テント日誌3/17日(日)経産省前テントひろば554日目~朝から招かれざる客が暴力行為~ 「原発事故報告書」の真実とウソ 紹介~

春の訪れが感じられる朝、昨日届いた乙武洋匡さんの新刊「自分を愛する力」を手にテントへ向かった。通常日曜日の午前中は訪れる人も少なくゆっくり座って読書を楽しめると思ったのに、10時半ごろ突如腕に神鷲皇国会の腕章をつけた狼藉者数人に襲われる。彼らの怒鳴り声を聞き、椅子を片付ける間もなくあわててテントに逃げ込んだ。テントの男性2人が一生懸命制止したのを押しのけて3人ほどがテントの中に入り込んできて「お前ら不法占拠だろう。認めて謝れ!そしたら許してやる」「俺らは東京の連中のように甘くないんだぞ!大阪のテントを潰したのは俺たちだから」など関西弁でまくし立てテーブルの上のものなどを叩き落すなどしてタブレットで撮影し始めた。一人の男がSさんの腕をねじり上げ腹部を殴るなどの暴行を加え、私にはマスクを取れと言い、とらなかったら顔から剥ぎ取り、かぶっていた帽子も叩き落とした。写真を撮られているのが判ったから出来るだけ下を向いていたので彼らの人相はよく覚えていない。

つい先日取り付けられた公示書にはテントの使用を許した。とあるのでそれを読むように伝えたが、彼らには通じなかったようだ。少しして「ご飯を食べてまた大勢引き連れて来る」と脅して去っていった。皆に連絡して、間もなくHさん、弁護士さんなどが駆けつけてくれ一安心!昼近くにこの騒動は知らず、テントに公示書が来た新聞報道などを見て心配した郡山のKさんと友達その他の人たちが寄ってくださいました。新宿から自転車で来た方、毎回官邸前行動に参加されているそうです。参加人数が減ってきたと報道されているが、この運動は粘り強くやらなければいけない。自分はたとえ一人になっても続けていくと力強い言葉を残して行かれました。3時過ぎには応援の人数も増えたし、もう一度彼らと会いたくなかったので帰宅の途につきました。(I.K)

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午前の招かれざる客の暴力行為を知って屈強な(?)男性たちがテントひろばに集まって警備に入ったが、いつもの大声を張り上げる一人が来ただけで大過なく、夕刻には緊急警備体制が解かれた。夜は第2テントでテント上映会が開催され、若い人たちがDVDを観て10時過ぎまで歓談していた。隣「CINEMA DE TENT(しねまでてんと)」と聞いて、私には「死ぬまでテント」と聞こえた。いくら裁判所から使用許可が出たと言っても「死ぬまで…」はいやだ、早く総ての原発を廃炉にさせたい。生温かい夜テントで仮眠したあと早朝に塩谷喜雄著『「原発事故報告書」の真実とウソ』(文春新書750円)に惹きつけられた。たんぽぽ舎で購入し17日の東京新聞で山口二郎氏が紹介している本はお勧めだ。4つの事故調査報告書が互いに連携なくバラバラに「並走」して出された報告書を精査してランク付けした。責任逃れに終始する東電事故調を黒星1ツと断罪し、一方地震でIC配管が壊されたのではないかと突き付ける国会事故調を高く評価しながらも、官邸の対応を徹底批判して東電を擁護する姿勢を不可解だと指摘している。

地震について東電事故調がわずか半ページしか言及していないが、「地震問題にこそ事故の真相を解くカギが隠れている?」のだ。また、4つの事故調が調べなかった原発のリスクも指摘している。「この小さな列島に、世界で起きるM4以上の地震の4割が集中する。とてつもない地震列島の海岸線に54基の原発」、「長い配管網の老朽化と震災による破断というリスクが心配されていた」、「事故が独立か連鎖か?…集中立地に伴う連鎖事故のリスクを原子力規制委員会は厳密に評価し直すべきである」、「日本の原発が10年に1度は大事故を起こす」、と。「福島第一原発事故は、まだ収束も冷温停止もしていない。」(あとがき)で終わる。(K.M)