テント日誌6月4日…テント1000日も近づいて

経産省前テントひろば998日目 商業用原発停止259日

テント1000日も近づいて

 「分け入っても分け入って青い山」は山頭火の俳句の中でももっともよく知られているものだが、駄洒落風に連想すれば「いつ来てもいつ来てもあるテント」ということになるのだろうか。一口に1000日というけれど、これが長いのか、短いのかは判断できない。せいぜいのところ2.3週間くらいしかもたないと思っていたことからすれば予想を超えて存続してきたというべきであるし、長い時間を不可避とする脱原発―反原発運動の中で考えれば短い時を経たに過ぎないといえる。テントは脱原発―反原発の意志表示としてはシンプルであるが、予想以上の力を発揮しているといえる。が、行動の渦中にある人間には行動の意味がよくわからないように、テントもまた行動の渦中にある存在でその意味はよくわからないものだと言えるのかもしれない。とりあえず、よくここまできたということと、でも1000日というのは通過点であると語っておこう。

 僕らはこのテントを脱原発―反原発運動の意志表示の一つとして、従来の集会やデモ(パレード)とは少し違ったものとして展開したい、という欲求から構想した。テントは偶然的な契機に誘われながら成立し、持続してきたと言えるが、それを主体的に形成しようとした人の意識にはそういうものがあった。テントはある意味では従来の集会やデモとは違う意志表示として存在しているが、その行く先を展望しえてはいない、ただ、これは考えても、考えても出てこないことでテントを保持して行くという日々の積み重ねの中からしか出てこないし、そんな風にしか視界は開けてこないのだろうと思う。僕らは保持することを重ねて行くだけである。

1000日と言うけれど、僕はどれくらいテントに顔を出してきたのか。計算したことはないが、半分くらいの日数はテントに出掛けてきているのではないだろうか。それだけの日数出掛けてきているのだと、テントが今の僕の存在の大きな部分になっていることはたしかだ。その中でいつも思うことは「反権力」が日本の文化であることが認められていくことだし、そういう象徴としてテントが認められて行くといいな、ということだ。いつの間にか増えたテレビのチャンネルだが、その割にはおもしろい番組はない。その中で比較的よく見るのがBS中心の野球番組である。これにはメジャーリーグも含まれているが、こちらもいつの間にか身体に馴染んできている。そして、野球がアメリカの文化であることもよくわかるようになってきた。ヘミングウェイの小説にさりげなく出てくる野球のことが納得できる。野球がアメリカの文化であるように、「反権力」が日本の文化になるといいのにと僕は思ったりする。反権力こそが文化になるといいのにというのは僕の願望でもあるが、テントに出掛ける度に思うことでもある。テントの周辺では多くに政治的意思表示やその行動が目につくのだがそれらを見ながら思うことでもある。そうすればテントを見る人の目も変わるだろうと思う。脱原発―反原発運動はいつの間にか「反権力」を日本の文化にしてしまったならば、歴史的な意味を持つことになる。(三上治)

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テントでの催しから

6月6日(金)テント1000日企画

「テントひろば千日万来」6月6日(14時~)第二テント

第1部

  13:30 開場

  14:00 小島力さんのお話と詩の朗読(60分)

  15:00 休憩

  15:20 第1テントの前で「記念撮影」(希望者のみ)

   

  第2部

  15:25 お茶会とともに

       (堀口さんが自家製のびわ茶を作ってきます。一品持ち寄り)

       ・小島さんのパートナーのお話(5分)

       (娘さんの話ではお母さんの方が話し上手とか。元村会議員)       

       ・質疑応答(20分)

       ・坂口美日(娘)さんたちの唄と、詩の朗読(予定・15分)

       ・正清(テント裁判)さんから「テントの今までとこれから」を

        短くお話していただきます。(7分)

  16:20 終了予定

stop再稼働!テント1000日! 6.8集会

  き  68() 14:0016:30

ところ  明治大学リバティホール

  催  経産省前テントひろば/テント応援団/現代史研究会

資料代  1,000

   木内 みどり

~発言者~  

淵上太郎(経産省前テントひろば)

中嶌 哲演(大飯原発運転差止訴訟原告団長・テント応援団呼びかけ人)
河合 弘之(脱原発テントといのちを守る裁判・弁護団団長)

ミサオ・レッドウルフ(首都圏反原発連合、テント応援団呼びかけ人)
武藤 類子(原発いらない福島の女たち)

 講   神田 香織新作「福島の祈り~ある母子避難の声