得ない状況を作り出したおとなとして、向き合っていこうと思いながら、少しでも良い関係が作れるようにと過ごしました。
◎ 少しずつ、勉強以外の会話ができるようになったある日、ひとりの生徒が「今日はお父さんが帰ってくるんだ!」と教えてくれました。
お父さんは福島にひとり残り、仕事をしていました。離ればなれに暮らしていました。
お父さんに話したいことがいっぱいあるようで、背は私より高いけれど、まだ子どもなんだな、と思いました。
◎ クリスマスが近づいた日には、プレゼントの相談をしていました。一番欲しい物は高くて頼めないと言っていました。去年までと状況が違うから、欲しい物をなんでも頼むわけにはいかない、でも、何も頼まないと、親が心配してしまう、だから、安い物をねだるのだ、と話してくれました。
まだ子どもだと思っていたけれど、親の状況もよくわかっていて、ちょっとオトナなんだな、と思いました。
◎ 3年生が、無事、希望の高校に入学が決まり、将来の夢を訊きました。それぞれ、ステキな夢を話してくれました。最後に「国語の先生もいいな」と言ってくれたのは、初めて会ったときに一番恐い顔をしていた子でした。
一番年上の子が、今年の誕生日で20歳になります。
◎ 夢と希望を抱いて生きているこの子たちの未来のため、理不尽な辛い目にあう子が、これからひとりもいないように、原発の再稼働、輸出に反対していきます。
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┗■2.次は「アウターライズ地震」に警戒
|  海溝型地震と「組」になって起きる
|  「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその142
└──── 島村英紀(地震学者)

◎ 大地震が別の大地震を引き起こすことがある。
東日本大震災から11日で5年。マグニチュード(M)9.0の東北地方太平洋沖地震の爪痕は各地に残っていて、復興にはまだ遠い。
だが、地球物理学者としては、あの地震だけですべてが終わったとは思えない。
1896年(明治29年)に起きた明治三陸地震は、津波などで大被害をもたらした。典型的な海溝型の地震だった。
だが、それだけではすまなかったのだ。人々が明治三陸地震の惨禍から立ち直り、地震のことを忘れかけた約40年後、今度は昭和三陸地震が起きて、また大きな損害をこうむってしまったのである。
時は1933年(昭和8年)3月3日。雛祭りの日だった。今からちょうど83年前になる。
◎ じつは、地震の揺れそのものは明治三陸地震よりはずっと弱かった。しかし、地震の揺れが大きくはないというので油断していた人々を襲った津波は、明治三陸地震なみの大きさだったのだ。
この昭和三陸地震は「アウターライズ地震」である。よくある海溝型地震ではなくて、太平洋プレートそのものが割れてしまった地震だった。
アウターライズ地震は、いわゆる海溝型地震と「組」になって起きる。
いわゆる海溝型地震(註)は、太平洋プレートが北米プレートの下に毎年潜り続けることによって、二つのプレートの境界が耐えられなくなって滑り、地震を起こすものだ。
◎ ところが、この海溝型地震が起きて境界が数メートル滑ったことによって、北米プレートが太平洋プレートの上に、その分だけのし上がることになる。つまり、北米プレートという重いものが太平洋プレートの上に乗っかったことになるのだ。
そして、この重さに耐えられなくなった太平洋プレートがいずれ割れる、それがアウターライズ地震なのである。
起きた場所は明治三陸地震よりは東側、つまり日本から遠かった。このため震度は小さかったのに大津波が来たと思われている。
昭和三陸地震の大きさは、諸説あるがM8.4といわれている。津波の高さは29メートルに達した。
死者1522名、行方不明1542名とされている。行方不明者が多かったのは津波の引き波によって沖にさらわれた人が多かったためだ。家屋も全壊だけで約7000棟に達した。
◎ 東北地方太平洋沖地震がいずれ、この種のアウターライズ地震を引き起こすのかどうか、いまの学問では分からない。だが地震が大きかっただけに、北米プレートがのしあがった量は、明治三陸地震のときよりは、ずっと多かった。将来のアウターライズ地震の可能性は、けして否定できないのだ。
◎ 昭和三陸地震は明治三陸地震の約40年後に起きた。しかし、40年というのは、たまたまの例である。もっと短いかも知れない。
註)「海溝型地震」は学問的に言えば、「プレート境界地震」と「(海溝付近で起きる)プレート内地震」の二種類ある。起きる数からいえば、圧倒的に前者が多い。明治三陸地震は前者、昭和三陸地震は後者だ。なお、「プレート内地震」には中国内陸のような大陸プレートの内部で起きる地震も含まれるので、まぎらわしい。

(島村英紀さんのHP「 http://shima3.fc2web.com/
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より3月11日の記事)
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┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆3/19東京都足立区「小さき声のカノン」上映会

日 時:3月19日(土)15時からと18時30分からの2回上映
会 場:東京都足立区西新井ギャラクシティー3階多目的室
主 催:原発と足立を考える会
問合せ:090-7829-9924(平坂)
料 金:1200円(前売1000円)
◆3/20伊方原発再稼働に反対する南予路縦断自動車パレード
2つのコースで原発反対を広く訴えます

みなさん、3月20日(日)、伊方原発の再稼働に反対する南予路自動車パレードを行います。
このパレードは、何としても伊方原発の再稼働を阻止する、その3月後半以降の活動の大きなステップとして位置づけています。
春の訪れを意識する南予路の自動車パレードに、是非ご参加ください。

行動名称:『南予路縦断 自動車パレード』
日程:3月20日(日)10時から15時
コース1:宇和島・宇和・三瓶コース
10時宇和島出発~南予市各地~12時半八幡浜みなっと(昼食)~
八幡市内~14時頃伊方町舎(ミニ集会)~15時解散
コース2:内子・大洲・長浜コース
大洲出発チーム:9時50分大洲スーパーFuji集合(大洲市駅そば)、
10時出発~各地~12時半八幡浜みなっと(昼食)~同上
内子出発チーム:9時40分内子スーパーFuji集合(高速内子インター
そば)、10時出発~同上
主催・問合せ先:STOP!伊方原発南予連絡会 遠藤(090-9975-1463)
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┗■4.新聞・雑誌より2つ
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◆福島事故 避難解除から半年 帰還6%
楢葉 遠い春の灯 7割高齢者「若者戻って」◆生活、線量に不安

東京電力福島第一原発の事故で福島県楢葉町に出ていた避難指示が昨年9月に解除され、半年が過ぎた。町域の大半は原発の20キロ圏内。放射線量は下がったものの、約7400人の町民のうち、帰還した人は6.2%にとどまる。しかも7割近くが60歳以上だ。「若い人に戻ってきてほしい」。帰った住民はそう願うが、現実は厳しい。 (中略)
住民の帰還を進め、他の自治体からの移住者や廃炉・除染の関係者も呼び込めば、人口は復活するかもしれない。だが、住民の年齢層の偏りや、廃炉関係者らは一時的な住民である点を考えれば、楢葉町の再建への道は決して楽ではない。
(3月16日東京新聞3面「核心」より抜粋)
◆再び高浜原発の運転差し止め
日米でこんなに違う原発事故の対応

◎ 5年前の福島第一原発事故を受けての原発安全策が、日本と米国とで大きく異なっている。あの未曾有の被害を教訓に将来の原発事故にどう備えるか。日米でその姿勢はあまりにも違う。その違いは高浜原発の運転を差し止めた大津地裁が指摘する「危惧すべき点」に通じる。
◎ 米テネシー州メンフィス--。国際的な大手航空貨物輸送会社フェデックスの本拠地がある。その国際空港から8キロほどの、かつては陸軍の物流拠点があった広大な土地に、米国の電力各社が共同で運営する緊急事態対応センター(National SAFER Response Center)の倉庫がある。
広さ7400平方mの倉庫に入ると、赤、黄、青と色とりどりに塗り分けられた様々なポンプや発電機が約50台のトレーラーに載せられ、それがずらりと並んでいる。原子炉に水を入れ、原発事故を最小限に押さえ込むためのさいごの非常手段として、緊急時に機器は役立てられる。そろえるのに全部で5500万ドル(60億円余)かかったという。福島事故を受けて2014年6月に開設された。
米国に約100基ある原子炉のどれかが重大事故に陥りそうになったとき、発電所の要請に応じて、これらの機器の出番となる。3時間以内に全てのトレーラーがこの倉庫から出発する。 (中略)
24時間以内に全米のすべての原発に到着できる計画だ。(中略)
◎ もっとも注目すべきことは、全米の原発で同じ機器を使えるようにするため、電源やホースの接続口を同じ大きさと形に標準化し、それに合わせて各原発で接続口を改修したことだ。(中略)
◎ メンフィスだけでなく、実は西のアリゾナ州フェニックスにも、ほぼ同じ機器をそろえたもう一つの緊急事態対応センターがある。東西二つの緊急事態対応センターはそれぞれ担当の区域を持っているわけではない。どこの原発事故であっても、それぞれのセンターが対応できる。にもかかわらず、全く同じ機能を持つセンターを2カ所設けたのには理由がある。いずれかのセンターがハリケーンなどで使えなくなる事態を想定しているのだ。(中略)
日本にはこうした緊急事態対応センターはない。(中略)
◎ 昨年10月末、東京大学で開かれたセミナーで、原子力規制委員会の更田豊志委員長代理は、日本の原子力業界関係者らを前に米国と同様の仕組みの導入を「けしかけ」た。
「フレックスアプローチは、規制に要求される前に、ぜひ事業者の自主的活動として高らかに打ち出したらどうですか」
しかし、今のところ日本の電力業界に具体化への動きはない。(中略)
◎ 米政府の原子力規制委員会委員長として事故当時、対応したグレゴリー・ヤツコ博士はこう忠告する。「原発事故は今後も起こり得る、ということです。そのことを人々は受け入れなければなりません」
(「週刊朝日」2016.3.25より抜粋)

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