経産省前テントひろば1603日
雨にも負けずに続くテントから
最近は電車の中で新聞や本などを読む人は少なくなった。あっという間に少数派になってしまった。時折、文庫本など手にしているのを見るとホッとする。時代の変わりを嘆いているわけではないが、そう言えば僕の新聞の好みも変わってきている。行きがけによるコンビニでは東京新聞とスポーツ紙を買っていたのだが、どうもスポーツ紙を以前のようには買わなくなった。スポーツ紙は時折ということになっている。プロ野球がはじまれば変わるのかもしれないが、以前はキャンプ前のキャンプ情報を楽しみにしていた。球春という言葉のように、近づいてくる春の気配を楽しんでいたのかもしれない。何かと忙しくて野球が頭の片隅に追いやられる度合いが激しくなっているのと季節の異変がかんけいしているのだろうか。これから本格的な冬の寒さがやってくるのはいつものことだが、季節の様子というか、天候のあり方も変わっている。この季節の異変は僕らの関心のありようも変えてきているのか。
巷ではSAMPや某女優のスキャンダルが話題らしいがこれは興味がない。SAMPのことはなんでこんな騒ぎになるのか分からないが、女優の不倫なんてほっておけばいいじゃないか、と思う。それなら、甘利経済再生相の金にまつわる辞任劇はどうか。こちらは少し関心がある。でもこんなのは直ぐ忘れられていくだろう。甘利は僕らが目下のところ相手にしている経産省の大臣ではないが、関連のある大臣のようにもみえるから、官僚たちはどう考えているのか、と想像した。自分たちの頭ではないが、それに近いところもあるわけだから、大臣の所業にショックを受けたり、心痛めたり、また怒っているのか。多分、官僚たちはこれで大臣を御しやすくなったとでも思っているのではないか。官僚たちは自分たちの行為を容認し、盲目でハンコを押してくれる大臣をよき大臣と思っていて、政策や構想力のある大臣など期待していないし、煙たがっているのだろう、と思えるからだ。彼らはこうした政治騒動などはどうでもよく、こうした騒ぎとは別に彼らの政策を推し進める。この騒ぎの向こうで進められてきた、高浜原発3号機の再稼働を見れば事態は明瞭だろう。
川内原発を再稼働するや否や九電は再稼働許可の条件としていた免震棟の建設を早々と撤回した。この明瞭な背信行為に原子力規制委員会はこの見直し要求しているが、経産省はなんの動きも見せてはいない。再稼働許可の取り消しの動きは見せていない。法的手続きはともかく、再稼働に向けた根回しをやってきた経産省は厳しい対応をして当然だろう。こうした重大事に林経産大臣はどんな態度を見せているのか。前日の金曜日には経産省前でのアピール行動があったが、声を張り上げながら僕はこのことを思っていた。大事で、重要な事柄は秘密裡に進められ、それは少しも透明にならない。官僚的という言葉が象徴する日本の権力の所業はかわらないのだ。高浜原発の再稼働にいたる政治的問題をマスメディアはまともにとりあげない。直ぐに忘れ去られていく、大臣の辞任劇よりも、大事なことが、報道すべきことがあるだろう。いや、報道していると強弁するなら、足らないのよ、といいたい。電力自由化と原発の未来など、経産省や電力業界等からは伝えられないが、動き出している事態など報道すべきことは山ほどあるではないか。
どうしているのか、と時折、気になっていたアフガニスタンで用水路建設をしている中村哲医師のことが、今日の朝日新聞の朝刊に出ていた。服の着替えも急いで読んだ。用水路の建設が順調の進んでいる様子に一安心だが、彼の話もよかった。反テロ戦争が先行きの見えない中、泥沼に入っている様子も、その解決の道もさりげない話からうかがえた。百聞は一見に如かずといういが、彼が行って行為はアメリカ等の政治家や官僚たちの外交政策の実態とその愚を示す。日本の政治家や官僚はそん追随をしている以上ではないことはいうまでもない。「言ってみれば、憲法9条を具現化してきた国のあり方が信頼の源になっているのです」「日本が嫌われるところまで行っていない理由の一つは自衛隊が『軍服姿』を見せていないことが大きい。軍服は軍事力の最も分かりやすい表現ですから。米軍とともに兵士がアフガンに駐留した韓国への嫌悪感は強いですよ」(中村哲さんの言葉)。国会周辺での安保法制に対する闘いは粘り強く展開されている。
海外派兵に直結する法案が何を結果するか、考えてほしいものだ。(三上治)
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◎毎週金曜日は5時から経産省前抗議行動(テントひろば主催)
官邸前抗議行動(6時30分から)もあり
◎福島原発告訴団からのお知らせ
◆福島地検前行動&県内集会◆
・2月1日(月)
10:00~ 福島市 福島中央郵便局前の森合町緑地に集合
10:30~ 福島地検前行動、上申書提出予定
11:30~ 集会 福島市市民会館301会議室 参加無料
講師:海渡弁護士、澤井正子さん(原子力資料情報室)
13:00終了
参加無料
・2月3日(水)関西電力東京支社・東京電力本店抗議行動
◆高浜原発再稼働やめろ!「第13回関西電力東京支社抗議行動」
17:30~18:20 場所:富国生命ビル前(地下鉄内幸町駅A7出口すぐ)
主催:再稼働阻止全国ネット
◆東電は原発事故の責任をとれ「第29回東電本店合同抗議」
18:30~19:30 場所:東京電力本店前
呼びかけ:たんぽぽ舎/テントひろば
賛 同:東電株主代表訴訟など123団体
・2月4日(木)井戸川裁判(福島被ばく訴訟)第三回口頭弁論
口頭弁論 10時開廷 東京地方裁判所103号法廷
報告集会 12時 衆院第二議員会館 多目的会議室
◆ 稲支える会の会員になって裁判を支えてください。
支える事務局080-4865-3159(稲垣)
2月4日(木)東電株主代表訴訟(第23回口頭弁論)
口頭弁論 13時30分 東京地裁103号法廷
記者会見 14時
報告集会 15時 参院議員会館 講堂 弁護士の裁判解説
連絡先 東電株主代表訴訟 090-6183-3061(木村結)
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◎2月5日(金)公開シンポジウム≪緊急事態条項は必要か」
日時:2016年2月6日(金)18時30分
場所;全電通労働会館多目的ホール(東京)
参加無料 事前申し込み不要(先着順 定員464名)
★基調講演 長谷部恭男(早稲田大学・憲法学)
「緊急事態条項の無用性などについて」
★パネルディスカッション
司会;杉田敦(法政大学・政治学)
パネリススト
長谷部恭男
石川健治(東京大学・憲法学)
全電通労働会館 JR御茶ノ水駅聖橋出口 5分
地下鉄千代田線 新御茶ノ水3分
主催;立憲デモクラシーの会