テント日誌10月24日…小泉元首相インタビュー詳報 原発は金食い虫だ

経産省前テントひろば1807日後 64日

 防寒・防風の用意をわすれないように 10月22日(土)

歯医者に行ってきたため遅れてきたら、以前土曜日当番だったUさんが座っていた。思わず「お帰りなさい」といってしまい久しぶりの再会を喜んだ。その当時、私以外は女性2、3人というときもあって「女の中に男がひとり」などと誂われたりした。

既に丸の内署のお巡りさんがふたり来たそうで「椅子を置きっぱなしにしないでください」といって帰ったとのこと。置きっぱなし??

フェンスにぶら下げたプラカードを監視カメラで目ざとく見つけたのか経産省職員も来たそうだ。まるで「領空侵犯!スクランブル!」。まさかテント跡地であるポケットパークを本気で鉄道施設として貸すつもりなのか(笑い)。まあ、東京地裁・東京高裁・最高裁のお墨付きもあることだしね。

ちいさな攻防がある座り込みだ  10月23日(日)

16時近くになって女性が座り込みに参加してくれた。人心地つく間もなく時間になる。申し訳なかったです。また来てくださいね。今日は少し肌寒かった。皆さん、防寒・防風の用意を忘れないようにしてください。(O・O)

私は遅刻しましたがFさんはきっちり間に合わせてくれて、荷物を車で運んでおいてくれました。私が繕い物を持って後から合流すると、すでに6人くらいいました。最初はとても暖かい、いい陽気。

立てられるだけの幟を立て、バナーを広げると、見慣れた警官が一人来てパラソルをたためと。私は一応抗弁したが、Fさんはさっさとたたんでしまいました。警官はその他のもの(幟、バナー、椅子)のことは一通り覗き込んでブツブツ呟いていたようだったが、はっきりと言葉にはせず、そのまま行ってしまいました。

ビーチパラソルをたたませたがOさんの傘のことは何も言わなかったので、彼等には「警察はテントの再建は許さない(今風のテントは傘と見紛うようなものが多いので、ビーチパラソルを許しておくと次にはタープを立ててしまうだろうと疑っている)が、国民の権利である政治的意見の表明や抗議行動を妨害するものではない」と、線引きをしているのだろうか???と感じました。

あまり常連ではない人もかなりの数が短時間ずつ立ち寄ってくれます。

例えばOさんと話していたのは「大麻」を普及する運動をやっている人でした。いろいろな文字でスロガーンを書いた、おしゃれなTシャツを着ていました。

途中いったん人数減るも、後半また増えてきて、どんどん寒くなってくるのに人は次々やってきて、差し入れのお菓子も次々いただきました。

賑やかな街宣車が4台ほど連なって文科省方面からきて、国会方面に曲がって行きました。1台目の車が何か盛んにスピーチを流していましたが、音質悪くほとんど聞き取れず。あまり高級なPAではないようでした。「そんなことをいつまでもやっていたってしょうがない」「古くなった質の悪い原発はさっさと廃炉に」と言ったようだが、そのあとが聞き取れない。「新しい原発はどんどん再稼働」と言っていたのかな?肝心なところが聞き取れず、「はーじをー知れー」「まーもれー」ばかり聞こえる。4代目の車は罵声を発して行きました。反原発右翼ではなさそう。街宣車が消えたと思うと目の前に黒いスーツの公安が3人いました。今日は我々には挨拶なし。

皆がそれぞれのことをやっていると、デモが近づいてくる気配。歩道を歩いてくる公安の数がすごいなあと思ったら、革マル派でした。全学連と書いた旗を先頭に120人ぐらい?かなり密集した隊列で、ヘルメットに、マスク代わりのタオルという、昔ながらのスタイル。先頭はテント前座り込みを無視していきましたが、後ろの方の参加者は座り込みに手を振ってくれる人も10人くらいはいました。日比谷公園方面から来てテント前を通り経産省前へ。

常時座っていた人数は6−7人でしたが、入れ替わり立ち替わり寄ってくれた人数はかなりのものです。20人を超すのでは。16時にはすっかり寒くなってしまい、片付けの後、時間のある人6人だけで事務所でコーヒーを入れて飲みました。今年初めて焼きりんごもしました。(H・Y)

脱原発志向が加速する   10月24日(月)

雲一つない秋晴れに月並みだが気分は爽快。Mさんと設営準備中の12時過ぎに警察官7名が訪れた。ワンボックスカーに閉じこもるには惜しい日なのは分かるが相変わらずのパラソル、イスを片付けての御託にはウンザリする。理由を聞くと曖昧なのはいつもと同じだ。初顔の年配の警官が「ノボリも畳んで」との厚かましさに、「なに言っているの」とピシャリと伝えると押し黙った。彼に封鎖されて通行人が見られない周辺案内看板を経産省に元に戻すよう伝えてと話す。

外務省屋上の2本の旗が西風になびく。穏やかな日和に今日の日照時間は10時間を超すのではなどと考える。いつものメンバー含め9人が座り込む。声をかけてきた男性は民進党と連合の関係を厳しくなじり、別の男性は「脱原発党」を小泉元首相が立ち上げたらいいと力説する。黙ってカンパしていく婦人もいる。

忘れる間もなく次々に大型地震が列島を揺り動かす。鹿児島、新潟と原発立地県から再稼働を危ぶむ県知事が誕生し、さらに台湾の原発全廃決定は日本に脱原発志向を確実に増大させていくのは間違いない。ならば近づく冬寒もいとわない!(I・M)

【小泉純一郎元首相:原発争点なら自民敗北】 転載 (F・S)
https://www.facebook.com/setsuo.fujiwara/posts/1144660575621428
小泉純一郎元首相が「原発争点なら自民敗北」と述べた。最大の原発争点は「福島3号爆発は、広島、長崎に次ぐ、第3の核爆弾。原発が原爆になった。米空母ロナルド・レーガンは、福島3号核爆発のプルームに入ったために、被ばくで7人もの死者がでた」である。末尾、キャンペーンをごらんください。

東京新聞、2016年10月22日 朝刊⇒ https://goo.gl/EWImGP
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016102202000132.html

「原発争点なら自民敗北」 新潟、鹿児島知事選で「うねり」

次期衆院選で小泉元首相にインタビュー
 小泉純一郎元首相は共同通信社の単独インタビューに退任後初めて応じた。次期衆院選で野党が統一候補を擁立して「原発ゼロ」を争点化すれば、自民党が敗北するとの見通しを表明。原発再稼働に慎重な候補が当選した新潟、鹿児島の県知事選に触れ「目に見えない、うねりが出てきた。衆院選に影響がある」と述べた。安倍晋三首相が目指す九条改憲は、民意不在を理由に「できない」と指摘した。インタビューは十九日、東京都内で行った。

小泉氏は二〇〇九年の政界引退後、約三年前から原発ゼロの即時実施を講演などで訴えている。一四年の東京都知事選で、立候補した細川護熙元首相と組んで原発政策転換を掲げたが、敗北した。
インタビューでは、安倍政権が脱原発に転ずることはないとした上で「民意を無視する政党が、政権を持続できるわけがない」と非難した。民進党にも「最大の争点が原発だと分かっていない。野党がだらしないから与党は楽だ」と苦言を呈した。

野党が原発政策でまとまった場合「自民党から『実は反対』という議員が出て、ごたごたする」と予測。「ポスト安倍」とされる岸田文雄外相や石破茂前地方創生担当相も影響され得るとした。
福島第一原発事故を受けた廃炉や賠償で東電への国費投入が膨らむ懸念を説明し「原発推進論者の『安全、コストが安い、クリーン』とのスローガンは全部うそだ」とした。高速増殖炉もんじゅを含め、核燃料サイクル政策全体を取りやめるべきだとした。使用済み核燃料の再処理を日本に認める日米原子力協定を一八年に更新する必要はないと主張。「米国は日本が方針を決めたら、いやと言えない」と語った。

改憲問題では「基本は九条改正だが、国民に変える雰囲気がまだない」と分析。九条以外の改憲は意味がないとした。
ロシアとの北方領土交渉は、北方四島の日本への帰属をロシアが認めないため、打開は難しいとの考えを示した。

「原発ゼロ」首相に迫る 先月の接触時
 小泉元首相は、インタビューで、九月に安倍首相に対し「何で原発ゼロにしないのか。原発ゼロの方が安上がりだ。こんな簡単なのに、なぜ分からないのか」と詰め寄ったと明らかにした。首相の反応については「苦笑して頭を下げて何も言わなかった」と説明した。

両者の接触は九月十五日に開かれた故加藤紘一元官房長官の葬儀終了後、迎えの車を待っていた際。小泉氏は黙ったままの安倍首相に「経済産業省や原発推進論者が言っているのは、全てうそだ。だまされるなよ」とも伝えた。安倍首相は返答せずに公用車に乗り込み、その場を後にした。
安倍首相は小泉政権時代に自民党幹事長や官房長官に抜てきされ、二〇〇六年に後継首相として第一次安倍政権を発足させた経緯がある。

小泉元首相インタビュー詳報 原発は金食い虫だ 推進論者の「安全」うそ

【原発と政治】
 -新潟、鹿児島両県知事選で、原発再稼働に慎重な候補が勝利した。

「目に見えない、うねりが出てきた。原発に対する不安、懸念がいかに強いかを表している。衆院選に影響がある。野党が候補を一本化し、原発ゼロを争点にしたら、自民党が勝つか分からない。野党が勝つのではないか。小選挙区で候補者調整をすれば、自民党にとって脅威だ。今までは争点隠しされた。これからは影響がある」
「(民進党は)最大の争点が原発だと分かっていない。野党がだらしないから与党は楽だ。野党が原発ゼロを言い出したら、原発再稼働について、自民党から『実は反対』という議員が出て、ごたごたする」

-衆院選にどう関わるのか。
「引退してから衆院選応援には行っていない。息子(小泉進次郎衆院議員)の応援にも一度も行っていないが、原発ゼロは言い続ける」

-今、現職首相なら原発ゼロで信を問うか。
 「当たり前だ。野党は真っ青になる。首相が言えば、反対できない」

-郵政民営化と比べるとどうか。
「簡単だ。郵政はもっと厳しかった。自民党も反対、全政党が反対だった。非常識と言われながら本当によく勝った。野党は原発ゼロに反対していない。自民党は民意を無視している。民意を無視する政党が、政権を持続できるわけがない」

-九月の故加藤紘一元官房長官の葬儀時、安倍晋三首相と会話した。
 「車を待っている時、『何で原発ゼロにしないのか』と言った。首相は苦笑して頭を下げながら、何にも言わなかった。聞いているだけだった」
「昨年、首相には『原発ゼロにすれば、他の政策はもっとやりやすくなるよ』と伝えたが、分かってもらえていない」

-首相は、原発ゼロに踏み切れないか
「ここまで(再稼働に)踏み込み、輸出までしている。変えたら逆に『ぶれた』と批判される」

-「ポスト安倍」はどうすべきか。
 「野党が原発ゼロを争点にしたら、自民党は有権者の動向に敏感な政党だから、候補者の岸田文雄外相や石破茂前地方創生担当相は(どう対応するか)分からない。自民党総裁選にも大きく影響してくる」

-原発ゼロの国民運動に手応えがあるのか。
「感じている。国民はいずれ分かってくれると思い、講演を続けてきた。判断に間違いはない」

【原発政策】
 -即、原発ゼロか
「もちろん。(東京電力福島第一原発事故から)五年。稼働中の原発は、ほとんどゼロだ。自然エネルギーで賄える。核燃料廃棄物は有害性が消えないのに、処分場がない。新規制基準は米国より甘い。避難計画もテロ対策も弱い。原発を攻められたら日本はおしまい。日本に向けた核爆弾を持っているようなものだ」
「東京電力が支払えず、政府が(いったん肩代わりする形で)支援する賠償額は五兆円で足りず、九兆円に引き上げられた。最近また追加支援を求めている。原発は金食い虫だ。原発推進論者の『安全、コストが安い、クリーン』とのスローガンは全部うそだ」

-首相在任中の原発政策を反省しているか。
「専門家や電力会社の言うことを信じていた。引退し勉強して、うそと分かった。当時、分かっていれば、とっくにゼロにしていた。論語の『過ちては改むるにはばかることなかれ』だ」

-高速増殖炉もんじゅの評価は。
「三十年間で税金一兆円も費やした。夢の原子炉が、幻の原子炉だ。(核燃料サイクル政策)全てが駄目だ。必要ない」

-使用済み燃料の再処理を認めた日米原子力協定のため原発政策をやめられないとの声もある。
「うそだ。米国は日本が方針を決めたら、いやと言えない。(二〇一八年が期限の協定を)更新する必要はない」

【改憲】
 -首相は改憲を実現できると思うか。
 「できない。基本は九条改正だが、国民に変える雰囲気がまだない。日本は、とっくに解釈改憲をしている。九条以外を変えるのは意味がない」

【北方領土】
 -北方領土問題は解決できると考えるか。
「難しい。ロシアが北方四島の日本帰属を認め、二島を返還するならいいが、しないだろう」

【生前退位】
 -天皇陛下の生前退位を巡る見解は。
「天皇陛下は忙しすぎる。首相在任時も、公務を減らすよう宮内庁長官に何度か言った」

【元米兵支援】
-東日本大震災で救援活動をした元米兵の支援に取り組む理由は。

「『トモダチ作戦』に参加した元兵士が病気だと聞き、今年五月に十人と米カリフォルニア州サンディエゴで会った。元兵士は原子力空母を東北沖に停泊させて活動していた。一、二年たち鼻血が止まらず内臓に腫瘍ができた。空母は海水を真水に変えてシャワーや料理に使う。外部と内部の両方の被ばくだ。妊娠していた女性は障害児を産み、(その子は)しばらくして亡くなった。みんな日常生活が送れずに除隊せざるを得なくなり(医療保険がないため)高額の医療費を取られている」
「国防総省は米議会に『被ばくによる結果と断定できない』と述べ、日本外務省も『訴訟中のため日本政府としては何もできない』と言った。口だけの感謝では済まない。治療に役立つ額を渡す必要があると思い、基金を設立した」

-いくら集まったか。
 「七千万円を超えた。来年三月までに一億円を集め、見舞金として渡したい。今年十一月十六日に会費一万円で全額を寄付する講演会を東京で開く」

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●10月28日(金)午後5時から経産省前抗議行動。テントひろば主催

再稼働反対官邸前抗議 18時30分~20時 首都圏反原連

10月29日(土)シンポジウム 放射線被ばくに備えよう

―東京電力福島第一原子力発電所の事故から学ぼうー
日時:1:00~5:00

会場:星陵会館(東京メトロ永田町駅 徒歩3分 

参加費:500円

講演;井出寿一(元福島県川内村総務課長)他にパネルディスカッション等

主催: 公益社団法人 福島原発行動隊