テント日誌4月25日…「東京は朝から準備ができています」(?)の謎は

経産省前テントひろば958日目 商業用原発停止222日

「東京は朝から準備ができています」(?)の謎は

地下鉄の掲示板に「東京は朝から準備ができています」というコピーが張ってあった。これはいつものコピーとはちょっとちがうなぁと思って首をかしげていたのだが、謎が解けた。本当かどうかはわからないが。街路灯のポールには日の丸と星条旗がいつもよりは沢山掲げられていた(外国の要人がくるとその国の旗と日の丸が飾られる)。オバマの来日の準備は万端であるとでも告知したかったのだろうか。この間、テントの周りも警察官があちらこちらに立っていて,ようやるなぁ(?)と思っていたが、夜遅くまでテントの近くにも警官がいたのには驚いた。そして、深夜の散歩で日比谷公園近くに行ったら酔っぱらった人をパトカーに乗せようと大勢の警官が右往左往していた。大袈裟じゃないのか苦笑したのだが、これが準備万端であったのか、とあらためて思ったのである。

街路樹はハナミズキがきれいだが、街路地に植えられているつつじやさつきも綺麗だ。もう満開のもあるが、これからのもある。しばらくは目を楽しませてくれるのだろう。つつじといえば僕は田舎の小山にある三つ葉つつじが好きだった。少年の日に野山をかけずり回っていて、このつつじの可憐な感じが好きだったのである。人知れず咲いているすみれを見つけた時とは別の感動を誘うものだった。最近、大震災の後によく語られた自然と人間、あるいは文明と自然について改めて思いめぐらす事が多い。それに関連する本も自然に手元に集まっている。これには年齢の問題もあり、日本人の思考としては自覚していないといけないことだと思っているが、そこでの突っ込みが出来ていないと考えている。

これは原発問題をもう少し深めて理解したいのに停滞感にあることと関わってもいるのだろう。僕らの世代はやはりその思考において近代的なものというのが身体に入っていて、そこを相対化する思考は身体的に受けとめにくかったのだろうかという反省がある。政治的な意味での日米同盟ということより、思想的にアメリカのことを問題にするとき、近代的な思考のことが問題になるが、それの現在的な問題でもある。アメリカ的なものを問う時、アジア的なものも同時に出てくるし、近代以前が出てくる。1960年代のはじめに僕らが影響を受けた思想家に谷川雁がいた。彼は熊本の水俣が出身で水俣病にも関わっていた。彼の影響下にあった石牟礼道子のその仕事に比して、谷川雁の方は何も残さなかったというのを読んでショックだった。やはり、僕の思考は谷川雁に近かったのでは思う事がしきりだからだ。

4月23日はテント裁判第6回の口頭弁論があった。これについては他のテント日誌での報告見て欲しいが、報告集会の後に懇親会があり、さらにその後にカラオケに行った。大口弁護士とは学生時代からの知り合いだが、彼の歌を聞けて楽しかった。男っぽさはむかしからだが、イメージが変わらないのもいい。24日は泊りだったが、4月生まれのメンバーのための誕生日祝いがあった。僕もその一人で祝ってもらったのだが、ケーキを用意していただいたKさんありがとう。ケ―キとお酒の取り合わせはともかく、楽しい語らいはよかった。ちょいとした工夫で楽しいことはできるが、持久戦ではそういうことが大事なのだろうと思う。

テントにはいろいろの意見の異なることも多い。こちらは楽しく論争というのは無理かもしれないが、上手くやることはできると思う。運動体が表現の自由を維持する努力と自覚が大事なのだ。原発立地などは現地住民がなかなか、自由に声をあげられないことが伝えられる。こういう伝統的な日本の社会に異議申し立てをしてきた運動体がその内部で自由な表現ができないできたことを別のことではなく、関係あることして理解することが重要ではないか。持久戦の難しさは内部の論争をどう上手くやれるかにも関係しているのではないのか。  (三上治)

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 川内原発再稼動阻止首都圏総決起集会のための打ち合わせ会
 日 時:2014年4月28日(月) 19時~21
 場 所:たんぽぽ舎「スペースたんぽぽ」(水道橋下車、ダイナミックビル   4階)打ち合わせ会の呼び掛け:経産省前テントひろば
  (連絡先:090-3919-0604070-6473-1947)

 5月7日(水)第8回東電本店合同抗議行動 18時30分~東電前

呼びかけ団体/経産省テント前ひろば たんぽぽ舎 76団体協賛