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電気代一時不払いタイムス The TEPCO Unpaid Times
2013年9月10日号 転送/転載/拡散歓迎
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9/10 原発ゼロノミクス「改めて考える原発のコスト」金子勝さん講演会
http://e-shift.org/?p=2769
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9月15日、大飯原発の定期点検入りにともない、日本でふたたび、原発稼働
がゼロとなります。
原発を止めていると、その分火力発電の燃料費がかかるから、再稼働した
ほうが経済的、という論が聞かれますが、本当にそうでしょうか。
新規制基準(これも不十分)に適合させるための追加費用は莫大です。
「原発は火力より高い」。再稼働コスト、燃料費、不良債権など、原発に関する
コストを、金子勝さんの新著とともに改めて考えます。
※超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」は、国内の原発計50基を直ち
に廃炉にした場合、会計上生じる特別損失は計4兆5千億円、廃炉にせず
再稼働に必要な安全対策などにかかる費用は計2兆7千億円で、電力会社の
負担の差額は計1兆8千億円になるとの試算を公表しています(2013年5月30
日)。
【日時】 9月10日(火)18:30~20:30
【会場】 日比谷コンベンションホール(大ホール) 日比谷図書文化館 B1
(日比谷公園内)
アクセス地図http://hibiyal.jp/hibiya/access.html
※8/22会場が変更となりました。以前の案内をご覧になった方はご注意くださ
い。
※参加申込不要です。直接会場にお越しください。
【内容】
・原発ゼロノミクス趣旨説明
・講演 金子勝氏 (慶應義塾大学経済学部教授)
・会場質疑
・「原発ゼロノミスト」呼びかけ 明日香寿川氏 (東北大学 東北アジア研究
センター 教授)
【資料代】 1000円 (eシフトブックレットVol.4 付き)
ブックレットなし 500円
※参加申込不要です。直接会場にお越しください。
※eシフトブックレットVol.4『原発ゼロノミクス 脱原発社会のグランドデザイ
ン』金子勝・飯田哲也著 合同出版刊 650円(税込)
【主催】 eシフト http://e-shift.org/
原発ゼロノミクス・キャンペーン
http://zeronomics.wordpress.com/ 緑茶会 http://ryokuchakai.com/
【連絡先】 eシフト事務局 (FoE Japan内)
03-6907-7217 info@e-shift.org
以下は書評です:
『原発は火力より高い』 金子勝著、岩波書店
電力会社の経営をめぐる状況はどんどん変化している。けれども市民の間で
はあまり関心を持たれていないような気がするので、不払いプロジェクト的に情
報を紹介していきます。この本も必読。
「『原発は安い』のウソを徹底的に暴く! 数字をもとに、脱原発への道筋を
具体的に提言する」という帯が期待を感じさせます。
原発の電気は一体何円なのか?という点でおもしろい答えがひとつ。金子の試
算では、福島原発事故前の 2010 年3 月期の日本原電の販売額1450億円を、販売
電力量の136億kWhで割ると、1kWhあたり11円。いきなり他の電源を越えている。
(火力:10.5円、水力:7.5円)
これに立地対策費、技術開発費、事故収束費用、賠償費用が乗ってくると思う
と、げんなりする。ぜったい脱原発した方が、よい。金の問題だけではないけれ
ど。
賠償費用が10兆円になり、それを全国の電力会社が負担した場合、島根1号機
での発電単価は35円/kWh、もっとも安い玄海4号機でも17円/kWhになる。
原発推進派は、こういう本を読んで、どんどん反論してもらいたいものだ。
金子によると、現在の原発政策は、バブル崩壊後の「失われた20年」と同じこ
とをやっている。原発という巨大な不良債権処理の先送り、税金(賠償、収
束費用)投入、大企業保護……。
たとえば日本原子力発電。再稼働不可能な老朽原発をかかえて、福島事故以来
1kWも発電せずに2年が過ぎたこの会社が、いまだに存続している。破綻している
企業同士が支え合っている。その原資は私たちの電気代と税金だ。
電力改革のビジョンから反TPPまで、幅広く語りつつ、実にコンパクトな一
冊。ぜひ読んで、お近くの図書館にもリクエストしてください。
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発行:電気代一時不払いプロジェクト
http://d.hatena.ne.jp/toudenfubarai/20120217/
ツイッター: @fubarai メール: toudenfubarai@gmail.com