テント日誌9月7日…原発をおしまいに! 脱原発テントひろば7年目→9.11経産省前へ! 経産省前を埋め尽くそう

経産省前テントひろば1807日(9・11から2188日)

原発をおしまいに! 脱原発テントひろば7年目→9.11経産省前へ! 経産省前を埋め尽くそう

日時:2017年9月11日(月)18時~20時半(小雨決行
場所:経産省本館前とその周辺
・主催:経産省前テントひろば

(集会の詳細は後の方に)

ミンミンゼミが鳴きき出すほど気温もあがって 9月4日(月)

不順な天候が残暑を抑え込んでいる。12時前、曇り空の下でセットしていると、通りがかりの女性が「涼しくて良かったですね」と声をかけてくれた。テントニュースを求めた男性は「少ないけれど」とお札をカンパ缶に入れてくれた。その人は経産省に入館、不思議ではないが少し驚く。

月曜担当のYさんからコラム風の文章「ゆず」#30を受け取る。毎号、歴史の知らないエピソード等が記され楽しみにしている。今号は横須賀の原子力空母[ロナルド・レーガン]について記され8月に行われた、たんぽぽ舎の学習会に参加したという。全長333m、原子炉出力60万kwが2基、乗務員6,000人、内500人が原子炉要員とありその規模の大きさに改めて驚く。8月下旬に[レーガン]の被曝乗務員157人が第1次被曝者の239人と合わせ約400人となり、損害賠償請求額が約5千5百億円と報道された。米裁判所の判決は、東京電力の対応も気になる。

もう一人の担当Oさんが木の葉を入れた小瓶を持ち残念がっている。アカボシゴマダラチョウの幼虫を先週見つけ、採集しようとしたが見当たらなかったという。郵便局先に食樹になるエノキの植え込みで見つけたそうだ。下の翅に赤い紋が並ぶ外来種でその分布は北へと移動しているそうだ。小学生の頃、キャベツ畑のモンシロチョウの幼虫を大量に箱に入れ飼った。忘れた頃に箱を開けた途端にチョウが一斉に部屋中に飛び出したことを思い出した。

座っていると膝上に寒さを感じたが2時半過ぎに気温が上がりミンミンゼミが鳴きだした。蝶の一生は数か月か1年ほどだが、セミは木の幹に産み付けられた卵が幼虫になり、地面にもぐり樹の根から樹液を吸い地表に出てくる羽化する。この間3年~17年間かかるという。うるさい鳴き声もその一生を想えば気になる。3.11以降のホットスポットで被曝したセミはどうなったのだろうか。あれから7度目の夏も終わる。テントは強制脱皮?させられたが、7年目のスタートが来週の月曜に迫った。(I・M)

経産省前は静かな日々だ 9月5日(火)

事務所出発前に、本日付のテントニュース120号(今回は1000部です)を印刷し、壊れた傘(大パラソル)の柄に代えて、幟旗用のポールが使用できることを確認して出発。なお、ファックス受信は自動でプリンタに転送されている筈で、ファックスが電話機側に残ってしまう理由については、いまのところ未確認。

昨晩の雨もやんで、秋の気配のする経産省前に12時に到着、いつものメンバーが揃って、座り込む。鳩や雀がやってきて食事の催促、人間様も交代で食事に行って帰ってくると、すぐに眠気が襲う。3時近くに8脚の椅子が満杯になって、昼からのメンバーは徐々に退去する。今日の経産省前は、全く無意味な警察官訪問がなく(なくて当然か?)、マスコミで話題沸騰の「ミサイル攻撃」もない(あっては困る、それともあり得ない?)静かな半日だった。

以下は、東電元幹部刑事裁判の9.2東京集会に参加した報告(120号のニュースから)の転載です。

「政府事故調」については、畑村委員長の個人、組織の責任を問わずに、事実を究明するという基本姿勢が批判されるべきところ、時間もスペースも足りなかったとは、筆者の反省の弁。

9月2日午前10時半から田町の交通ビルホールにて、福島原発刑事訴訟支援団と福島原発告訴団が第1回公判(6/30)の報告会が開催された。冒頭、佐藤団長のあいさつに続き、原発事故の被害者代理人として参加した海渡弁護士からは、3名の被告人が「事故は予見できなかった」と無罪を主張することは正当化できないとして、その理由が詳細に報告された。
すなわち、3・11の3年前、2008年8月に地震による津波水位が最大13Mを超えると計算されていたこと、当時から東電責任者である3名の被告人が、社内の原子力設備管理部という原発の安全確保義務を負う部門の責任者として、その危険性を知っていながら2011年まで何度もあった事故を防ぐ手段、機会を看過し、その間の学者や保安院などを含む社内外の地震対策の専門家からの意見、提言等に背を向けて原発運転の継続に終始したことなどが冒頭陳述で明らかにされた、と多数のスライドを用いた丁寧な説明があった。
また、2011年当時から検察庁、政府事故調などは、東電起訴に足りるだけの今回の証拠すべてを把握していながら、「津波は想定外」とする前提での誤ったストーリーをねつ造してまで東電の事故責任を隠し、反原発の運動と世論を押し潰して原発再稼働の推進を狙っている国の責任も追及したい、と海渡弁護士は話した(初公判と冒頭陳述はニュース第115号も参照)。
さらに、河合、小森、保田弁護士などから今後の訴訟の見通しなどが語られたあと、告訴人の蛇石さん、告訴団の武藤さんなどが発言し、12時過ぎに会は終了した。

なお、上記「政府事故調」の中間報告は2011年12月に、畑村洋太郎氏を委員長とする事故調査・検証委員会が、多くの証拠に基づいてまとめたもの。そこでは、「津波・シビアアクシデント対策は十分なものではなかった」(P.496)として、東電の責任を一方で認めておきながら、その各論部分で「収益拡大を目的とした民営事業」の「自主保安の限界」と言い訳しつつ、「安全のための第一義的責任が事業者(東電)にある」とはいえ、民営事業の自主保安には限界があり「想定を超える津波に対する対策を盛り込むことができなかったことは、自主保安の限界を示すもの」と、津波対策に東電がコストを理由に前向きに取り組まなかった東電の対応を容認するかのごとき結論を出している。ところが、実際に原発を運転する東電は津波の危険性、すなわち事故の可能性を十分に認識しながら13Mを超える津波への対策を3年近く放置したまま、原発を運転していたのであった。

この刑事裁判の第2回期日は未定ではあるが、年内にも始まるであろう地裁での人証、証拠調べ等の公判廷に注目したい。いま、東電の刑事責任を解明して国内原発の再稼働を阻止することこそが、脱原発への具体的な第一歩になるからだ。(O・E)

暑かったり、寒かったり厄介な日々が続く 9月6日(水)

昼には雨はやんでいた。湿度が高く、汗だらだらで座り込みグッズをセッティングした。結局2時30分頃から霧雨が降り出した。

★ サラリーマンが座り込みの写真を撮ったので、こちらが「原発反対です」と言うと、その人は「もういい加減にこんなことやめろよ」と言った。こちらは「経産省が原発政策をやめることだ」と言い返した。
★ Iさんが飯館村の細川牧場の裁判の傍聴の前に寄る。細川牧場は馬の飼育で、死んだ馬の賠償責任を争ったのだそうだ。本日判決なのだが、和解案が出されたそうで、どうなるのかと心配されていた。
★ FさんのMLに入っている人がテント活動はどうなっているか見にきて、「雨の中でもやっているんですね」と言って写真を撮って行った。
★ いま関西に住んでいる人が法事で東京に帰ってきたので、テントはどうなっているか見に来たと言って、座り込みに参加し、今の政治はひどいということをいろいろ言っていた。・いまドイツに住んでいる女性が一時帰国したので、テントはどうなっているのか見に来たと言って、座り込みの人たちと話していった。インターネットでテント撤去のことなども見ているし、テントひろばのブログも見ていると言われていた。メル友のSさんと待ち合わせていて、今日は九電抗議行動にも参加することにしたようだ。この人も原発政策ひとつをとっても日本の政治はどうなっているのかと、もどかしい思いをしていると言われた。それから、「風呂敷(タペストリー)」をみせたら、ほしいと言われるので、(事務所まで取りに行って)買っていただいた。2枚買って、お釣りの5000円はカンパしてくださった。相談して、この5000円は今日のカンパ箱には入れずに、風呂敷財政に入れさせてもらうことにした。販売第一号である。
★ 今日から、新しい人がテント当番に入ってくれた。よかった。
★ Sさんはいつものように「赤じそジュース」を持ってきてくれ、今年はもう最後になるかもねと言っていた。手作りパンは、新しい製法のものを持ってこられた。「味見」をしたが、いつもの方がおいしいという評価をしたら、「そうかやっぱり」と言われた。

今日は試験的に「風呂敷」を持ってきて、みんなに見せた。みんな「ステキだ。いい色だ」と言っていた。しかし、2500円という額にはやっぱり「ひるんだ」。原価が高いのでそうなった。まっ、そこを乗り越えて買ってもらおう!!(T・I)

9・11集会も近い、経産省前を埋め尽くそう 9月7日(木)

朝から雨が降ったりやんだり。
12時少し過ぎ経産省前に着くとすっかり準備が出来ていて大きなパラソルの下でヨーカンさんが新聞を読んでいた。
東京新聞の一面に柏崎刈羽の審査のことが出ていて13日にも承認されそうだと怒っていた。田中俊一の退任前に決めてしまいたいのだろうか?
彼は福島出身で退任後飯館村に住んで子供たちの役に立ちたいと土地を探しているそうだ。子供たちの役に立つには原発をやめることが一番だと思うけれど…

ヨーカンさんは原発事故の前から六ケ所村に通っていてその時の様子を小冊子にしてすでに3冊出している。先月も六ケ所村に行って4冊目を出すこと考えていると聞いていたが、今日出来上がったものを持って来た。素早い実行力に驚く。一冊300円で販売している。私は早速購入して読んだ。
手書きの文章に絵を付けたシンプルなものだけれど、なかなか読み応えがある。それに六ケ所のこともよく判って良い。興味のあるかたはヨーカンさんまで。

3時前、雨もやみ午後番の人が現れたのでヨーカンさんと帰宅の途に着く。
家でのんびりしていたらYさんから電話があり私たちが帰ったあと再び雨になったと言う。そして通りがかりの女性が雨の中ご苦労さんと言ってたくさんのカンパを下さったとのこと、有難いですね。11日のチラシをお渡しして参加をお願いしたそうです。スケジュール満載の11日、経産省にプレッシャーがかかる様頑張りましょう!(I・K)

経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その42

台湾・韓国の脱原発政策を見習おう
~経産省も安倍政権もエネルギー政策を根本的に変えよう~
木村雅英(経産省前テントひろば)

長谷川公一さん(東北大学 環境社会学)による科学9月号(岩波書店)の巻頭エッセイ「台湾・韓国の脱原発政策」に強く共感したので抜粋して紹介します。経産省・エネ庁・安倍政権の愚かさと、私たちの運動の弱さとを痛感させられますね

東電福島原発事故から6年半が経過しようとしている中で、同事故から台湾と韓国が原発政策の大転換をもたらしつつある。
韓国は、24基の原発が稼働し、原発依存率30%の世界第6位の原発推進国であり、2030年までに原発依存率を2030年に59%に引き上げ、あわせて原発80基の輸出をめざしていた。
が、文大統領は、選挙期間中の公約にしたがって、石炭火力発電の見直しとともに、原発の新規建設計画をすべて白紙に戻し、2基の建設工事を中断、老朽化した炉については稼働期間の延長を認めず、今後40年以内に原発ゼロをめざすと宣言した。首都ソウル市で2012年4月から始まった原発1基分の省エネ政策が成功し、2014年6月に計画の半年前に削減目標を達成した。

2016年5月に発足した台湾の蔡英文政権も、2017年1月に、2025年までに原発をゼロにすることを定めた電気事業法の改正案を成立させた。
台湾では6基の原発が稼働している。小さな島国で、地震も多いことから、福島原発事故は大きな衝撃を与えた。
福島事故から2年後の2013年3月9日には台湾全土で10万人を超える反対デモが起きた。2014年3月18日には学生運動が立法院を3週間以上選挙する「ひまわり運動」が起こった。国民党の馬総統(当時)は、2014年4月に第四原発1号機の稼働凍結と2号機の工事中止を決定した。
2014年時点で原発は電力の19%を供給しているが、2025年には、エネルギーの効率利用も進めつつ、原発を全廃し、再生エネルギーを20%にしようとしている。

水力発電も乏しく、日本以上にエネルギー自給率の海外依存率が高い韓国と台湾が、政治主導で極めて野心的な脱原発政策を押し進めていることはきわめて興味深い。福島原発事故以降、ドイツ、ベルギー、スイスで、目標年次を定めた原発全廃を決定している。福島原発事故の当事国である日本が、第2次安倍政権以降、何ら見るべき新たなエネルギー政策を打ち出せていないことと好対照だ。世界は「変われない日本」をいぶかしく見つめている。

テントニュース120号を添付しました。

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9月8日(金)5時~6時経産省前抗議行動

官邸前抗議行動は6時から(首都圏反原連)

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原発をおしまいに! 脱原発テントひろば7年目→9.11経産省前へ! 経産省前を埋め尽くそう
日時:2017年9月11日(月)18時~20時半(小雨決行)
場所:経産省本館前とその周辺
主催:経産省前テントひろば

経産省前テントひろばは、昨年8月21日にテント3張が強制撤去された後も、経産省への抗議行動を継続しています。この間、経産省本館前で連日午後(12時~18時、休日は12時~16時)に座り込みを続け、毎週金曜日には同じ場所での抗議行動、また原発コスト・使用済み核燃料・日米原子力協定などについて院内ヒアリング集会の開催やテント美術館の移動展示など、「霞ヶ関の臍」・「峠の茶屋」は多様に脱原発をたたかい続けて、いま7年目を迎えます。

東電福島第一原発では廃炉への道が見えないまま、事故の被害者は救済されず、国は東電を法的整理もせずに天井知らずの廃炉費用を託送料金や税金で国民に押し付けています。いま、原発に多くの国民が反対し、世界では再生エネルギーが急伸してエネルギー政策の見直しが強く求められているにもかかわらず、経産省は相変わらずの原発推進委員を選んで原発推進「エネルギー基本計画」の立案を目論んでいます。
9・11には脱原発・反原発・節電・再生エネルギーを訴える人たちで、経産省・資源エネルギー庁に対して、「原発をおしまい」にしようと訴えましょう。多くの方々の参加を呼びかけます。

(行動予定)
○経産省への申入書提出
○テーマ1 テント設置から今日まで
○テーマ2 経産省の原発推進政策を糾弾する
○ミニ映像上映
○経産省一周抗議行動
○音楽演奏
○そうめんサービス

(ゲスト発言予定)
木内みどりさん(司会及び詩の朗読)
鎌田慧さん(ルポライター)
落合恵子さん(作家、「クレヨンハウス」主宰)
島田恵さん(映画監督)
内藤光博さん(専修大学 憲法学)
中嶌哲演さん(福井県・小浜市 明通寺住職)
福島から:吉沢正巳さん 黒田節子さん 橋本あきさん
反原発団体から:
柳田真さん(たんぽぽ舎)
山口幸夫さん(原子力資料情報室)
満田夏花さん(eシフト、FOEジャパン)
山崎久隆さん(東電株主代表訴訟 原告)
けしば誠一さん(反原発自治体議員・市民連盟、確認中)
国会議員、テント裁判弁護団、反原発団体から

多くの脱原発・反原発・省エネ・再エネ活用を訴える方々や団体からの参加を呼びかけます。

twitter文例
【案内】原発をおしまいに! 脱原発テントひろば7年目→9.11経産省前へ!
2017年9月11日(月)18時~20時半(小雨決行)
経産省本館前とその周辺
主催:経産省前テントひろば
「エネルギー計画」策定中の経産省に対し「原発をおしまい」にしようと訴えよう。多数の参加を!