たんぽぽ舎から TMM:No2863

たんぽぽ舎です。【TMM:No2863】
2016年8月24日(水)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.若狭でのチラシ配布にご参加下さい
8月27,28日初めての高浜原発、大飯原発に関する広域避難訓練
若狭の原発を考える会・木原壯林
★2.伊方原発3号炉は作らないという協定書あり(1976年)
四国電力はそれを破った。ウソつきの電力会社だ
3号炉建設を巡っては莫大な金が飛び交った
秦 左子・愛媛県
★3.新規制基準策定検討チームのメンバーが語る原子力安全規制
新規制基準とその審査には安全規制の欠陥で一杯
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その109
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆9/20映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」調布上映会
会場=調布文化会館たづくり8階、映像シアター
矢間プロデューサーのアフタートークあり
★5.新聞より2つ
◆再稼働可否 知事に主導権 川内原発、秋以降 検査で停止
近く一時停止要請 運転中は法的権限なし
(8月23日東京新聞朝刊3面「核心」より抜粋)
◆伊方原発再稼働 複合災害前提に安全対策を
(8月15日琉球新報「社説」より抜粋)
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※8/28第20回槌田ゼミのご案内
「四国電力との交渉報告」「原発製造メーカーへの勧告について」

お 話:槌田 敦さん
日 時:8月28日(日)14時より16時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
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※8/30学習会にご参加を!
「秘密保護法」違憲裁判の原告と考える
-刑訴法大改悪と私たち-
名ばかりの「可視化」と引き換えに権力が手に入れた
「盗聴法」拡大と「司法取引」

お 話:林 克明さん(ジャーナリスト、
「秘密保護法」違憲裁判の原告)
日 時:8月30日(火日)19時より21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円(学生400円)
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※「事故情報編集部」よりご案内です。
毎回のメールマガジン末尾に記載されています-
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┗■1.若狭でのチラシ配布にご参加下さい
|  8月27,28日初めての高浜原発、大飯原発に関する広域避難訓練
└──── 若狭の原発を考える会・木原壯林(090-1965-7102)

原発全廃を目指す皆様
ご存知のように、8月27,28日に、初めての高浜原発、大飯原発に関する広域避難
訓練が行われます。
しかし、どんな訓練をしても、被曝なしでの避難は不可能です。避難訓練は、重大
事故時にはほとんど役立たないと考えられます。本来、原発さえなければ、避難訓練
もヨウ素剤の配布も不要です。原発全廃こそ原子力防災です。
ということで、この避難訓練の前に、高浜、舞鶴、おおいで各戸配布するチラシを
作成中です。しかし、私は、以前より頼まれている講演が25日にあります。また、26
日は、多くの方が自衛隊基地の拡大が進み、迎撃ミサイルを置くサードシステム構築
が画策され、Xバンドレーダー基地がますます強化されている京丹後に出かけられま
す。
そこで、お願いです。25,26,27日に、高浜、舞鶴、おおいに出かけてチラシ配布
可能な方、ご連絡下さい。また、この期間に、京都、滋賀、大阪から車を出していた
だける方もご連絡下さい。
私は、26、27日に行きますが、26日は、京丹後に行って、その参加者とともに、午
後できるだけ早く高浜方面に向かいたいと思いますので、それに同行可能な方もご連
絡下さい。
27日には、嶺北からも高浜に来られるようですから、合流できると思います。
なお、25,26日の宿泊は、熊川宿にお願いしてあります。以上、よろしくお願いし
ます。
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┗■2.伊方原発3号炉は作らないという協定書あり(1976年)
|  四国電力はそれを破った。ウソつきの電力会社だ
|  3号炉建設を巡っては莫大な金が飛び交った
└──── 秦 左子(はた さこ)・愛媛県

《四国電力の嘘》
四国電力は伊方原発1号炉2号炉の建設に伴い、1976年に愛媛県と伊方町の三者
で安全協定を締結した。そこには「原子炉数は2基(1基の電気出力は56万KW級のも
の)を限度とするものとする」と明記されている。
4年後の1980年に四国電力は伊方町と愛媛県に「原発増設のお願い」を持参し、そ
の11日後には「伊方町の皆様」というチラシを全戸配布した。そのどちらの文書に
も、三者で2年半も掛けて作成した安全協定書については全く触れてはいなかった。
住民は激しく抵抗をしたが「安全協定に法的拘束力はない」として伊方町も愛媛県
も増設を認め、1985年に「3基を限度とする」という新たな安全協定書を結んだ。当
然のように電気出力は明記されてはいない(3号炉は89万KW)。「2基限度」を三者
で無視して何の歯止めにもならなかった安全協定をなぜ今更…である。
この3号炉建設を巡っては莫大な金が飛び交った。伊方町の政財界関係者70人ほど
の会合の席上で山口四国電力相談役が福田町長を指して「田舎の町長は金をたかるば
かりだ」と言い放った話を報道で見たときは、金をばらまく四国電力と金をせびる自
治体や政治家に、原子力発電の正体を見た思いだった。
この2基を限度とした安全協定とは何だったのか。反原発を貫きローカル新聞を発
行し続けた斉間満氏は「1、2号炉の誘致で沸騰した住民感情を沈静化させ、県や町
は3号炉増設時に有利な条件を得るためのものであり、国や電力は建設用地が選定出
来なかった場合の隠れ蓑だった」と語っていた。
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┗■3.新規制基準策定検討チームのメンバーが語る原子力安全規制
|  新規制基準とその審査には安全規制の欠陥で一杯
|  原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その109
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)

伊方原発3号機が稼働した8月12日に、世耕経産大臣が談話を発表、「伊方原発
が、原子力規制委員会によって世界最高水準の新規制基準に適合すると認められ、地
元の理解を得て、原子炉の起動に至ったことは、……」と語った。「地元の理解」も
得ていないのだが、「世界最高水準の新規制基準」が未だにのさばっていることにあ
きれる。
新規制基準策定の検討チームのメンバーであった勝田忠広さん(明治大学)が、
「福島事故5年後の原子力安全規制:現状と将来の課題」(岩波「科学7月号」)を
述べ、新規制基準が「世界最高水準」でないことを例証している。
既出の指摘も多いが、新規制基準と審査の欠陥を基準策定参加者が語っているので
紹介する。

1.新規制基準の問題と安全目標の欠如

○新規制基準の策定は公開の場で議論されたが、最終判断は原子力規制委員会が担う
ものであり、各メンバーの意見がすべて反映されてはおらず、委員会が独自に方向性
を決めたものも少なくない。
○加圧水型(PWR)の格納容器フィルターベントシステムは施行後5年までの設置
でよいという猶予期間が設けられた。PWR特有の再循環ポンプの危険性など、十分
な議論はされなかった。
○原子炉立地審査指針(立地基準)に立ち返らなかった。炉心溶融燃料の流出を止め
るコアキャッチャーなどは規制要求されていない。
○根本的な安全規制の欠陥として、安全目標がいまだ不明瞭である。
例えば米国では事故時の発電所近傍の個人の急性死亡リスクは、他の事故との合計
の0.1%を超えないことが示されている。旧原子力安全委員会は施設付近の公衆の
平均急性死亡リスクは年あたり100万分の1程度を超えないことを目標とする案を作
成していた。
現在の原子力規制委員会の安全目標は、性能目標に相当し、視点が事業者を向いて
おり、一般公衆は考慮されていない。

2.審査会合の問題と規制能力の欠如

○現在行われている審査会合において、適合性の条件が軽視されている。
・九電川内原発で、再稼働後の同年12月になって突然、予定していた新設の免震重
要棟を撤回した。
・関電高浜1,2号機では、難燃性ケーブルを導入する新しい規制要求に対し、全
長1300kmに及ぶケーブルの4割を防火シートで覆うという方針が認められた。
○新規制基準が仕様規定でなく性能規定で要求しているためであるが、背景には規制
能力が追いついていないという重大な問題がある。
○東電柏崎刈羽原発をBWRの中で優先的に審査する方針を明らかにしたが、その意
思決定過程は不明瞭である。

3.確実な規制に向けて

○原子力の危険性の明示化:安全目標の決定と費用便益分析の活用
○包括的な安全規制の強化:炉安審(原子炉安全専門審査会)・
然安審(核燃料安全専門審査会)等の活用

原子力規制委員会は、施設が人命に及ぼす危険性や、安全性よりも経済性を選択し
ていると思われる事業者への対応については踏み込んでおらず、福島事故以前と違い
はない。
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┗■4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆9/20映画「シロウオ~原発立地を断念させた町」調布上映会

日 時=9月20日(火)第1回10:00~、第2回14:00~、第3回18:30~
各回30分前に開場、矢間プロデューサーのアフタートークあり、
各回定員104人。
会 場=調布文化会館たづくり8階、映像シアター
(京王線「調布駅」中央口徒歩4分)
主 催=映画「シロウオ」調布上映実行委員会
(蒲生明子、042-481-4795)
入場料=前売券1,000円(ご芳名、住所、電話番号、枚数を
明記してFAX 042-381-77770へ)、当日券1,500円。
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┗■5.新聞より2つ
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◆再稼働可否 知事に主導権 川内原発、秋以降 検査で停止
近く一時停止要請 運転中は法的権限なし

鹿児島県の三反園訓(みたぞのさとし)知事は8月下旬にも、九州電力に川内
(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の一時停止を求める考えを示している。九
電が応じる可能性は低いが、10月以降、定期検査のため1号機、2号機の順に停止し
ていく。定検後の再稼働には地元同意が必要で、知事は川内原発を巡る諸問題に切り
込む主導権を握ることになる。(中略)
だが、稼働中の原発を止める権限はなくとも、止まっている原発を再稼働させる
か否かの段階では、知事は強い影響力を持つ。「地元同意」と呼ばれる手続きだ。
(中略)
定検後の再稼働の動きに対し、知事がどう対応するか注目されるが、もう一つ重
要なポイントがある。原発の再稼働に同意が必要とされる、いわゆる「被害地元」が
現状の狭い範囲でいいかどうかだ。これも知事の判断次第で決まる。
被害地元とは、原発で重大事故が起こった場合、大きな被害を受けると想定され
る地域のこと。(中略)
川内再稼働から1年、新知事が誕生して1カ月が過ぎた8月12日、川内駅前に
「原発とめろ」と10人ほどの声が響いた。薩摩川内市内の主婦、外園聡美さん(46)は
夫と四男(3つ)と一緒に駅前に立ち、「川内では原発反対と言いにくい雰囲気がずっ
とある。でも、三反園知事の誕生で光が差してきた」と力を込めた。
(8月23日東京新聞朝刊3面「核心」より抜粋)
◆伊方原発再稼働 複合災害前提に安全対策を

【前略】
伊方原発の再稼働には不安が根強い。最も大きな懸念材料は住民の避難対策だ。
伊方原発は「日本一細長い」と言われる佐田岬半島の付け根にあり、岬側に約5000
人が暮らす。内陸部へは原発のそばを通る国道が主要幹線だ。一帯は地滑りが頻発す
る地域で、土砂災害で、傾斜地にある多くの集落が孤立する恐れがある。
伊方町内の放射線防護対策施設7カ所のうち4カ所は土砂災害警戒区域にある。
伊方原発は国内最大級の活断層「中央構造線断層帯」から約6~8キロの距離に立
つ。熊本地震の震源域は、中央構造線断層帯の延長線上にある。2回の震度7など強
震を繰り返した熊本地震では家や避難所が損壊し、使用不能になるケースも相次い
だ。
さらに周辺地域では南海トラフ巨大地震による大きな被害も想定されている。
しかし国や愛媛県がまとめた原発事故時の住民避難計画は南海トラフの被害を前
提としていない。
四国電力は原子力規制委員会の指摘を受け、中央構造線と大分県側の別府-万年山
(はねやま)断層帯が連動した場合も想定して650ガルの基準地震動(耐震設計の目
安となる揺れ)に耐えられる対策をしたことなどで、耐震安全性に問題はないとして
いる。
しかし福島第一原発事故は地震に津波が加わり全電源を喪失。大量の放射性物質が
放出され、被害が拡大した。
県による南海トラフ地震の被害想定は緊急輸送道路200カ所以上で陥没や浸水被害
が発生し、家屋など約40万棟が全半壊する。地震と原発事故が同時に起きれば、避難
や屋内退避は難しいと予想される。
3・11の教訓から自然災害と原発事故の複合災害はあり得ると考えなければなら
ない。
国や県は複合災害を前提に対策を抜本的に練り直す必要がある。
再稼働を先にすべきではない。  (8月15日琉球新報「社説」より抜粋)

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