たんぽぽ舎から TMM:No3119

たんぽぽ舎です。【TMM:No3119】
2017年7月4日(火)地震と原発事故情報-
5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.東京電力は経営者としての自覚も能力もない人達が
経営していたことが分かった
九電や四電・関電の経営者も同じではないかと恐ろしくなる
6/30福島第一原発事故刑事訴訟初公判に思う
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★2.8月の関連学習会・行動などのご案内 参加歓迎です!
★3.見通せない「再建計画」にメディアも「実現可能か?」と
議論は低調なものの発言者のほとんどは原発撤退を主張
6/23東京電力ホールディングス第93回定時株主総会
山崎久隆(たんぽぽ舎)(下)
★4.メルマガ読者からの原発情報提供2つ(抜粋)
黒木和也 (宮崎県在住)
★5.メルマガ読者からの「新潟日報」情報
金子 通 (たんぽぽ舎会員)
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※明日です! 7/5(水)2つの抗議行動にご参加を!

1.高浜原発再稼働やめろ!関西電力東京支社抗議行動
日 時:7月5日(水)17時30分より18時15分まで
場 所:富国生命ビル前(内幸町駅A7出口すぐ)
主 催:「再稼働阻止全国ネットワーク」TEL 070-6650-5549

2.第46回東京電力本店合同抗議のご案内
東京電力の傲慢、独善、隠蔽、無責任体質は現在も継続中です。
東京電力へ抗議の声を挙げましょう
日 時:7月5日(水)18時30分より19時45分頃まで
場 所:東京電力本店前
呼びかけ:「経産省前テントひろば」070-6473-1947
「たんぽぽ舎」 03-3238-9035
賛 同:東電株主代表訴訟ほか126団体
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※訂正2ヵ所あります。昨日発信の【TMM:No3118】★4.≪川勝平太
静岡県知事「浜岡再稼働同意しない」を明言≫で
1.正:6月25日の県庁での記者会見で
誤:3月25日の県庁での記者会見で
2.正:6月25日投開票の静岡県知事選で3選を
誤:3月25日投開票の静岡県知事選で3選を
おわびして訂正させていただきます。
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┗■1.東京電力は経営者としての自覚も能力もない人達が
|  経営していたことが分かった
|  九電や四電・関電の経営者も同じではないかと恐ろしくなる
|  6/30福島第一原発事故刑事訴訟初公判に思う
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)

◎ 強制起訴が決定してから約1年半後にやっと開かれた刑事訴訟第1回公判の
傍聴券を得るために7時35分ころに東京地裁に着きました。
傍聴券を得るための抽選券(リストバンド)をもらって待機所に行ってみると
すでに大勢の人がおりました。私の番号は12164番なので、164番目に来たと思い
ました。
公判が10時から5時までという時間で設定されており、逆算して抽選券の配布
を7時半から8時20分の間と決めたらしいです。福島の多くの人達は朝4時に出
発するバスに乗って10時に地裁到着予定ですから、抽選に当たった場合は、福島
から来る人に譲ろうと考えていました。

◎ 東京地裁104号法廷の104傍聴席のうち50席はプレス用にリザーブされている
と聞きました。1社あたり2席と聞いて、25社も来るのかと思いました。
しかし、相当数来たことは確かです。朝9時から地裁の正門前で行われた刑事
訴訟支援団の集会には、ドイツテレビ協会ARDもいました。大きなカメラを担
いで3人がかりでインタビューをしていました。NHKのインタビューに答えた
人もいました。読売新聞、テレビ朝日、フランス通信(AFP)、東京新聞、共
同通信、アワープラネットTVも来ていました。
抽選券をもらった人は700人以上いたそうです。私の知っている人では、木幡ま
すみさんが当たりました。千葉の裁判を支援しているNさんも当たりました。彼
女は福島からバスで来た千葉の裁判の原告に譲りました。

◎ 9時からの集会の最初の挨拶は、例によって支援団団長の佐藤和良さんでし
た。「事故後7年たってやっとこの日を迎えました」と感極まった挨拶でした。
私も、本当によく刑事裁判に持ち込めた、ほとんど奇跡だと思います。相手は、
証拠が山ほどあっても起訴しない検察庁ですから(一方証拠がなくとも、無理や
り自白させて起訴するのが検察ですが)検察審査会はよく2度も(違うメンバー
の審査員で)11人中8人以上の賛成で起訴相当を出したと思います。
「市民が明らかにした 福島原発事故の真実」という彩流社ブックレットに詳
しく述べられていますが、海渡雄一弁護士がこれまでも、東電株主代表訴訟の時
などに言っているように、検察審査会の市民が膨大な資料の中から証拠を見つけ
出して、起訴相当と結論したもので、「予見可能性」と「結果回避可能性」を十
分証明する証拠はそろっています。

◎ 15メーターを超えるような津波は予見可能だったという証拠だけでなく、東
電は一度「10メーターの敷地基盤の上に10メーターの防潮堤を建設して津波対策
を行い、すべてのバックチェックを2009年6月までに終了するという結論をだし
ていた」という証拠もそろえていますから、いまさら「予見可能性を争う」とい
う新聞の報道はおかしいと思います。
被告東京電力は10メーターの防潮堤建設は決定したのではなく、単なる「試算
だった」といったそうですが、2007年には社内の土木グループに検討させ、
2008年には東電設計という子会社にシュミレーションによる数字をださせて、そ
の結果が南側だけでなく3方向を囲う防潮堤建設という結論に至ったわけですか
ら、「試算」にとどまったわけはありません。
この日の証拠確認では、そうした結論に至ったことを示す多くのメールも出て
来たそうです。

◎ 勝俣元会長は、「権限がなかった、経営権がなかった、原子力部門の経験な
く専門的知識がなく、14メーターを超える津波の可能性を吉田部長から聞いた時
も理解できなかった」、と証言したそうです。
武黒元副社長は、自分はフェローという地位で技術的問題をアドバイスする役
割だから責任はないと言ったそうです。
武藤元副社長は、権限がなかったとは言わなかったそうです。「文科省傘下の
地震調査研究推進本部の長期評価は多くの専門家の肯定的評価を得ていなかった
ので、より信頼性のある土木学会に再評価を依頼した」という決まり文句を繰り
返したようです。
すでに時間稼ぎの先送り策と判明している陳腐な言い訳ですが、他の2人より
はましかもしれません。

◎ 「権限がなかった、理解できなかった」などというのは、無能な経営者が重
大な結果をもたらす原発運営会社のトップにいたという恐ろしい事実を示してい
ます。
多くの破綻会社では、能力ではなく口先三寸でトップにたどり着いた経営者が
会社を傾かせたことがわかっていますが、原発を動かしている電力会社がそのよ
うな経営者だったと思うと、ますます九電や四電・関電も同様ではないかと恐ろ
しくなります。
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┗■2.8月の関連学習会・行動などのご案内 参加歓迎です!
└──── たんぽぽ舎

8/2(水)抗議行動  17:30より18:15
玄海原発再稼働やめろ!九州電力東京支社前行動
場所:有楽町電気ビル前(JR有楽町日比谷出口すぐ)
呼びかけ:「再稼働阻止全国ネットワーク」TEL 070-6650-5549
8/2(水)抗議行動 18:30より19:45
東電は原発事故の責任をとれ「第47回東電本店合同抗議」
呼びかけ:たんぽぽ舎/テントひろば
賛同:東電株主代表訴訟など126団体
8/5(土)学習会 14:00より17:00 参加費:800円
東京に一番近い原発-「東海第二原発」の問題
講師:小川仙月さん(脱原発ネットワーク茨城共同代表)
原子力機構(茨城大洗)プトニウム被曝事故-背景の「常陽」
講師:山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)
8/20(日)学習会 14:00より17:00 参加費:800円
原子力空母の危険~映像から
講師:沢園昌夫さん(横須賀)
原子力空母とアジア情勢(朝鮮・中国)
講師:新倉裕史さん(横須賀)
8/26(土)東海第二原発ヒューマンチェーン 14時より
場所:東海第二原発(東海村)
【「原発現地へ行く会」は大型バス運行予定】
8/27(日)講演会 14:00より17:00 参加費:1500円(飲み物、軽食代)
講演と激励会2「ますます悪くなる福島の現状」
講師:木幡ますみさん(大熊町町会議員)

※学習会・講演会の会場は
「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)です。
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┗■3.見通せない「再建計画」にメディアも「実現可能か?」と
|  議論は低調なものの発言者のほとんどは原発撤退を主張
|  6/23東京電力ホールディングス第93回定時株主総会
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎) (下)

※(上)は、6月28日発信の【TMM:No3113】に掲載。

◎ 2021年デブリの取り出しは不可能だし極めて危険
それよりも優先すべきことがいくつもある

総会の場で次に質問が集中したのは1~3号機のデブリ取り出しとその工程に
ついてだ。
「誰もやったことのない作業、リスク低減のために進めていく」と福島復興本
社代表の増田尚宏常務執行役は答えていた。
しかし「熔け落ちた燃料の場所も状態も全く分かっていません」と認めている
のに、デブリ取り出しの作業は中長期ロードマップ通りに進めたいとする。その
実現可能性についても、精神論を述べるだけで成立を証明する具体的な説明は一
切なかった。
「新々・総特」の時と同様、東電取締役は「こんなに頑張っているのだから少
しは評価して欲しい」と言いたいのだろうが、頑張っている方向が違うのだから
質問も批判も出る。

デブリは再臨界を引き起こしたり水蒸気爆発を起こすことよりは、冷却水の流
れに乗って建屋から流出し海や土壌を汚染するリスクのほうが大きい。
海側遮水壁を作っても、その下の地下30メートル以深はブロックしていない。
水と共に流れ出してもウランやプルトニウムなど放射線量が測定しにくいα(アル
ファ)放射体は監視の目をすり抜けるだろう。
燃料が建屋内に留まる限りは環境への影響は少ないが、それを取り出すために、
いろいろなことを始めれば、その行為のために漏えいや事故が起こりやすくなる。
第一、作業者の被曝が大変多くなり、そのため安全対策や汚染防止措置に欠陥
が生じやすくなる。事故が起きたり放射性物質が拡散したら、既に帰還を始めて
しまった地域で再度、避難が必要になる恐れもある。事態がさらに拡大すれば、
3.11のような広域避難が必要な事態になる可能性もある。

デブリ取り出しが安全に出来るようになるには、時間の経過で放射線量が下が
るのを待つほかはない。ロボットを入れてのデブリの確認作業だけで、従事者は
毎時1ミリシーベルトを超える被曝労働だという。たった1時間足らずで一般の
年間被曝限度を超えている。
放射線防護の基本は「遮蔽」「距離」そして「時間」だ。このうち「時間」は
被曝労働に従事する時間を必要最小限にとどめることを意味する。線量が高けれ
ば高いほど作業時間は削られる。

現在、建屋内の空間線量は事故当時、気体状で放出されたセシウムが一番効い
ている。そのうちセシウム137の半減期30年を一つの目安とし、30年間の冷却
期間を置くことを私は総会の場で提案した。その間は密封管理を徹底し、漏出防
止の対策のみ実行する。漏出管理の徹底と言っても作業の難しさはあまり変わら
ない。ただし格納容器内にアクセスしないで行うため、被曝量は大幅に減る。

◎原子力損害賠償と東電の立場

このことを報じたマスコミはなかった。たぶん、話が理解できなかったのかも
知れない。しかし再稼働原発が5基から7基へと増えようとしている時に、事故
対策として損害賠償問題を取り残したままでは、福島第一原発事故の教訓が忘れ
去られたことになる。

原子力損害賠償法の第4条では「責任の集中」が規定されている。
事故を起こした会社に損害賠償を含む全ての責任があるとする規定である。そ
の点から東電の現状を見れば、福島の被災者への賠償や補償、あるいは避難して
いる人たちへの支援などは東電だけが負担すべきであり、国や他電力が資金を供
出する謂われは無いはずだった。ところが原子力損害賠償支援機構法が2012年に
成立し、電力会社も「一般負担金」として一定の金額を機構に拠出することとさ
れた。
これが責任の集中を「分散」させる結果になった。国も「原子力研究開発」の
名目で380億円を凍土壁対策にと、税金が投入された。

原子力損害賠償の額が上限「1200億円」なので、22兆円近い金額をまかなえな
い。これに「過去の準備しておくべきだった金額が2.4兆円」などと理屈をくっつ
け、電力各社に原子力の出力比で負担金を定めたのが「一般負担金」で、さらに
過去に存在しなかった新電力についても「過去分」としてその10%を負担すべき
と、2400億円の負担を求めることにしたのが、経産省の作った「電力システム改
革貫徹委員会」だった。

この結論が同じく経産省の作った「東電改革・1F委員会」に持ち込まれる。
このいきさつは、昨年7月、株主総会直後に出された東電による経営破たんに
至る可能性を回避するための施策を要求する文書が基礎になって作られている。
東電が、東電のために作ったようなものである。
制度の整合性、法令との関係を問われても、廣瀬社長は「福島への責任を果た
す溜めには必要な制度であり、原賠法違反とは考えていない」と答えた。
そこまで言うのであれば、質問した株主の言うとおり原賠法を変えるべきだ。
例えば22兆円を補償できる保険制度とするべきである。
22兆円を支払うには、現在の保険料率「1万分の20」で計算すれば、年間440億
円の保険料負担になる。これは原発1基分の利益を吹き飛ばす金額である。70兆
円ならば1400億円もの金額になる。これが負担できないならば原発を止めるべき
との指摘がなされた。
これに対する実質的な回答はなかった。

文鋏常務の回答は、資金確保の回答としてなされた。
21.5兆円の内機構が交付金をもって東電の賠償支援は13.5兆円、このうち東電
が支弁する金額は8兆円、機構からの交付金は利益として計上しているから、こ
れについて返済はない。原子力事業者は機構の業務に要する費用を負担する義務
を有している。賠償支援は電気事業者の相互扶助として、機構へ負担金として払
っている。
原発事故が起きたら機構法で相互扶助の考え方で資金を供給することとなって
いるとした。
廣瀬社長は根拠は示さず原賠法上の問題はないと回答した。
それ以上の回答はなされず、以後は原発と火力のバーターの話にすり替えてし
まった。質問とはかみ合っていない。

◎議案の採決は

総会の最終場面は、会社と原発推進株主と私たちの議案の採決だ。会社提案は
大株主、この場合最大株主は原子力損害賠償支援機構つまり国であり、議決権を
有する株数の50.1%を持っている。事前に合意書を提出している機関株主を合わ
せて過半数は確保されているので、会社提案は賛成、それ以外は反対へと結論づ
けられている。
会場での採決は、いわばセレモニー以上の意味は持たないが、提案株主として
は会場のどのくらいの賛同が得られたかは重要だ。
採決の場面では、会社提案にも提案株主にも賛同の挙手をしない人が相当数い
る。現在の総会のあり方に疑問を持っているか、本当にどっちにも賛成できない
と思っているか、いずれにしても、それらの人々が脱原発提案に賛成するように
これからも働きかけることが重要だ。 (了)
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┗■4.メルマガ読者からの原発情報提供2つ(抜粋)
└──── 黒木和也 (宮崎県在住)

1.WH売却先、米政府がインドに年内決定との見通し示す=関係筋
ロイター7/3(月)10:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170703-00000019-reut-bus_all
2.官邸前デモ5年 続く「脱原発」訴え
東京新聞夕刊7/1より
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201707/CK2017070102000240.html
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┗■5.メルマガ読者からの「新潟日報」情報
└──── 金子 通 (たんぽぽ舎会員)

◆「『東電・国におもねらない』‐柏崎市長、再稼働反対派に強調」

東京電力柏崎刈羽原発6,7号機の再稼働問題を巡り、条件付きで再稼働を認
めるとする桜井雅浩柏崎市長と、再稼働に反対する地元市民グループとの初の意
見交換会が30日、柏崎市の市民活動センターまちからで開かれた。
桜井市長は「市民の安全安心を確保し、市民の豊かさにつながる条件を出して
いきたい。決して東電や国におもねるつもりはない」と強調した。
桜井市長が6,7号機再稼働の条件として、1~5号機のいずれかの廃炉など
を求めると表明したことを受け、「プルサーマルを考える柏崎刈羽市民ネットワー
ク」(本間保代表)が発言の真意を聞くため開催を申し入れ、一般にも公開した。
市民グループ側からは、桜井市長が再稼働の条件として掲げる避難道路の整備
や、廃炉計画の策定について質問が相次いだ。「全市民が被ばくせず、避難する
ことはできないはずだ」といった指摘もあった。
(7月1日新潟日報より、紙面のみの掲載でネット上に掲載なし)

◆シンポ・柏崎原発廃炉を訴え-安全性・経済への影響議論

東京電力柏崎刈羽原発の廃炉を訴える「中越沖地震10周年、福島を忘れない!
柏崎刈羽原発ハイロ県民シンポ」が1日、柏崎市の市産業文化会館で開かれた。
有識者らが同原発の安全性や原発が地域経済に与えた影響などについて議論した。
(後略)(7月2日新潟日報より抜粋)
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20170701332878.html
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