今回は、1月の議論に引き続き、2019年の安倍政権の改憲策動とどう向き合いこれを
批判するかをテーマに討論会形式の定例研究会を持ちたいと思います。ルネ研運営委
員会は1月定例研究会の告知メールで次のような呼びかけをしました。「今年は春に統一
地方選挙、夏前に参院選があり、メーデーの5月1日には改元のための即位の式が目
論まれています。こうした一連の動きは、結果次第では安倍政権の改憲の動きをさらに
加速させるものになりかねません。「戦後レジームからの脱却」を掲げて登場した第1次
安倍政権(2006年)以来の戦後日本国家の右翼的再編=戦後破壊の策動に対し、私たち
はどう向き合うか、これがいま問われています。今回の1月定例研究会では、この間、改
憲反対・象徴天皇制打倒の課題を担う青年運動・学生運動を首都圏で組織しようとする大
学生から、報告=問題提起をしてもらうことにしました。いま若者たちは、安倍政権の改憲発議、象徴天皇制の強化、日米安保、沖縄問題、歴史認識などの問題をどう見ているのか。
激動が予想される年の幕開けにふさわしい活発な議論を交わしましょう。」今回も首都圏
で行動する若者・学生と、「戦争法廃止・安倍たおせ!反戦実行委員会」で闘うベテラン活動家を招いて報告を伺い、それを承けて参加者全体で討論したいと思います。
日 時:3月4日(月)18:00開場18:30開始 資料代:500円
会 場:専修大学神田キャンパス1号館5階51教室
報告者:大谷浩幸(反戦実)
大学生(直接行動)
報告者の提起
反戦実は、安倍政権による9条改憲阻止や安保法制反対など戦争のできる国づくりを阻止すべく、韓国の運動や沖縄の反基地運動と連帯し、他の運動団体とも共闘し、安倍政権打倒を目指す国会包囲行動などに参加してきました。安倍政権は、安保強化や共謀罪などの治安管理を強化しつつ、改憲策動を進め、改憲発議の機会を狙っています。そのような情勢下で、現天皇は生前譲位を決め、今年5月1日の「即位の礼」で天皇位を皇太子に譲ろうとしています。天皇職務の遂行が困難になったことで、象徴天皇制の維持のためです。新憲法下の象徴天皇制を、国事行為と共に災害被災者の慰撫や戦没者慰霊などを通して、広く人々の間に根付かせてきた現天皇は、同時に、宮中祭祀を整備してきました。昭和天皇が国家元首・現人神としての超越性や権力性を強く帯びていたのに対して、平安や心の支えや癒しや慰撫などの宗教者としの務めを多くしてきました。そういう文化的宗教的支配の浸潤が強められています。反戦実は、「変革のためのプラットフォーム案」を昨年12月初旬に作り、資本主義ばかりでなく、象徴天皇制の社会性や文化性の水準を超える、運動の社会関係の水準を提示しました。自民党の改憲案は天皇元首化を明記しており、天皇制を国家最高の共同性とすることを目指しています。反戦実は、それよりもはるかに高度な共同性・社会性・文化性を大衆運動の中で目指し実現していくことを提起しています。共に考えましょう。(文責・大谷) |