テント日誌4月7日…気分の晴れる季節はなかなか訪れない

経産省前テントひろば1305日商業用原発停止569日

気分の晴れる季節はなかなか訪れない

家の近所のお寺の桜が綺麗だ。もう、桜は大方散ってしまっているがこのお寺はまだ咲残っている。テントへの道すがら少し眺めていたのだが、それにしても寒い。花冷えという言葉もあるが、心身に沁みるような寒さで本当に冷えるなという実感がする。春先の天候の不順は今に始まったことではないにしても、その度合いというか、不安定さは年々振幅が大きくなっているように思う。季節の言葉がそぐわなくなって行くように、気分も落ち着かない。季節感は身体に沁みこみ僕らの生のリズムを形成しているのであるが、この身体のリズムが狂ってきている。友人の贈ってくれた本では新自由主義の浸透は鬱(うつ)を広めるとあったが、この季節感の異変もまた鬱を広げるのではないのだろうか。

最近の政治的な動向は政治的な鬱というか、それを蔓延させているのではないのか。かつて安倍政権が誕生したときに、うつ状態でテレビも新聞もみないのよ、と語ってくれた人がいたが、それが深まっているように思う。専制というか、強権が強まってくると、出口のない悲劇を生むが、現在はこれとはちょっと違う。専制や強権を背後に隠しながら、専制や強権のような事態が進行するのである。基本的には同じことなのだが、それに抵抗しようとする部分はとりつく方法がないというのか、対応する方法が見出しにくい。そういう状態は政治的な鬱状態を出現させるのである。

その意味で沖縄の翁長知事の管官房長官に対する批判は現在の政治動向に風穴をあけるものだった。「粛々とことを進めている」という言い方が「問答無用」な振る舞いだという批判は正鵠であった。管官房長官の「粛々」という発言は、慇懃無礼で、傲慢なやり方であり、お前らの言うことなんぞ聞く気はないのだ、と宣言しているのだが、背後にそれを隠したような衣に包まれているのだ。何かにつけて「法治」という言葉を持ち出すのと同じである。彼ら、政府や官僚たちは伝統的な中国流の法治概念(上級者に結びついた、支配権力の道具として法)を無意識も含めて使っている。近代的な法治の理念に基づいているようで、別の法概念を混融させている。近代的な法治という言葉に包んでこれに反する伝統的な法治ということを行っている。現在の法に反したことを法治に言いくるめているのだが、その欺瞞とおかしいに人々は気がついてもいるのだ。

テントは結構出入りもある。それがテントの力であり、維持力であるが、それでも日常的に存続させて行くことに苦労している。どくでも楽屋裏というものは同じで、見えないところの苦労や困難はあるものだが、年月を経るたびに持久戦の難しさを味わっているとでもいうのだろうか。テントの中には多くの催しのチラシが張られてあるが、チラシ類が持ちこまれることも多い。チラシを束ねたものをお配りしているが、週末に集中する催しにはなかなか行けない。でも、チラシを持ちこんでくれた人と話をする機会もあり楽しい。今日もそんなことが二件ほどあり、いろいろと話ができたのはよかった。新宿の飲み屋には演劇等のチラシが置かれていて、それを見るのが楽しみであったこともあったことを想い出すが、イベント等のチラシを配布したい人は是非テントに持ってきてもらいたい。ついでにテントの話もしよう。(三上治)

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藤原節男(脱原発公益通報者、原子力ドンキホーテ)さんの記事から

【小沢一郎(政局解説者)から見た安倍政権「恐ろしい世の中になるよ」】

サンデー毎日 4月1日(水)17時34分配信⇒ http://goo.gl/hn6XSr

◇ 小沢一郎から見た安倍政権

永田町を歩いていて、古老がいないのが気になる。時の政権を歴史の中で相対化し、政治家の言葉で時代状況を切り刻める人物である。永田町の大局的解説者であり、政権への御意見番的存在だ。

歴代首相経験者や当選回数の多い議員とか、政治記者それぞれのツボがあったはずだが、ここ20年で多くは引退、または鬼籍入りした。ただ、まだそういう人物が全く消えた、というわけでもない。

小沢一郎氏はどうだろうか。当選回数16回、議員歴46年。700余人の現職国会議員の中で群を抜く。政治キャリアは自民党幹事長、いくつもの党の党首(その記録もトップであろう)を歴任、二度自民党政権を引っくり返した。

一時は、新聞の政治欄でこの人物の名前の出ない日はなかった。世の中がメディアも含めて反小沢 vs. 親小沢で二極化された時代もあった。ただ、今は零落の身だ。その勢力は先の衆院選では小沢氏含め2人のみとなり、政局プレーヤーとしてはもう終わり、というのが永田町の客観的評価である。 ただ、私(サンデー毎日記者)は、政局解説者としての小沢氏に着目したい。権力、政局、そして日米関係の奥座敷を見てきた永田町最後の古老が、安倍晋三政権をどう斬るか、聞いた。

記者:まずは、安保法制の現状。

小沢:背景も理念も進めようとしていることの論理構成も無茶苦茶(むちやくちや)だね。最終的には国家の存立、国民の生命財産が危機に瀕(ひん)することが政府判断になるのはそのとおり。そのとおりだが、集団的自衛権を憲法の理念に反しながら推し進めようとするに当たっての論理としてはあまりにも粗雑で幼稚で抽象的だ。

記者:なぜ、その幼稚な論理に対し自民、公明内で反対が起きないのか。

小沢:今の日本社会、どこもそうでしょう? 誰も異論を言わなくなった。メディアも太鼓をたたくほう。テレビも脅されると静かになる。

記者:特に、自民党内が静かすぎる。

小沢:それだけの人がいなくなったんだろうね。(選挙制度のせい?)いやそうじゃない。英米も小選挙区制だもの。政治家の資質と見識の問題だな。(戦争体験者がいなくなったから?)いやあ、違うね。日本全体が1人の情緒的な思いの方に引きずられている。

記者:誰が、その小沢さんの言う情緒的な人物、つまり安倍首相を支えているのか。

小沢:政治的に大きいのは野党の受け皿がないこと。国民は、集団的自衛権も原発も反対だ。なのに安倍支持というのは、しょうがない、それしかないんだからと。決して積極的支持ではない。

◇「彼は核武装論だから。(原発にこだわるのは)そのへんがある」

記者:安倍首相は中東での海自の機雷掃海にこだわっている。

小沢:もっとやっちゃうんじゃないか。戦前回帰という心情と大国主義を持っている。国連安保理常任理事国(米露中英仏)の連中に負けてない、伍(ご)していける、という気持ちが心の中にあるのではないかな。機雷はとってつけたようなもので。

記者:機雷掃海といえば、1990年の湾岸危機では、当時自民党幹事長の小沢さんも執着した。

小沢:あれは国連の決定に基づいたものだからやるべきだと言った。その後のものは全部国連(が正式に機関決定したもの)ではない。僕は国連中心主義。世界を治めるのはそれ以外ない、と思っている。日本国憲法もたまたま国連と同じ理念を共有している。安倍流の自国だけで何とかしようというのは、国威発揚か何か知らんけど、一番の危険な方法だね。

記者:90年当時は内閣法制局の壁も厚かった。

小沢:法制局は戦後何度も見解を変えてきてはいる。ただ(集団的自衛権は行使できないという)一線は超えなかったんだ。

記者:後方支援も武器弾薬の補給など拡大の流れだ。

小沢:(実戦と)同じだ。兵たん線が戦争の一番の要、戦争そのもの。だから、(実戦と一体化する可能性のある後方支援を忌避する)一体化論があった。

小沢:戦前の昭和史と似てきた。経済格差が増え、軍需産業で不況を乗り切ろうとしている。

小沢:彼は核武装論だから。武装独立論、石原慎太郎と同じ。(原発にこだわるのは)そのへんがある。核技術を温存したいんだろう。

記者:米政権は安倍政権をどう見ている?

小沢:困っていると思う。民主党はダメだ、小沢はダメだということだったが、今は少しずつ、あれ違ってきたな、と思っているんじゃないか。(安倍首相の何が米にとってダメなのか?)だって基本的に反米だもの。最後のところは戦後体制の否定だ。大日本帝国時代の国務大臣(商工相)だったおじいちゃん(祖父の岸信介元首相)の言葉の端々が孫に入っていったのではないか。このままだと恐ろしい世の中になる。

記者:では、台頭する中国とどう向き合う?

小沢:核武装して中国とやろうとしても無理。もちろん通常の抑止力は必要だが、トータルな抑止力は米に頼む以外にない。

小沢:日中の本当の信頼関係を構築するしかない。言うことを言い、認めることは認める。ライバル心を燃やしつつも友好関係をもつようにしないとね。

記者:その意味では70年談話は重い。

小沢:重いし、大きいさ。欧米の安倍政権への不信論の象徴がメルケル(独首相)来日だ。公式訪問してあんなこと(日本の歴史認識について注文)は、普通は言わない。

記者:靖国参拝は?

小沢:戦争で死んだ人を祀(まつ)る所であって、政治的な責任者を祀る所ではない。戦争責任を問われて死刑になった人を、厚生省と生き残り軍人が無理やり合祀(ごうし)した。そんなものはやめて元に戻し自由に参拝できる所にすべきだ。

(記者総評) 政局見通しも語った。野党再編が動き出すのは年内で、参院選に向けて統一名簿を作れるかどうかがカギだという。1時間弱の小沢放言録。政局解説者としての歯切れの良さは期待値を上回った。

あなたはどう読みますか?

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★ 経産省前脱原発テント( http://tentohiroba.tumblr.com/ )では、2011年9月11日から、福島原発事故に関する国(行政府、経産省)の不当行政に抗議して、リレー形式で連綿と座り込んでいる。2015年2月26日、国がテントの撤去を求める訴訟の東京地裁判決があった。しかし、経産省空地(ポケットパーク)に、昼夜座り込むことは、憲法21条「表現の自由」、デモの一形態、宿営権(The Encampment Rights)の行使であると主張して、東京高裁に控訴している。毎週金曜日の夜は、小出裕章氏、島村英紀氏、小野俊一氏などの講演録画を題材にして、大画面プロジェクター使用の脱原発映写勉強会をやっている。また、フリージャーナリスト中田潤さんの生講演、脱原発ソング[忌野清志郎のサマータイム・ブルース http://youtu.be/A9vnBJ7pLHE Long Time
Ago https://www.youtube.com/watch?v=43OLpwTZ5uY 、オラシャヤーン(あきらめない)  https://www.youtube.com/watch?v=dkw-EFApR1s など]をやっている。ぜひご参加ください。さらにまた、DVD「福島3号核爆発」「脱原発ソング集」「731部隊」「事故解析例集」を、製作協力金100円/枚、送料200円で配布している。ご住所を連絡ください。秘密保護法が2014年12月10日に施行された。配布できなくなる可能性がある。ぜひ今のうちに入手ください。カンパは大歓迎。

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電源構成についての議論は経済産業省や環境省などで検討されているが、その在り方をめぐって両省対立があることも伝えられる。新聞記事などからの転載

30年に総発電量の35%=再生エネ導入で試算—環境省
時事通信 4月3日 17時43分配信から

環境省は3日、2030年に国内の総発電量に占める再生可能エネルギーの比率が、最大で約35%に達するとの試算をまとめた。経済産業省は30年の最適な電源構成(ベストミックス)を議論する有識者会議で2割超とする試算を示している。環境省は試算を踏まえ、再生エネルギー導入量の上積みを求める考えだ。
試算は同省が三菱総合研究所に委託した。再生エネルギー導入に向けた対策の推進度合いに応じ3パターンで電力量を推計。電力を広域で調整する仕組みを採用するなど最大限の対策を講じた場合、再生エネルギーは3566億キロワット時に達し、総発電量を現状並みの約1兆キロワット時と想定すると、全体の約35%を占める。内訳は、太陽光1280億キロワット時、風力646億キロワット時など。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150403-00000109-jij-pol

電源構成、再生エネで対立 経産相「環境省試算は非現実的」
SankeiBiz 2015/4/8 08:15
2030年の電源構成比率をめぐり、政府内でも綱引きが続いている。宮沢洋一経済産業相が再生可能エネルギーの大規模な導入を掲げた環境省の試算は非現実的だと疑問を投げ掛けたのに対し、望月義夫環境相は導入拡大に強い意欲を示す。エネルギー政策を所管する経産省案は再生エネの比率を20%台半ばとする方向だが、調整は難航しそうだ。
「技術的な制約やコストの課題など、実現可能性が十分に考慮されていない」。宮沢氏は7日の記者会見で、環境省の試算を真っ向から否定した。
試算では送電網を整備して電力会社間で電力を融通するなどした場合、30年時点で全発電電力量の最大約35%を再生エネで供給できるとした。もっとも「大胆な仮定で可能性を示した試算」(同省担当者)のため、実現に向けた道筋は十分に描けておらず、経産省は電源構成の議論に反映することに難色を示している。
一方、望月氏は同日の記者会見で「再生エネを最大限伸ばしていく方向で考えたい」と強調した。環境省は再生エネの導入を進め、今年末の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)でも温室効果ガスの削減で欧米にひけをとらない目標を示したい考え。
だが、太陽光発電が政府の想定以上に増加したことで、再生エネの導入促進費として電気料金に上乗せされる額が今年度は前年度比で倍増する見込み。経産省は全基停止している原発の比率を20%程度にまで回復させ、再生エネの過度な上積みを抑えたい構えだ。
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150407-00000006-biz_fsi-nb