テント日誌 4/7(日) ― 経産省前テントひろば 575日目 ―

~ 爆弾低気圧が来襲した翌日、テントへは有難く無い訪問者が来襲 ~

この日は、前日からの雨が上がり、朝からよい天気となったが、風は引き続き強いままだった。前日の土曜日は、終日雨模様で、夜から風雨が一層激しくなり、深夜には大荒れの天気となっていた。金曜の段階で予め暴風雨に備え、テントに張ってある横断幕を降ろし、テントのスタッフのFさんが水漏れなどの対策を施していたが、無事乗り越える事が出来ただろうか。

昼間は暖かな陽気だったが、夜になって少し肌寒く感じられたので、念の為少し暖かい格好をしてテントへ向かい、21時半頃に霞ヶ関に着いた。経産省の一角にある小さな3つのテントは、まだ横断幕を降ろしたままだったが、外観を見る限り、大きなダメージはなかったようだ。第一テントをのぞくと、泊まり当番のKさんとSさんがいらした。第二テントのぞくと、日曜日の当番のHさんがいらしたので、「特に何かなかったか」尋ねると、18時半頃に以前テントへ来た事がある右翼の人間が来て、テントの横断幕を引きちぎる等して、もめたという事だった。

テントに対して、「国有地の占拠はけしからん。直ちに撤去しろ」と言う主張を繰り返しながら、横断幕を引きちぎり、テントの横幕の紐を切り、修繕のためテントの外に出していた脚立を倒したりしたということだった。裁判所から来た「裁判終了まで使用を認める」仮処分の公示の内容を説明して諌めようとしたらしいが、「こんなの関係ない」と言って、公示書が備え付けてある台を倒そうとしたらしい。その場にいた人達が何人かで制止をしようとしたが、少し酒臭く、中々収まらないので、テントにいらした方が110番通報したという事だった。その後、大勢の警察官がやって来て、本人を連れて行き、テントの責任者の方の名前と連絡先、当日の当番のSさんの名前を確認して帰って行ったという事だった。このところ、毎週のようにテントへの嫌がらせが行われるようになったが、テントいらしている方の中には、高齢の方や、眼が悪い方、車椅子の方もいらっしゃる。何かあった時に、巻き添えで怪我をされる可能性もあるので、くれぐれもやめていただきたい。

その後、テントにいらした当番の方達で、テントの運営に関する事や裁判への対応について深夜まで話をした。不寝番のためにそのまま明け方までずっと起きていたが、この日は、深夜から気温が下がり、明け方は冷え込みが厳しかった。不寝番を終え、いつもなら、テントで少し寝てから、翌日の当番の方へ引き継ぎをしてから家路につくが、やらなければいけない事があったので、他の当番の方にお願いして始発で帰ることにした。

今週は、原子力規制委員会でシビアアクシデント対策の一部に5年間の猶予期間を設けるという田中委員長の私案を元に原発の再稼働を左右する規制基準が承認される可能性がある。マスコミでは、あまり突っ込んだ報道は見られないが、5年間のリスクを国民に許容する事を強いる由々しき内容である。テントの裁判への対応もあるが、こちらの方にも眼を光らせ、監視をしなければいけない。

(Toku-san)