テント日誌4月16日…テント訪れた人のメッセージ/ 寄せられた手紙から/川内原発の再稼働審査を糾弾/高浜原発運転差止仮処分判

経産省前テントひろば1214日商業用原発停止578日

テント訪れた人のメッセージ

横浜の男の方が以下の手紙をテントに届けに来てくれました。以下紹介します。私がテントの存在を知ったのは2年ほど前だったと思います。
金曜日の国会前抗議に行くようになって霞ヶ関駅で見かけましたが、立ち寄ることはありませんでした。
しかし昨年明治大学での集会に行き、そして雑誌NO、NUKESで記事を読ん
でその生い立ちや事情を知るようになりました。
知れば知るほどテントの存在の大きさに驚いています。
官庁街の中心地に3年以上も陣取って抗議を続けるその意志の固さに敬意を表します。

金曜日の抗議行動に月1回程度参加するようになりましたが、その帰りに何度かテントにも立ち寄りました。
特に知り合いがある訳でもなく、ただ看板や集まっている人たちをながめているだけですが、そうすると声をかけてくれる人もいて気分よく帰ることができました。今回の裁判の判決は残念でしたが、まだ闘い続けるという皆さんを応援したいと思います。何より今回の判決で不服なのは立ち退きのみならず多額の損害金を請求していることです。

経産省にとっては2000万円などはした金に過ぎないと思いますが、
普通の市民が負担するとしたらどれだけ大変か彼らにはわからないでしょう。
今起こっている各地での原発再稼動をめぐる裁判でも電力会社は勝訴した場合、
遅延分にあわせた損害金を請求すると脅しています。
これが日本を代表する大企業、電力会社のやる事かと憤りでいっぱいです。
当事者の皆さんに対してできることといえば、わずかな金額の寄付と活動へのさんかぐらいですが、お礼を言いたくて手紙にした次第です。

手紙ですと言って渡して帰ったのですが、残念ながら住所もお名前書いてありませんでした。現物はテントに置いておきます。(I・K)

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 寄せられた手紙からいつもテント情報を拝読しています。

 本日参議院101号室に於ける浜岡裁判報告会で河合弁護士が樋口裁判官を貶める発言『田中規制委員長発言は間違いである』旨を参加者に対して説明しました。

 私は報告会後にテントに立ち寄りテントの皆様に田中委員長が関電からの説明のみで申請書類をチェックせずに所謂耳学問?情報での発言であることをお伝えしたところビックリしていました。

 別段の寄り合いから先程戻りましたら以下のメールが届いていましたのでお知らせします。

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高浜原発運転差止仮処分判決に対する

規制委員長の事実誤認批判について。
FoE Japanの満田です。
元原子力安全委員会事務局参与で、原子力市民委員会のメンバーの滝谷紘一さんから、このように貴重なメッセージをいただきました。
この件は、さっそく安倍首相が国会で田中俊一委員長の「判決は事実誤認」という言葉を利用するなど、政治利用が進んでいます。ぜひ広く拡散していただければと存じます。また、マスコミ関係者に、この件をきちんと取材し、報道するように呼びかけてください。

高浜原発運転差止仮処分判決について、15日の原子力規制委員会の定例記者会見において、田中俊一規制委員長は「この裁判の判決文を読む限りにおいては、事実誤認、誤ったことがいっぱい書いてあります」と述べ、その具体例の一つとして「耐震重要度分類で給水設備はBだと書いてありますけれども、これはSクラスです。」と述べました。この発言について事実関係を調べたところ、判決要旨にある使用済み核燃料プールの「給水設備」は判決本文中での「冷却設備」を指しており、これはBクラスで正しいことがわかりました。従って事実誤認ではありません。

以下は、調べた内容です。
田中発言での「給水設備」は、判決文の理由の要旨「4.使用済み核燃料」の文末
にある「使用済み核燃料プールの給水設備の耐震性もBクラスである。」に関するこ
とです。

4月15日の規制委員長記者会見録がHPに掲載されましたので、関連部分2箇所をコピペしますと、
○田中委員長 私も細かいことを全部調べているわけではありませんが、耐震重要度分類で給水設備はBだと書いてありますけれども、これはSクラスです。
〇田中委員長 (略)プールの水がなくなるというのは非常に重要なことですから、そうならないようにということで、プール自体も、プールに給水するところも、あるいはプールの水を監視する水位計等も、みんな耐震上はSクラスにしています。

従来の耐震設計審査指針及び新規制基準規則の第4条(地震による損傷の防止)では、
①「使用済み燃料を貯蔵するための設備」(←上記のプール)はSクラス
②「使用済み燃料を冷却するための施設」はBクラス

なお、冷却水供給の水源である燃料取替用水タンクはSクラスですが、判決文要旨での「給水設備」は、本文では「冷却設備」として記述されているので②に該当し、Bクラスは正しい。従って、田中委員長の発言にある「給水設備はSクラス」というのは、事実誤認です。
また、田中発言の「プールに給水するところ」が燃料取替用水タンクを指すのであれば、それはSクラスで正しい。(このタンクはECCSの水源にもなっているので、Sクラスです。)
Sクラスの燃料取替用水タンクと使用済み燃料プールがBクラスの冷却設備でつながっていることになります。

田中委員長の発言は、判決本文をよく読まずに給水設備を燃料取替用水タンクに矮小化した「すり替え批判」です。「地震が設計基準動を超えるものであればもちろん、超えるものでなくても使用済燃料プールの冷却設備が損壊する具体的可能性がある」との判決文は妥当です

滝谷紘一(原子力市民委員会メンバー)

 横浜市K・K)

お知らせ(再稼働阻止全国ネッとワークから)
川内原発の再稼働審査を糾弾する!
原子力規制委員会院内ヒアリング
~福井地裁が指摘「新規制基準は合理性を欠く」~

日時:2015年4月21日(火)13時~17時
場所:参議院議員会館講堂(1階):東京メトロ 国会議事堂駅、永田町駅、溜池山王駅から徒歩
追及:山崎久隆さん(たんぽぽ舎)、広瀬隆さん、後藤政志さん
内容:
九電工事計画資料から川内原発審査を問う
「耐震偽装」の原発は情報も隠ぺい
基準地震動でさえECCSが破壊される恐れ
蒸気発生器から冷却材喪失の危険性
テロと航空機事故への対策について
4.14福井地裁決定を受けて川内原発の審査を問う
資料代:500円

福島第一原発(イチエフ)の放射能汚染水対策も廃炉への道も見えず、コントロールもブロックもできていない中で、原子力規制委員会の再稼働審査邁進は許せません。まして、「トイレなきマンション」を放置したままで、イチエフ事故を踏まえない既存原発再稼働のための「新規制基準」で、地震対策も火山噴火対策もプラント評価も全く不十分なままで、また避難対策も住民理解も得られないままで、審査合格・再稼働などあり得ません。
しかしながら、原子力規制委員会の川内原発の審査は当初予定より大幅に延びたとは言え、今や1号機の工事計画を認可し、保安規定や2号機の補正書も提出目前で、おまけに3月30日には1号機の使用前検査に着手しています。
原子力規制委員会は、昨年設置変更許可で8千ページもの再補正申請書が出たあと検討チームの会合を一度も開かずに規制委定例会議で審査書案を決定し、パブコメ意見募集で1万7千件もの意見が寄せられたにも拘わらず何ら検討チームの検討無しに9月10日の定例会議で審査書を決定しました。
さらに、その後の工事計画と保安規定については、昨年12月と本年2月の院内ヒアリングで、工事計画審査が難航していること、九電提出資料が黒枠白抜きマスキングだらけて誰にも資料と審査の適否が判断できないこと、工事認可前に先行工事を実施していること、設置変更許可について違法審査と指摘され異議申立を受けている原子力規制委員会は原子力安全・保安院と変わらないあるいは悪化していること、などを明らかにしました。
既に川内原発再稼働審査が終わったかのように報道されている中で、半年かかった工事計画審査の実態を明らかにし、4.14福井地裁「決定」を規制委に突きつけ、川内原発の再稼働審査NOを訴えます。
多くの方々の参加を呼びかけます。また、多くのメディアの取材・報道をお願いします。
再稼働阻止全国ネットワーク
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/inquiry   メール info@saikadososhinet.sakura.ne.jp
TEL 070-6650-5549           FAX 03-3238-0797(再稼働阻止全国ネットワーク宛と明記)
(東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル5F たんぽぽ舎気付け)