経産省前テントひろば954日目 商業用原発停止218日
テント日誌への投稿から…
最近出版された角川の新書判 城南信用金庫理事長の吉原毅著「原発ゼロでも日本経 済は再生する」を読みました。この本を読む限り、その本気度が良く解ります。 かつてチェルノブイリ原発過酷事故後、「脱原発法制定署名」運動がありました。当時「ビックカメラ」も「脱原発なんだって」と云う噂が流れた。事の真相は解らなったけれど、私は実業の世界からも「脱原発」を志向する人々がいる、ただそれだけで 勇気付けられた、学生時代からこうゆう事は色々ある。デモ帰りの私たちにラーメン屋のおやじがサービスしてくれたり、 飲み屋のママが学生ガンバレと一杯おごってくれたり、そんなささやかな事に感激したりして、世間っていいなと思たりした。
城南信用金庫の脱原発を当初私は金融の世界の中で「原発は経済合理主義に照らして も利に合わない」から原発再稼働に反対してるもの、再生エネルギーの転換こそ新たな市場の開拓を志向しているものとの認識だった。この範囲の反・脱原発であっても 歓迎したいと思っていた。だがそんな薄ペラなものではなかった。
この本の過半は単なる「脱原発読本」ではない。多くのページは信用金庫=協同組合<協同思想>をポジティブに展開し、事業として東日本の被災地に赴き、福島に赴き、 協同思想の原点に立ち返り脱原発の確固たる一塁を築きあげようとする意志がある事は読みとけます。 曰く、株式会社信用銀行に成り下がっていいのかと。
4大学共闘・テントの運動に於いても尊敬すべき優秀な地域生協出身者はおります。 運動へのカンパ等の貢献や生協組合への影響の行使はすばらいしものがあります。し かし失礼ながら協同思想の原点への立ち返り、とういう点はいかがなものでしょうか。
今の所外部の者の無い物ねだりでしょう。しかし勿体ない事は事実です。
さて、細川―小泉 都知事選の総括ではたんぽぽ舎で行われた海渡さん、河合両弁護士の総括討論会に参加した。内容は雑誌「世界」とほほ同じだった。参加者の発言の中で宇都宮さんを支持していた方から「細川―小泉を支持するなんて転向だ」という発言もあった。私はいたたまれずに発言した。「原発立地地域ではこの45年間、推進(保守)対反対(革新)の対立構造は牢固なものになり、3・11を経過しても多くの地域住民は無関心なものになっている。このコンクリート化している状況の中、新たに参戦した保守の動きに注目しない総括はありえない。転向というレッテル貼りは、永年反対運動を現地で行っている人々を含めた運動への冒涜だ」と述べた。
私は「反・脱原発運動は左翼の専売特許ではない」と思っています。3・11以降今日まで反・脱原発運動は広く国民運動まで広がっている。かかる時、細川―小泉という保守の登場とその意味する所を直感的にも、まっとうに評価できるのはBUND系の人々しかいないのではないかと思います。(反乱のダイナミズムを企革する又は追体験できると云う意味で。)左翼はこうした広範な人々の雑多な動き、カオス的動きにこそ全力で ぶつかり、支援し、その向こうにはじめて自らの思想を豊富化出来るのではないでしょうか。これは釈迦に説法ですかね…(米山創)
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