テント日誌2月21日

経産省前テントひろば1807日後

老紳士に「ご苦労さま」と声を掛けていただいた 2月15日(土)

確か二月というのは冬ではなかったか。例年なら寒風に震えていたはずなのに寒くない。太陽は雲を通してぼんやりと輪郭が見えるだけだというのにすごしやすい。寒くないのは有難いことだが何だか不安も感じる。

「2万5千年の荒野」という作品がゴルゴ13シリーズの中に収録されている。これは1984年に描かれた米国の原発事故を扱ったものでちょうどスリーマイルとチェルノブイリの間になる。政治的思惑や商業主義を優先するあまりヒューマンエラーによって事故が起きるという内容だ。そして感動を覚えるヒューマンドラマでもある。個人的には原発を扱った古典作品として高く評価している。コンビニで税抜き333円で発売中、お薦めです。

などと風景をスケッチしながらフィクションの力について考えていると「ご苦労様」と通りすがりの老紳士が声をかけてくれた。(O・O)

福島から来られた方によっていただいた 2月17日(月)

午前中は曇っていてうすら寒かったが午後1時前に太陽が出てからは暖かな日差しが出た。しかしその後雲が覆って太陽が隠れると北風が吹いていたので肌寒く感じられた。気温は17度もあるが暖かさに慣れた為か寒く感じられた。

今日の座り込み者は軽く10名を超えた。色々な人が座り込んでくれたからである。関西生コン労働組合に対する事実無根の記事を書いた週刊実話を訴えたビラまきと裁判の傍聴に参加する為に来られた人たち、友人と待ち合わせした人など。その中に福島から来られた人があった。数年前に非正規労働者としてこちらに出てきた、今は官庁で廃棄物処理の仕事をしている、今日、たまたまここを通ったら原発反対をやっているので福島の人間として素通り出来なかった、とのこと。ニュースを渡して再会を約束して別れた。

もう一人。京都のお菓子を相棒のSさんに無造作に渡して足早に去っていった人があった。話すことさえできなくて残念だったが、何回かここを通られていて今日お土産を持ってきてくれたのでしょう。もしかしたらこの人も福

島出身の人なのかも知れません。今日は先週に続き、官邸前での安倍政治にもの申す会の、桜を見る会糾弾集会の日である。今日は私が会議かあって持っていけないのでヨーカンさんがトラメガを受け取りに来て、5時まで座り込んでくれました。(保)

1960年代のことって話題になっている 2月18日(水)

経産省前にて椅子などのセットが終わると間もなく、午後の院内集会に参加するというIさんが座り込みに参加される。寒さ和らぐなかを右翼団体街宣車がボリューム一杯にして通り過ぎた。

昼休みに立ち寄った元中大生の友人が三上さんからメールで送信された書評文「学生たちの牧歌 1967~1968」(中村桂子著、幻戯書房より2019年9月刊)を見せてくれる。いま、小説以外にも昨年末に発刊された評論集「追想にあらず 1969年からのメッセージ」(三浦俊一 編集、講談社エディトリアル)など、半世紀以上まえの書籍が話題になっている。

昼食から戻ると、後半当番のKさんが「風を引いた」といってマスク姿で現れ、「新型肺炎」を話題に座を盛り上げる。そこに通りがかった若者三人組の一人がカンパをして、何事もなかったかのように通り過ぎていった。ありがとう。(O・E)

トリチウム汚染水を海に流すな 2月19日(水)

当番のバッターチェンジ。保っちゃんに変わって山本さん。山本さんは木曜日の当番だけど、明日は大間原発建設差し止め訴訟・函館があって、その世話係のため、当番ができなくて、今日と変わった次第。セッティグして間もく、男性が坐って、山本さんと親しそうに話し込んでいた。この近所に勤めている人で、山本さんの昔からの知り合いだそうだ。沖縄出身者で、辺野古新基地建設反対への政府・防衛省のひどい仕打ちを怒っていたそうだ。

通りすがりの若いサラリーマンの人がカンパをしてくださる。

Iさんが規制委員会抗議のあと、久しくOさんに会ってないからと寄られ、当番のOさんと話し込んで行かれた。同じく、規制委員会抗議をしてのち来られた倉田さんは経産省への抗議演説。トリチウム汚染水を処理水といって海に流すと言うが、トリチウムは人体のたんぱく質等を破壊すること、壊変してヘリウムになりDNAも壊す、そんなことは構造生物学の初歩なのに、どうして経産省の役人はわからないのか、いやわかって言っているんだ、なんということかと倉田さんは本当に怒っていた。

勝爺がきて、みんなに「マスクをしろ」と指示。侮ってはいけないと。「来週のコロンウイルス感染状況によっては、俺は休む」と言われる。あと、安倍の国会答弁は。嘘をついていることは恐ろしいけど、そういう人が首相だということがもっと恐ろしいという話になる。(T・I)

大間裁判の傍聴は大勢で良かった 2月20日(木)

今日は大間原発裁判のためメンバーが交代し、セッティングの仕方がいつもと違うので戸惑ったけれど、何とか12時には完了した。椅子の配置、幟旗のつけ方などその日によってやり方が違うのが面白い。

Sさんの温度計では15度だったけど、曇っていたのでうすら寒かった。準備が終わって座っていたら都庁前でチラシまきをして来たKさんがいつもの美味しい瓦煎餅をたくさん持って現れた。今日はめったに作らないと言う味噌入りのものもあり一段と美味しかった。

少しして時々寄って下さるタクシーの運転手さんが来てカンパをして下さり、ヨーカンさん・Kさんとしばらく政治のことや色々話し込んで帰った。私はちょっと座り込みを抜けて一人でも多い方が良いかと大間裁判の傍聴券抽選にならんだが、残念ながら抽選にならなかった。後で聞いたら遅く来た人が沢山いて傍聴席はいっぱいだったそうで良かった。

地裁から戻って座っていたら通りがかりの女性がカンパしてくれた。Sさんがすかさずチラシをお渡しした。テントはカンパで成り立っているのでとてもありがたい。2時半ごろ裁判が終わって傍聴した人たちが何人も寄って下さり裁判の様子など話してくれた。

2時半過ぎ私も報告会に行くため議員会館に向かった。報告会で以前テントに来て下さった方にお会いしたら、この頃行けないけれど、テント日誌を楽しみに読んでいると言って下さり嬉しかった。報告会には80人位の人が参加した。(I.K)

玉中さん、大竹さんの訃報、やるせない気持ち 2月21日(金)

朝、事務所に着くとYさんが扉の前で待っていた。そう言えば、さっき遅れますと言うとLINEが入っていたのに、何でこんなに早いのだろう?と思い出し聞いてみると、朝一で玉中さんが入院されている豊島病院にお見舞いに行ったら、昨日昼にご逝去されたことを病院の看護婦さんから知らされたとのこと。そのため、病院からすぐにここに来たので早く着いたとのこと。ここ何日かで、大竹さんや玉中さん等身近な方のご不幸が続く。去年の渕上さんや正清さん、ここにきて大竹さんや玉中さんの訃報に触れ、やるせない気持ちで一杯だ。しかし、僕らは彼ら彼女らの遺志を受け継ぎ、原発がなくなるまで諦めずに頑張る。

日中は2月とは思えない、気温で穏やかな陽気であった。座り込むにはうってつけであった。福島からはKさんなど久しぶりにやってきて暫く座り込んだ。座っていての話題は新コロナウイルスによる新型肺炎の話に集中した。3月20日のさようなら原発の大集会の、実施が実行委員会でも話題に上がったそうで、次回の実行委員会で確定するとのことであった。

3時半ごろから文科省前には学生がたくさん集まり始めた。今日は文科省抗議を始めてから200回目の抗議行動だそうだ。朝鮮大学生、朝鮮高校生全員が参加すると1000名を超えるという。確かに文科省の建物を囲む3辺に学生たちが集まり、3か所で一斉に抗議が始まる。いつもの抗議の数倍の量である。テントからも沢山の参加者があった。今日はテレビ東京のカメラスタッフも入り、東京新聞の望月衣塑子記者をはじめ新聞各社の取材もあった。日本政府は朝鮮学校への無償化を即時適用せよ!! 朝鮮幼稚園への無償化を即時的よせよ!! との声が霞ヶ関の官庁街に鳴り響いた。(S・S)

小児甲状せんがんは「過剰診断」でも「過剰治療」でもない 2月21日(金)

4時前に到着した福島からのKさんがトラメガを使って経産省にアピール。2月14日の福島地裁「子供脱被ばく裁判」を傍聴して、鈴木眞一(福島医大)医師が小児甲状せんがんの180例の手術について「過剰診断」でも「過剰治療」でもないことを主張したと報告。

5時からの経産省抗議行動でもTさんからこのことの詳しい報告があった。一方、元科学技術庁で沖縄在住のNさんが経産省などの政策の可笑しさを、カメラマンNさんが朝鮮学校差別の歴史認識問題を、たんぽぽ舎のNさんが女川再稼働阻止を、Aさんが安倍官邸の嘘を、多くの方の経産省原発推進政策批判とともに、アピール・コールした。原発も安倍政権も早く終わらせたい。                       (K・M)

子ども脱被ばく裁判第25回期日報告と第26回期日のご案内 子ども脱被ばく裁判をご支援くださるみなさま、 2020年2月14日、子ども脱被ばく裁判第25回口頭弁論が開かれました。福島地裁前集会が始まる1時間以上前から、Johnny & friendsのおふたりがウエルカム演奏で参加者たちを和ませてくださいました。ありがとうございます。配付資料120部はほぼ無くなりました。それほどの参加者が全国各地から集まってくださったことも深く感謝申し上げます。

地裁前アピールは生業裁判の現状報告や原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)が間もなく予定している「福島はオリンピックどこでねぇ」アクションのアピール、またジャーナリストの立場から発言がありました。傍聴券を求める列は今まで最も長くなったと思われます。傍聴券を入手できなかった方のために、多くのみなさんが自発的に譲ってくださいました。傍聴できなかった支援者のみなさんは、福島駅前でのチラシ配布とアッピールに1時間、地裁と市役所周辺で横断幕を持ち、道行く人々に、現在鈴木眞一氏の証人尋問が行われていることをアピールしてデモ行進すること1時間と、法廷への連帯行動をとってくださいました。心より感謝申し上げます。

法廷でのやりとりについては、下記の井戸弁護士の報告とIWJによる報告集会の録画をご覧ください。弁護団が詳細な報告、傍聴者からの質問や意見などが録画されています。

https://iwj.co.jp/wj/open/archives/467621?fbclid=IwAR2A2hL_UPSOr1itC4-bzYmWPImLUFiZFjsGrd0LTYq8GYGv4F9gzKQAEKg

当日、裁判所に256筆の署名が提出され、総数は80,464筆となりました。ありがとうございます。最終弁論が最後の提出となります。あと4ヶ月ほどのご協力を心よりお願い致します。   3月4日、第26回期日を迎え、いよいよ山下俊一氏の証人尋問が行われます。東京電力福島第一原子力発電所事故後、福島県内をくまなく回り、放射能被ばくは心配無用と説いた人物です。このことにより、この国の歴史上かつてない核災害が起きたにもかかわらず、子ども達は無用な被ばくを強いられました。弁護団は国の責任を最後の口頭弁論で追及します。そして、夏頃の最終弁論を経て、2020年末または年明けに判決が出ます。  証人尋問に備えて、私たちは全国に緊急カンパをお願いさせていただきましたが、目標額を遥かに上回ることができました。改めて責任の重大さを感じつつ、緊急カンパの終了をお伝えいたします。寄せられましたご厚意は、大切に用いさせていただきます。

◆子ども脱被ばく裁判第26回期日のご案内

◆ 日時:2020年3月4日(水)12:00〜19:00 裁判:福島地方裁判所 〒960-8512   福島市花園町5-38 ℡024-534-2156 報告会:福島市市民会館第2ホール 〒960-8021福島市霞町1番52号  ℡024-535-0111 日程: 12:00 福島地裁前集合・アピール 12:30 傍聴券抽選開始 13:30 開廷 証人尋問 山下俊一氏 17:00 閉廷 17:30 記者会見 18:00 報告集会 19:00 終了

◆第25回口頭弁論期日報告◆  弁護団長 井戸 謙一

2020年2月14日、第25回口頭弁論期日では、注目の鈴木眞一氏証人尋問が行われました。原告側60分、被告側60分の持ち時間制で行われ、限られた時間で有効な回答を引き出すことが求められました。

私たちは、次の4つの目標を立てました。①鈴木氏が甲状腺摘出術をした約180例のケースは、いずれも手術が必要だったケースであり、過剰診断、過剰治療ではないこと、したがって、今後、福島県民健康調査を縮小すべきではないという鈴木氏の意見をはっきりと述べてもらうこと、②福島県民健康調査で多数の甲状腺がん患者が見つかったのはスクリーニング効果であり、福島県で小児甲状腺がんが多発しているものではないという鈴木氏の主張が不合理であることを裁判所に認識させること、③経過観察に回した子供たちの予後を把握せず、福島の子ども達から発生した甲状腺がんの総数を明らかにしない点に、福島県民健康調査の闇があることを明らかにすること、④被ばくと甲状腺がんの因果関係を否定する鈴木氏の判断に合理性がないことを明らかにすること、以上です。

鈴木氏は、①について、自分が執刀したすべてのケースにおいて、手術が必要だったこと、福島県民健康調査は今の「サイズ」で継続すべきことを明言しました。②については、「福島で多発していないとすれば、摘出術が必要な子供が全国で1万2000人以上存在する計算になるがその子供たちを救わなくてよいのか」という質問に対し、回答を言い淀んでいました。鈴木氏が、本音では、手術を要する子供が全国にそんなにいるとは思っていない、逆に言えば、福島で多発していると思っていることを裁判所に感じ取っていただけたのではないかと思います。③では、鈴木氏がいわき市や会津若松市の病院でも甲状腺の摘出術をしていること、その症例は福島県民健康調査の件数に入っていないこと等が明らかになりました。福島県民健康調査検討委員会は、甲状腺がんの悪性若しくは悪性疑いの数を237人と報告していますが、それ以外に甲状腺がんにり患した子どもがどれだけの人数隠されているのか、闇がいよいよ深くなったと思います。④については、鈴木氏はそもそも複数の考え方が示されている問題について、そのうちの一つの考え方に固執しているにすぎないこと、そもそも悪性若しくは悪性疑いの総数が明らかにされていないのですから、被ばくとの因果関係について適切な判断ができるはずがないこと、それらのことを浮き彫りにして終わりました。  60分では時間が全く足らなかったというのが率直な感想です。しかし、制約がある中での一定の成果も獲得できたと思います。次回の山下俊一氏の尋問は90分間です。今回の経験を踏まえて、次回の戦略を立てたいと思います。引き続き、ご支援いただきますよう、よろしくお願いいたします。

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JKS47 月例祈祷会

日時:2020年2月26日(水)午後3時より

会場:経産省前テントひろば

     予定:1500~ 芸能の刻

      1530~ 「月例祈祷会」 厳修  1630  終了

                              JKS47事務局  合 掌

 

2月28日(金) 経産省前抗議集会 17時~

官邸前向後講堂は18時30分~【反原連】

3月7日(土)二つの抗議集会(この週は土曜行動)

  • 東海第二原発 再稼働工事を止めよ! 「日本原電本店抗議」

15時30分~日本原電本店前(銀座線末広駅下車)

  • 第78回東電本店合同抗議 13時30分~14時

東電本店前(3月4日(水)の抗議行動は休みです)