たんぽぽ舎から TMM:No2852

たんぽぽ舎です。【TMM:No2852】
2016年8月6日(土)地震と原発事故情報-2つの情報をお知らせします
転送歓迎
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※編集部から
沖縄(高江等)と原発(東電福島事故とその後)は、現代日本の2つの焦点だと思
います。
7月参院選でも、この2県(沖縄県と福島県)は自民党の現職大臣が野党に敗北し
た地域です。
この2つについて、原稿が寄せられ(沖縄)、又声明文が発表されました(福島)
より多くの方に知って欲しい内容ですので、特集号として発信します。
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★1.沖縄東村高江7.22「民意無視の国策強行 住民排除」の現場から
安倍首相は「沖縄の方々に丁寧に説明する」といっているが、やっていること
はまるで逆だ。
機動隊は-まるで戒厳令を敷いている軍隊だ。
この国に民主主義はあるのでしょうか?
千葉和夫(たんぽぽ舎会員、茨城県在住)
★2.福島第一原発事故の避難解除にあたって
桜井勝延市長の歴史的責任を問う
住民の命と健康を放射線の危険にさらす選択をした
南相馬の未来を憂える市民有志
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※たんぽぽ舎の夏休みは8月12日(金)より16日(火)です。
メールマガジン「地震と原発事故情報」もお休みとさせていただきます。
ただし、8月12日(金)の原発再稼働反対金曜官邸前行動は参加します。
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┗■1.沖縄東村高江7.22「民意無視の国策強行 住民排除」の現場から
|  安倍首相は「沖縄の方々に丁寧に説明する」といっているが、やっているこ
とはまるで逆だ。
|  機動隊は-まるで戒厳令を敷いている軍隊だ。
|    この国に民主主義はあるのでしょうか?
└──── 千葉和夫(たんぽぽ舎会員、茨城県在住)

◎ 沖縄高江から戻ってきました。7月22日の攻防の概略を書いてみました。
構造的には原発と同じものを感じます。
それは当然で現政権のなりふり構わず進めるやり方は沖縄、原発、安保法制など
“根”は同じと思います。
安倍首相は「沖縄の方々に丁寧に説明する」といっているが、やっていることはま
るで逆だ。
そういえば3.11福島の原発事故に対しても「福島に寄り添う」と言っていたし、安
保法制を強行採決した時も「国民に丁寧に説明する」と言っていた。
騙されてはいけない
さらに8月5日以降3日以内(?)はこの原稿で起きた(のはN1表側)逆の裏側の攻
防がより激しくおこりそうです。
◎  島尻安伊子沖縄・北方大臣が参議院選挙で10万6000票の大差で敗北した。これ
はハッキリと沖縄の民意が基地NOを示したことになる。ちなみに現在沖縄出身の国
会議員6名全員が基地建設反対で、政権与党の自民党、公明党の国会議員はゼロであ
る。
辺野古ブルーのEメール連絡網で「高江N1ゲート前テントは7月20日以降撤去され
る可能性が高い。都合のつく人は直ちに高江に集合して下さい」が入った。
私は急遽沖縄に飛び高江に入った。7月21日は高江のヘリパッド反対抗議集会に参
加した、直射日光を浴び33度Cの気温での集会は辛かったが集まった人数は1600人と
発表があった。
集会後「明日の早朝が決戦になる情勢」という情報があり高江に泊まることにし
た。といってもこのゲート前テントには近くに宿泊する場所は無い。道にダンボール
を敷いてごろ寝です。(~_~;)

◎ 7月22日早朝3時30分「機動隊が行動開始した」という合図で叩き起こされた。
県道70号線は南北に通る片側一車線、歩道無し、道の両側にすぐガードレールがある
細い道だ。
私達はテントの北側150m、南側70mに道一杯に車167台をハの字形に並べた。北側
に70人、南側に約60人が車の間に座り込んだ。
夜が明け始めた5時ごろから北側に機動隊員300人以上、南側に約200人が現れた。
まるで戒厳令を敷いている軍隊だ。6時前一斉に攻め寄せてきた。
私たちは非暴力で必至の抵抗を試みるが多勢に無勢徐々に排除される。排除の方法
はすさまじく、女性だろうと年寄りだろうと、あの革靴で踏みつけ、腕をねじり、手
首を関節技で締め上げ、1人に数人がかりで担ぎ上げ容赦しない。排除されても、さ
れてもまた道路に戻り座り込みを続けた。

◎ さらに、彼らは南北約4kmの道路を封鎖していた。(弁護士によれば法律違反
だ!すなわち私たちには早朝から来るはずの援軍はこれない!)6?8回座り込みを
繰り返し抵抗したが、1回毎に南方に追いやられ、結局、圧倒的な力の差で南側のテ
ント近くの一角に押し込められた。この間、南側を守っていたグループの動きは全く
分からない。我々のグループにも怪我人が出て道に横たわっている人が数人そんなこ
とは一向に構わずやりたい放題。今回は3人も怪我をして救急車で搬送された。
1人(女性)は2本のロープで首を絞められ一時意識朦朧、もう1人(女性)は
ろっ骨が折れ全治1.5ヶ月、もう1人(男性)は背骨をいためて動けない。救急車の
世話にならなくてもほとんど全員が傷だらけ。
そして、直射日光のテント前に集められて数時間、トイレに行きたいと訴える女性
になかなか許可を出さず、私たちの抗議で機動隊員がついてトイレ行くことを許可、
南側では道脇の藪でするように指示され、やむなく女性が(ハブがいる藪で)用を足
した。近くにいる男性が「機動隊の諸君、向こうを向いていなさい」と大声で怒鳴っ
た。←これはその男性の証言で沖縄出身の赤嶺国会議員との懇談会で明らかになっ
た。
しかし、機動隊員は1時間交代で涼しいかまぼこへ、トイレも立派なトイレ車をけ
ん引して持ってきている。暑さと、けが人など多発で山城さんの判断で午前11時ごろ
やむなく撤退した。

◎ 私たちの斥候(途中の道の見張り番)によると「機動隊の大型バス(かまぼこ)
が確認しただけで28台、その派遣先は品川、福岡、千葉、横浜、なにわ、愛知など全
国12拠点から隊員600名+指揮官数10名が沖縄に集結していた。」との情報です。
沖縄は日本でしょうか?
この国に民主主義はあるのでしょうか?
この国に法律はあるのでしょうか?
警察官(機動隊)は誰のためいるのでしょうか?

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┗■2.福島第一原発事故の避難解除にあたって
|  桜井勝延市長の歴史的責任を問う
|    住民の命と健康を放射線の危険にさらす選択をした
└──── 南相馬の未来を憂える市民有志

桜井勝延市長は2016年5月27日、南相馬市小高区を中心に出されていた政府の福島
第一原発事故による避難指示解除に同意し、避難指示は本日解除された。多くの住民
の命と健康に対する懸念を押し切ってなされた今回の決定に対し、私たちは以下の理
由により、桜井市長の歴史的な責任を問い続けることを声明する。

1.住民の叫びを真摯に受け止めず、事実上切り捨てたこと

桜井市長は2015年11月の市民説明会で、最低、(1)「宅地周りの除染」が完了する
こと、(2)小・中学校の教育施設環境が整うこと、を解除時期決定の条件として公約
した。
本年2月と5月に開かれた政府主催の市民説明会では、これら2点が達成されてい
ないことに加えて、(1)これまでなされた除染でも効果がないこと、(2)農地・農
道・森林の除染が完了していないこと、(3)学校周辺の放射線量にも不安があり、
子どもを帰らせられないことなど、実態に基づく「時期尚早」の声が圧倒的だったに
もかかわらず、桜井市長は、「あそこ(説明会)では反対の人しかしゃべらない」「サ
イレントマジョリティーは全く逆」「解除を1年遅らせたところで、商店や病院が震
災前の状態に戻るわけではない」(3月5日付「毎日新聞」インタビュー)などと述
べ、住民の悲痛な叫びに真摯に耳を傾けなかった。
そればかりでなく、5月の最終説明会の時点で、自ら公約した「宅地周り除染」が
4,911戸中425戸残っていたにもかかわらず、「同意を待っていたら何時になるかわか
らない」と述べるなど、最低限の約束すら反故にしたまま、最終説明会のわずか5日
後、解除に同意した。関東など避難先での説明会は、この決定後に行われた。
以上の事実は、桜井市長が多くの住民の腹からの叫びを切り捨て、政府方針を優先
し、それに従ったことに他ならない。

2.住民の命と健康を放射線の危険にさらす選択をしたこと

桜井市長は本年2月17日、東京の外国人特派員協会で行った記者会見で、南相馬市
の放射能の汚染状況について、「国の目標よりも下回っているところが多くなってき
ている。
けれど若い世代が戻らないのは、放射線教育を全く行ってこなかったのが原因だ」
との見解を表明した。政府の避難指示解除の物差しは、年間追加被ばく線量20ミリ
シーベルトである。これは日本の現在の法律で一般人の立ち入りが禁止されている
「放射線管理区域」の4倍に当たる。福島県の健康管理調査では、すでに172人の子
どもたちに甲状腺がんが見つかっている。チェルノブイリ法で年間5ミリシーベルト
以上を強制避難地域としてきたウクライナやベラルーシでは、30年を経たいま、子ど
もをはじめ、あらゆる年齢層で深刻な健康被害が生じていることが報告されている。
また、放射線に対する子どもの感受性は大人の10倍に達することも通説になってお
り、南相馬市が昨年行った意識調査でも子育て世代の八割以上が「帰れない」と言っ
ている。
桜井市長の対応は、このような放射線被害の常識ともいうべき最近の知見をも黙殺
する政府方針を無批判に受け入れているばかりでなく、これを「放射線教育」に転嫁
して、住民の命と健康をさらす政府に同意した責任は逃れられない。
そこには、幾世代にもわたる健康と命ヘの影響を否定できないという、厳粛な事実
に対する謙虚な姿勢はない。そればかりではなく、2014年に原町区の特定避難勧奨地
点の解除を容認し、現在、東京地方裁判所で争われている経緯に対する反省も伺うこ
とはできない。

3.被害者切り捨ての政府政策を加速させる役割を果たしたこと

政府は現在、2017年春までに帰還困難区域を除く全ての避難指示を解除し、1年後
に賠償も打ち切って、「福島原発事故にケリをつける」ことを政策目標にしているこ
とは周知の事実である。これは、東京オリンピック・パラリンピックから逆算して被
害地・被害者を切り捨てていく「工程表」であることは明らかである。
これまで解除された避難指示区域で最大の住民を抱える南相馬市の今回の解除は、
この政策に弾みをつけ、「解除ラッシュ」ともいうべき事態の引き金になっている。
さらに、桜井市長は先に挙げた外国人特派員の記者会見で、「除染で出た汚染土や
廃棄物の再利用を真っ先に唱え、ようやく国もそういう方向に踏み出しつつある」と
誇らしげに語っている。これに呼応するかのように環境省は、8000ベクレル(kg)以下
の汚染物を公共事業に活用するという方針を打ち出し、南相馬市は率先して実証実験
を始めるとしている。
桜井市長が、かつて反対闘争の先頭に立った原町区大甕地区の産廃処理場近くの田
んぼは、いま、広大な除染廃棄物の仮置き場となり、黒いフレコンバックが累々と積
み上げられている。
「脱原発都市宣言」を誇り、「脱原発首長連合」の代表世話人に名を連ね、原発再
稼働に「怒りを覚える」と語り、「われわれ現場で政治を預かる者にとって一番大切
なのは、市民の命なんですよ。命あってこそ暮らしが成り立つわけですから、命を危
うくするような政策は推し進めるべきではないというのが私の考えです」という発言
(前記記者会見)との間の、深い溝をどう説明するのか。
まさに「命を危うくするような政策」を加速させる役割を果たした責任もまた、歴
史的な審判を免れない。
2016年7月12日 南相馬市の未来を憂える市民有志一同
世話人   村田  弘   國分富夫  横田房明  志賀勝明
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