経産省前テントひろば1002日 商業用原発停止263日
テント留守番記
3日連続の雨、梅雨だから仕方ないかと思いながら家を出る。今日はテント1000日の集会があるので泊まり開けの人、宮崎から上京したUさんなど昼ごろからボツボツそちらに向かう。雨足は昨日一昨日に比べて弱く、12時半ごろ手作りのパイを持ってMさんが現れた頃はほとんどやんでいた。スタッフが、どうぞ中へと進めたが、Mさんは座りに来たのですからと外の椅子へありがたいことです。
暫らくして双葉町から避難しているKさんが怒りをあらわにテントに飛び込んできた。環境省の中間処分場説明会に参加して来たそうだ。皆の質問や要望に対し官僚の答えは全て「検討します」だったので怒りが爆発したという。自分の棲家を失うことの辛さがどんなものかその身にならなければ理解できない
のか? 彼女の話の途中に郡山から出てきたもう一人のKさんが久しぶりに寄ってくださり二人意気投合してパイを食べながら話し込んでいた。そして集会へと向かう。
皆が集会に出掛けた後のテントは静か、足元まで訪れるすずめを観察したり、クマさんに頂いた応援団・関西NEWSを読む。なかなか読み応えのあるニュースだ。とりわけ水戸喜世子さんが「テントはフクシマと地方をつなぐ活気ある交差点」と書いてくださったのが嬉しい。
今日もまたSさん登場、集会よりもテントと座って下さる。
4時過ぎもしかしたら変な客が来るかもという情報があり、椅子を片付けて備え、応援のためたんぽぽ舎のHさんやBさんが来てくれたが、何事も起こらずホッとした。何人かの人たちが集会から帰って来たので、私は帰宅の途へ
(I・K)
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「福島の祈り」に涙、テント1000日の怒り
6月6日にテント開設1000日を迎え、8日午後に「STOP再稼働!テント1000日!6・8集会」を明治大学リバティホールで開催、約310名が参集した。
木内みどりさんの司会で皆の気持ちを掴んでテンポよく進められた。最初に渕上太郎さんがテント1000日を振り返って挨拶した。続いて中嶌哲演さんがテントは脱原発の灯台・経産省トップにとっては目の上のたんこぶと称賛し、福井地裁判決の喜びをかみしめ、若杉烈の「原発ホワイトアウト」を薦めた
ミサオ・レッドウルフさんが反原連金曜でも100日を迎え原子力規制委抗議行動を開始したことを伝えた。
人の責任を問うことは自分の責任を問うことと訴える武藤類子さんが、「原発いらない福島の女たち」から13名がマイクロバスで駆けつけたこと、福島の現状、前週の福島原発告訴団の行動を伝えた。
続いて本日のメイン、神田香織さんの「講談:福島の祈り―ある母子避難の声」。着物姿で登場したいわき市出身の神田さんがやさしく解説したあと、会場を暗くして、福島が3.11から総てが変わったことを訴える新作の講談。津波でおぼれ悲鳴を上げる声を聴きながら高放射能のために助けることができなかった嘆き、会場が悲しみと怒りに包まれた。「ああ福島」(作詞:武藤類子・李政美/作曲:李政美)が流れて神田さんの声が消えて、しばしの沈黙。涙があふれ、ライトアップして欲しくないと思った人が多かったのでは。
最後に、河合弘之さん(脱原発テントといのちを守る裁判・弁護団長)が、脱原発弁護団全国連絡会と福井地裁判決を詳細に解説した。
この集会には、「川内の家」、近藤誠さん(伊方)、鎌田慧さん、落合恵子さん、広瀬隆さんから連帯メッセージが寄せられた。梅雨夜のテント番をしながら、次のメッセージをかみしめた。鎌田慧さんから:経産省前テントひろばは、原発再稼働への怒りの炎です。日本を救う希望の灯です。全国連帯のシンボルです。落合恵子さんから:現政権が行う「いのちへの不法占拠」に対して抗議し続けるわたしたちのHOMELANDそのものだ。
(K.M)