たんぽぽ舎です。【TMM:No2835】
2016年7月19日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.東北の乱(参議院選挙)=民進現職(増子輝彦氏)対
現職閣僚(法相・岩城光英氏)
「私は家庭内野党」と言い切った安倍昭恵さんが
原発推進を血肉化した安倍晋三氏の命を受け福島入り
渡辺マリ (たんぽぽ舎ボランティア)
★2.「新規制基準」は世界最低水準?!
もっかい事故調が「日本の原子力安全を評価する」と
1.7点(その2)
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その103
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★3.巨大地震でダムは凶器と化す
老朽化したダムの耐震性を再点検する必要
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその159
島村英紀(地震学者)
★4.新聞より2つ
◆伊方再稼働 8月以降に 四国電力 冷却水ポンプ不具合
(7月18日東京新聞朝刊28面より抜粋)
◆全国15原発で複合災害想定 道路機能低下時の車移動
川内の避難完了 3.6倍81時間超
(7月17日東京新聞朝刊3面より)
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・脱原発川柳【再稼働 冷却水も 水を差し】 乱 鬼龍 (転載自由)
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※7/21(木)学習会にご参加を!
ちょぼゼミ第10回『市場原理主義とデリバティブ』その1
お 話:田中一郎さん
日 時:7月21日(木)19時から21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
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┗■1.東北の乱(参議院選挙)=民進現職(増子輝彦氏)対
| 現職閣僚(法相・岩城光英氏)
| 「私は家庭内野党」と言い切った安倍昭恵さんが
| 原発推進を血肉化した安倍晋三氏の命を受け福島入り
└──── 渡辺マリ (たんぽぽ舎ボランティア)
◯ 自民党-改選議席1に必獲をかけた選挙戦
自民党は、岩城氏が立候補した福島を最重点選挙区に位置づけ、総力戦を
繰り広げた。菅官房長官、小泉進次郎氏など、幹部を切れ目なく投入。
◯ 玄葉光一郎氏(民進・衆議院議員)の応援演説より
「安倍首相が福島入りしたのは3度。これは前代未聞」
「沖縄を諦めて、福島に力を注いでいる」
「昭恵さんは安倍さんと違って人気がある。その昭恵さんが各地でミニ集会を
開いて応援依頼をしている、それも私の選挙区で、ですよ!」
◯ さて、その昭恵さんは7月5日に県内入り。ミニ集会で「主人から応援に
行ってきて、と言われた。岩城先生をもう一度国政に」と訴えた。
昭恵さん、原発に関して「私は反対、私は家庭内野党」と言い切ったことを
覚えていますか?たんぽぽ舎の「金曜ビラ」にも載せて「あげたのに」ねえ。
それなのに、原発推進が血肉化した旦那の命を受けて、応援に入るとは!
アキエ、お前もか!
◯ 選挙戦の序盤、増子さんは言った。
「自民党は私を潰そうとしている。もはや、現職閣僚との闘いではない、
福島県民と自民党の闘いだ」
◯ 「県内の原発、すべて廃炉」を前面に掲げた増子さん
最後の駅頭演説(郡山駅)の途中、大きな虹が増子さんの正面にかかり、
皆で「これぞ、瑞兆」。
◯ 結果は皆さんご承知の通り、増子輝彦さんが勝利。
当選確実の速報がテレビで流れたとき、増子さんは言った。
「安倍晋三首相が相手という、異常な選挙だった」
◯ 東北の乱=4勝1敗(自公敗北)1敗は秋田県、無念!
◯ 以上は7月5日から15日まで、福島県三春に滞在し、その間に
見聞きしたことです。
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┗■2.「新規制基準」は世界最低水準?!
| もっかい事故調が「日本の原子力安全を評価する」と1.7点(その2)
| 原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その103
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
伊方3号機も再稼働を目前にしてトラブルが起こった。一次冷却水のポンプ故障
で再稼動は8月にずれ込む。川内でも高浜でも伊方でも、再稼働の直前または直後に
トラブルが発生している。川内・高浜は30年、伊方3号機は20年も前に稼働開始した
古い原発だから当然かも知れないが、原子力規制委員会の「新規制基準」と審査の甘
さが露呈しているとも言えよう。
さて、岩波「科学6月号」の大論文特別企画「日本の原子力安全を評価する」
(「もっかい事故調」田中三彦さんほか)の紹介を続ける。
科目別評価法を採用し、内部起因事象ー外部起因事象、防御の階層として立地―設
計―検査―設計事故―過酷事故―防災に分け、テロと安全文化についても評価してい
る。
(1)立地基準
そもそも原子力発電所は事故を起こし得る施設であるという考えを出発点とし、克
服することが実質的に困難か著しくコスト高である場所と、事故が起きてしまった場
合の影響が大きすぎて設置によって期待される利益を帳消しにする場所は、候補地か
ら排除するべきとの常識を原理としている。
日本では、1964年に策定され1989年に原子力安全委員会によって改訂された原子炉
立地審査指針は3ページの軽薄なもので、20年以上放置され続けた。
・地震による影響の受けやすさについては、日本は圧倒的に世界一であることは前回
紹介した。
・活断層については、米国NRCでは、「長さ300m以上の地表断層が8km以内に
あるような敷地は原子力発電所としては適さない」と明記され、第四期地質年代
(260万年前から現在)に生じた変動を警戒し、調査範囲は320kmもしくはそれ以
上。だが、日本の基準は、活断層は12万年―13万年以降のものでよく、敷地内にあっ
ても原子炉建屋の真下を通っていなければよしとしており、すべてにおいて甘い。
・津波の発生メカニズムとして海底地滑りを重要視していない。
・建屋の基礎レベルと地下水流も甘く、絶えずポンプで汲み上げながらでなければ運
転できない(福島第一原発)は不適。柏崎刈羽原発の場合、原子炉建屋の最地階(地
下5階)は海面下32.5mという深さ。
・火山についてはIAEAの安全指針があり、溶岩流が100kmにも及ぶ可能性、火
砕流が秒速50m以上で150km先に到達する、と書かれている。
直径20kmの姶良(あいら)カルデラ内にあって頻繁に噴煙を上げる桜島の火口か
ら、わずか40kmほどしか離れていない川内原発は言うに及ばず、本来は設置禁止区
域内にある原発が他にもあるのではないか。
私見であるが、立地基準を見直して厳格に適用すれば、日本の総ての原発は不合
格ではないか。
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┗■3.巨大地震でダムは凶器と化す
| 老朽化したダムの耐震性を再点検する必要
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその159
└──── 島村英紀(地震学者)
さる4月に起きた熊本地震で、山中にある水力発電所・黒川第1発電所(熊本県
南阿蘇村)の貯水施設が壊れ、大量の水がふもとの集落に流出した。
このため、集落では、少なくとも民家9戸が壊れ、2人が亡くなった。水は4月16
日のマグニチュード(M)7.3の地震直後に流出し、推計で約1万トンにもなった。
この問題で5月24日、発電所を運転する九州電力の熊本支社土木部門の技術部長ら
幹部2人が、地元の新所(しんしょ)地区の区長の避難先を訪ねて謝罪した。同社が
住民に謝罪するのは初めてだった。
しかし九電は斜面が崩落して新所地区の2人が死亡したことと水の流出との因果
関係は「調査中」としている。
大量の水を湛えているダムが地震で崩壊したら、この熊本黒川第1発電所に限ら
ず、大きな被害を引き起こすことがある。
2011年の東日本大震災のときの福島県須賀川(すかがわ)市にある藤沼ダムの例が
ある。震災と原発事故の報道の陰に隠れてしまったが、地震直後にダムが決壊して大
量の水が下流を襲った。
濁流が家屋をのみ込んで7人が死亡、1歳の男児1人が行方不明になった。また家
屋19棟が全壊・流失し、床上・床下浸水した家屋は55棟にのぼった。水だけではなく
流木による破壊も激しかった。
このダムは太平洋から内陸に約75キロ入ったところにある。ダムの高さは18メー
トル、幅は133メートルだったが、地震とともにダムが全幅にわたって決壊してし
まったのだ。
当時、ダムは田植えの時期をひかえてほとんど満水だった。このため約150万ト
ンもの水が、多くの樹木を巻き込んだ鉄砲水となって下流の集落を襲った。ダムの下
流約500メートルのところにある滝地区でも高さ2メートルを超える泥水の痕跡が
残った。
しかも地震後約1時間後に襲ってきた東日本大震災の津波と違って、ダムの決壊
による鉄砲水は、地震後すぐに襲ってくるものだから恐ろしい。
ダムにも「設計基準」というものがある。1957年に制定され、以後、改訂が続いて
いる。
だが藤沼ダムは最初の制定前、1949年に完成した古いダムだった。灌漑(かんが
い)に使う農業用水のためのもので、土を台形状に固めた「アースフィルダム」であ
る。
日本には農業用に作られた古いダムも多い。たとえば1854年に起きた巨大地震、安
政南海地震でいまの香川県にあった満濃池(まんのういけ)が決壊した。これも高さ
15メートルを超す大きなダムだった。安政南海地震は、恐れられている南海トラフ地
震の先祖のひとつだ。
水力発電所にも設計基準がある。通商産業省(現経済産業省)は、1965年に水力
発電所の耐震性を定めた技術基準を作った。だが1914年から稼働している黒川第一発
電所の貯水槽は、それ以前に作られていたために、適用外とされていた。
老朽化したダムの耐震性を再点検する必要があろう。地震のときのダムは凶器に
なるのだ。
(島村英紀さんのHP「 http://shima3.fc2web.com/ 」
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より7月15日の記事)
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┗■4.新聞より2つ
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◆伊方再稼働 8月以降に 四国電力 冷却水ポンプ不具合
四国電力と愛媛県は17日、再稼働に向け最終作業が続く伊方原発3号機(同県
伊方町)で、一次冷却水のポンプに不具合が発生するトラブルがあったと発表した。
部品交換が必要で、四国電は「7月中の再稼働は難しい」と説明し、8月以降にずれ
込むとの見通しを示した。 (中略)
原子炉を流れる一次冷却水のポンプ内を洗浄するための純水が、専用の配管に過度
に漏れ出たことが判明。この配管には若干量が流れるように設計されているが、流れ
を調整する部品の不具合で、短時間に数リットルが流れ込んだ。部品は今春に交換し
たばかりで、四国電が原因を調べる。(後略)
(7月18日東京新聞朝刊28面より抜粋)
◆全国15原発で複合災害想定 道路機能低下時の車移動
川内の避難完了 3.6倍81時間超
全国15原発で過酷事故と地震などによる複合災害が発生した想定で、原発30キロ
圏内の全住民が圏外に車で一斉に避難した場合の所要時間を、交通権学会の上岡直見
会長(法政大非常勤講師)が試算した。土砂崩れや地割れなどで通行機能が10%低下
すると、移動完了までの所要時間は、最も長い原発で通常の3.6倍かかることが分
かった。
30キロ圏は、自治体に避難計画の策定が義務づけられた範囲。試算によると、所要
時間が最長だったのは国内で唯一稼働中の九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島
県)で、道路機能に低下がない通常時が22時間20分、10%低下時が3.6倍の81時間10
分だった。
試算は東京電力福島第一、第二原発を除いた全国15原発を対象に行った。関係自治
体が出している避難時間の試算をベースに、周辺道路の車線数や延長距離、30キロ圏
内の人口などから、道路機能の低下割合(ゼロ、5%、10%)に応じて30キロ圏外に
移動を終えるのにかかる時間を計算した。
(7月17日東京新聞朝刊3面より)
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